JaLCDOI 10.18926/15168
タイトル(別表記) Electrical Cell-substrate Impedance Sensing (ECIS)法を用いた培養細胞の微細挙動の定量的評価法 - 細胞-細胞間隙と細胞-電極間隙の評価 -
フルテキストURL 017_1_009_015.pdf
著者 合田 典子| 山本 尚武| 中村 隆夫| 楠原 俊昌| 丸山 敏則|
抄録 We have proposed a mathematical model for the micro-dynamics for cultured cells measured with ECIS system for the detection of nanometer-order dynamics of cells cultured on a small gold electrode and could separately evaluate cell-to-cell distance (A) and cell-to-substrate distance (h). For wide applications of this method, we constructed mathematical models which express cell-to-electrode impedances for some kinds of confluent conditions. Based on this mathematical model, we defined new parameters S(A) and S(h) in order to evaluate cell-to-cell distance and cell-to-substrate distance. As the application, we investigated the effect of X-irradiation to bovine aortic endothelial cell (BAEC). We analyzed the micro-dynamics of cells from the impedance of BAEC before and after X-irradiation. It was proved that the stimulation of 100 Gy X-irradiation to the BAEC resulted in the large scale of increase in the cell-to-cell distances (A), and the slight increase in the cell-to-substrate distances (h) accompany with continuous fluctuations.
キーワード ECIS method (ECIS法) bio-electrical impedance (生体インピーダンス) cultured cell modeling (細胞培養) micromotion of cultured cells (細胞微細挙動) X-irradiation (放射線被曝)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2007-03-15
17巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 15
ISSN 1345-0948
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307368
JaLCDOI 10.18926/15236
タイトル(別表記) ラテンアメリカにおける肺吸虫の種類
フルテキストURL 012_1_001_005.pdf
著者 頓宮 廉正|
抄録 Six species of Paragonimus are presently known in Latin America. They include the following : P. mexicanus, P. peruvianus, P. amazonicus, P. inca, P. ecuadoriensis, and P. caliensis. Among them, P. peruvianus has been recognized as a synonym of P. mexicanus by Miyazaki himself, the discoverer of P. peruvianus. Furthermore, P. ecuadoriensis is suggestive of a synonym of P. mexicanus by Miyazaki. I also regard P. amazonicus, P. inca and P. caliensis as dependent species. I entertain a strong suspicion that these are synonymous with P. mexicanus. Therefore, P. mexicanus is the only species that distinctly inhabits Latin America. In the classification, in particular Paragonimus, we have to recognize the variations in the same species.
キーワード Paragonimus (肺吸虫) taxonomy (分類) Latin America (ラテンアメリカ)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 5
ISSN 1345-0948
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308011
JaLCDOI 10.18926/11749
タイトル(別表記) メキシコ肺吸虫のセルカリアはどれか?
フルテキストURL 010_2_063_067.pdf
著者 頓宮 廉正|
抄録 The true cercaria of Paragonimus mexicanus is the cercaria reported by Malek et al. in 1985 as a cercaria of P. peruvianus. However, there is a question whether the flame cell formula of 2〔(3+3+3+3+3)+(3+3+3+3+3)〕=60 is justified. Therefore, I question the possibility of the cercaria of P. mexicanus reported by Ito et al. in 1985. If it has a pseudo-sucker, it belongs to another species of Paragonimus cercaria. The cercaria reported by Tongu et al. in 1990 from Venezuela was eliminated the possibility of a new species. It is probable that this cercaria belongs to P. mexicanus. Ibanez revived the name of P. peruvianus in 1990 by the differences in the cercaria and adults. However, I disagree with his opinion.
キーワード Paragonimus mexicanus (メキシコ肺吸虫) Paragonimus peruvianus (ペルー肺吸虫) cercaria (セルカリア) taxonomy (分類) Latin America (中南米)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2000-03-24
10巻
2号
開始ページ 63
終了ページ 67
ISSN 1345-0948
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313440
著者 太田 武夫|
発行日 1999-12-20
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
10巻
1号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/15190
タイトル(別表記) The effect of Coicis semen and Rhizopus oligosporus-fermented Coicis semen (tempeh) on serum cholesterol in the rat
フルテキストURL 015_1_009_014.pdf
著者 岡本 基| 臼井 真一| 岡崎 三代|
抄録 はとむぎ(Coicis semen)をテンペ菌(Rhizopus oligosporus)で発酵したはとむぎテンペ(テンペ)の血清コレステロール代謝に対する作用を検討した。生後12週齢のSprague-Dawley系雄ラットに市販固形飼料(コントロール群),はとむぎ混合飼料(はとむぎ群),テンペ混合飼料(テンペ群)を投与し,2,6,18週間後に高速液体クロマトグラフィー法で血清コレステロールを測定した。体重増加,総コレステロールはいずれの時点でも3群間に差がなかったが,テンペ群では投与前と比較して2,6,18週間後にLDLコレステロールが有意に低下し,LDLコレステロール/HDLコレステロール比も2,18週間後に有意に低下した。テンペ群はコントロール群と比較してもLDLコレステロールとLDLコレステロール/HDLコレステロール比が低く,はとむぎ群でも低い傾向がみられたが,有意差はなかった。以上から,テンペがコレステロール代謝改善作用をもつことが示唆された。
キーワード はとむぎ (Coicis semen) はとむぎテンペ (Rhizopus oligosporus, tempeh) コレステロール (cholesterol) ラット (rat)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 14
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307933
JaLCDOI 10.18926/15189
タイトル(別表記) Quantitative evaluation method of swallowing hypofunctionby aging using Impedance Pharyngography (IPG)
フルテキストURL 015_1_001_007.pdf
著者 楠原 俊昌| 中村 隆夫| 森 恵子| 山本 尚武| 白川 靖博| 猶本 良夫|
抄録 インピーダンス咽頭図(Impedance Pharyngography, 以下IPG)は嚥下活動中の頸部電気インピーダンスを測定するもので,嚥下機能評価を簡便かつ無侵襲に行うことができる手法である。IPG波形は嚥下機能を反映するものであるが嚥下機能の減退による波形への影響はその原因により様々である。すなわち嚥下機能の状態が異なる被験者のIPG波形を直接比較・診断することは測定者の主観に依存することになり客観性に欠ける。本研究では,まず青年健常者のNormal IPGをもとに嚥下機能が反映される波形の特徴を評価するパラメータとして,咽頭通過時間,インピーダンス変化率,類似度,嚥下音タイミングの4つを採用し,IPCを定量的に評価する手法を提案した。また,この評価法を高齢者のIPGに適用し,青年健常者に比べて嚥下活動に関与する器官が円滑に活動を履行する能力に減退が生じる様子を定量的に示した。
キーワード 嚥下活動 (swallowing) 嚥下障害 (dysphagia) 生体電気インピーダンス (bio-electrical impedance) インピーダンス咽頭図 (Impedance Pharyngography (IPG)) 嚥下機能評価 (assessment of swallowing function)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 7
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307994
JaLCDOI 10.18926/15171
タイトル(別表記) Spirituality of a Postgraduate Student With Cancer
フルテキストURL 017_1_033_037.pdf
著者 岡野 初枝|
抄録 大学院に入学したが,まもなく大腸ガンと診断され手術,闘病生活に入った院生がいた。単身で在宅療養の後,家族による介護を受けた。ADLが低下して,日常生活が思うように送れないとき,ガンを患うことの苦悩と生活の質(QOL)の低下,院生としての信念の間で悩んだ。友人にメールや電話で語りかけることで,自分のスピリチュアリティを表現していた。社会と関わることで,自分の存在を確認し,大学に復帰する希望を持ち続けることができたと思える。彼女がスピリチュアリティを高く保つことができたのは,家族の支援と友人や保健医療関係者との交流が関係していた。
キーワード 在宅看護 (Home Care) 終末期 (Terminal Stage) スピリチュアリティ (Spirituality)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2007-03-15
17巻
1号
開始ページ 33
終了ページ 37
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307227
JaLCDOI 10.18926/15222
タイトル(別表記) Nursing Care Workers' Concerns about Child Restraint System
フルテキストURL 013_1_017_024.pdf
著者 小野 清美| 住吉 和子| 岡崎 愉加| 太田 武夫|
抄録 本調査は患児の救急搬送時のことやCRS (child restraint system)における法規制の理解などに対する看護職の意識と子どもの車での搬送に関する問題への対応を知る目的で実施した。岡山市内にある病院および保健所・保健センターに勤務している看護職725名(回収率72.2%)を対象に無記名アンケート方式で郵送法にて実施した。その結果,入退院時の搬送については「一度も話したことがない者」は84.6%で,搬送に関してはほとんど関与していなかった。CRSの除外規定に関する法的理解について5項目質問したが、正解者は40.9%であった。その他"肥満児および精神的な不穏時のCRSの対応"として は保護者への判断を促す者と医師の判断を仰ぐ者との2通りの意見があった。 わが国では健常児の非CRS使用時の搬送時に事故がおき運転者責任を問われたが,除外規定に関する判例ではなかった。今後は交通事故の発生の場合には確実にCRSの問題は運転者の判断を問われることになる。看護職としては子どもの搬送にCRSは関与していることを認識することへの示唆となるだろう。
キーワード チャイルドシート (child restraint system) 看護職 (nursing care worker) 子どもの搬送 (child transportation)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 17
終了ページ 24
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307325
JaLCDOI 10.18926/15179
タイトル(別表記) Requiring factors in structural model of the blood vesselfor the principle analysis of measurement of blood pressure waveform by applanation tonometry.
フルテキストURL 016_1_009_020.pdf
著者 北脇 知己| 岡 久雄|
抄録 生体内の血圧脈波を非侵襲的に計測する手法として,「トノメトリ法」が知られており,近年,この計測手法を用いて得られた血圧脈波波形から,動脈硬化などの循環器系疾患のスクリーニングや予防診断に役立てようという動きが活発である。しかしながら,組織内の血管を圧迫した場合の血管の変形挙動については,十分な解析は行われていない。そこで本研究では,生体中のトノメトリ状態を解析可能な数値解析モデルを構築することを目的とした。この結果, トノメトリ法による血圧脈波計測の原理解析を行うための血管断面構造の応力解析モデルには,以下の要件が求められることが明らかとなった。・センサ部と皮膚表面はそれぞれ独立な要素としてモデル化し,これらの接触部においては摩擦を考慮しなければならない。・応力の定量的な解析を行うためには,素材の非線形的な機械的特性を考慮する必要がある。さらに,実験結果と計算結果を一致させるためには,初期形状を正確にモデル化することが必要であることがわかった。
キーワード トノメトリ法 (Applanation tonometry) 有限要素法 (Finite Element Model) 数値解析モデル (Numerical calculation) 血圧計測 (Blood pressure measurement)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 20
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307172
JaLCDOI 10.18926/11721
タイトル(別表記) The influence of air attenuation in characteristic curve for mammographic screen-film system
フルテキストURL 010_2_091_098.pdf
著者 丸山 敏則| 後藤 佐知子| 東 義晴| 中桐 義忠| 渋谷 光一| 杉田 勝彦|
抄録 マンモグラフィ専用装置を使用して,距離法で低エネルギー領域のX線におけるマンモグラフィ用増感紙/フィルムシステムの特性曲線を得るためには,空気滅弱の影響を考慮する必要がある。その影響について,実効エネルギーから空気減弱分を補正,照射線量測定による補正,Bednarek法を応用した新距離法の3種類の方法を使って検討した。さらに,一般撮影装置でも,マンモ用システムに対して距離法で特性曲線を作成し,エネルギ ーの変化による影響についても検討した。その結果,3方法の特性曲線およびグラディエント曲線は,新距離法が高濃度域でわずかにずれるもののほぼ一致した。新距離法に対する平均階調度,最大階調度の最大誤差は,2.7%,0.2%であり,一般撮影用装置の距離法と3方法との間では,一般撮影用装置の距離法に対して最大誤差は2.7%,1.5%であった。以上のことから,エネルギーの変化による特性曲線への影響はほとんどなく,低エネルギー領域での特性曲線は空気特配の補正を行うことのみで得られると考えられる。
キーワード マンモグラフィ (mammography) 低エネルギー領域 (low x-ray energy) 特性曲線 (characteristic curve) 距離法 (inverse square sensitometry) 空気減弱 (air attenuation)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2000-03-24
10巻
2号
開始ページ 91
終了ページ 98
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313929
JaLCDOI 10.18926/15185
タイトル(別表記) Interprofessional education and training for collaborative work by nurses and care-workers in a special nursing home with small-scale care units
フルテキストURL 015_2_051_062.pdf
著者 坪井 桂子| 西田 真寿美| 成清 美治|
抄録 本研究の目的は,ユニットケアに取り組む特別養護老人ホームにおいて,看護職と介護職の協働の状況を明らかにし,協働していく上で両職種が必要とする教育の方向性の示唆を得ることである。看護職2名,介護職3名を対象に自由回答法による半構成的・個別面接を実施した。その結果,協働の状況は, 1)両職種のユニットケアのとらえかたや取り組みは相違し,協働に向けた工夫を行っていたものの,協働関係は成立しにくい状況であった。2)両職種は期待されている役割を担うために教育・研修を受け専門能力を高めたいと考えていた。両職種が協働していく上で必要とする教育の方向性として,以下の示唆を得た。1)利用者や介護職から期待される福祉施設における看護の役割と専門性を高めるために看護職が現実的な課題を解決する力の修得を目指す。2)様々な教育背景と教育ニーズを持つ介護職が知識,技術,ケアの実践力を習得するためには,個人の学習状況とニーズに応じて学習科目を自己管理し自発的な力を高めていく。3)両職種がお互いの専門性を認め,向上を図ることができるようにともに課題を解決し相互作用が継続できる共同研修プログラムによる研修を実施する。
キーワード 看護職 (Nurse) 介護職 (Care-Worker) 教育 (Education) 協働 (Collaboration) ユニットケア (Small Scale Care Units)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-03-31
15巻
2号
開始ページ 51
終了ページ 62
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307926
JaLCDOI 10.18926/11715
タイトル(別表記) An experimental study on the relation of T2-signal high intensity in MRI to histopathological changes in the kainic acid model of temporal lobe epilepsy in rats.
フルテキストURL 010_2_069_076.pdf
著者 﨑山 順子| 岡本 基| 北村 吉宏| 山田 了士|
抄録 側頭葉てんかんでは,てんかん焦点に一致してMRI T2高信号領域が見られ,FLAIR法でこれがより明瞭になるが,このMRI所見と病理組織学的変化との関係は必ずしもはっきりしていない。そこで,Sprague-Dawleyラットにカイニン酸(KA)でけいれん発作重積状態を起こし,経時的にMRIを記録するとともに,ニッスル染色,GFAP免疫染色での病理組織学的変化を調べて両者の関係について検討した。KA群では,MRIで1~8週間後のいずれにおいてもpiriform cortexからentorhinal cortexにかけて不整形のT2高信号領域がみられたが,stage3のけいれん発作しか出現しなかったラットではstage4,5が出現したラットに比べて程度が弱かった。組織学的には,CA1,subiculum,piriform cortex,entorhinal cortexで神経細胞の消失,濃染細胞の増加と萎縮,GFAP免疫反応の増強が見られたが,piriform cortex,entorhinal cortexでの神経細胞消失の程度はT2信 号の程度と相関せず,GFAP免疫反応が増強した領域に一致して高信号がみられた。しかし,海馬のGFAP免疫反応増強はMRI所見に反映されず,これはMRIの解像度の限界にもよると考えられた。
キーワード カイニン酸 (kainic acid) MRI FLAIR法 (FLAIR) 神経細胞死 (neuronal death) GFAP
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2000-03-24
10巻
2号
開始ページ 69
終了ページ 76
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313709
JaLCDOI 10.18926/15184
タイトル(別表記) Age dependent changes of menstrual pain of the women
フルテキストURL 016_1_057_066.pdf
著者 池田 智子| 奥田 博之|
抄録 18~52歳の月経周期のある健康な女性193名を10代,20~24歳,25~34歳,35歳以上の4つのリプロダクティブステージに分類し,月経及び月経痛に関する実態調査を実施した。結果①規則的な月経周期の割合は,リプロダクティブステージが進むにつれ増加し,経血量は減少傾向を示した。②月経痛はリプロダクティブステージの進行と共に軽減し,鎮痛剤使用頻度,日常生活への影響が少なくなる傾向を認めた。③各リブログクティブステージの特徴は,10代では月経痛の頻度や日常労作への影響が最も多く,血塊の出現率が最も高率であった。20~24歳は10代と類似していたが,鎮痛剤使用頻度は最も高率であった。25~34歳では最も安定した性成熟状態を示し,月経痛は「時々あり」が最も高率であったが,血塊の出現率が高かった。35歳以上では月経痛のない人が最も高率であり,生活への支障が最も少なかったが,「1日3回以上」の鎮痛剤使用は他のリプロダクティブステージと変わらなかった。以上の結果に加えてリプロダクティブステージにおける月経周期や経血量の特徴を考えあわせると,身体的な性成熟機能と心理社会的側面を考慮し,各リプ ロダクティブステージに適した月経痛への対応が必要であると考える。
キーワード 月経 (Menstruation) 月経痛 (Menstrual pain) リプロダクティブステージ (Reproductive stage)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 57
終了ページ 66
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308006
JaLCDOI 10.18926/11716
タイトル(別表記) Variations of parameters of bioelectrical impedance during upper limb movement
フルテキストURL 010_1_015_022.pdf
著者 中村 隆夫| 山本 尚武|
抄録 これまでに生体電気インピーダンスを用いて身体運動の解析を行ってきた。インピーダンスの変動原因は測定部位の等価断面積変化および貯血量変化と説明できるが,直接的に断面積変化や貯血量変化を測定することは困難であるため,その変動原因の定量的な検討は不十分であった。そこで,本研究では上肢運動に伴う生体電気インピーダンスの変動原因を生体の等価回路のパラメータの変動で説明する。インピーダンスのモデルはCole-Cole型であり,等価回路は,細胞外液抵抗Re,細胞内液抵抗Ri,分散の特性周波fm fm,緩和時間の分布の程度を表すα,βの独立した5パラメータで表現した。 上肢の肘関節および手関節の屈曲運動野に伴う前腕部および上腕部の電気インピーダンスを測定した。まず,電気インピーダンスの等価直列抵抗Rの変動率をパラメータの変動率で線形近似し,その信頼性と各パラメータ変動のRへの影響を確認した。Rへの影響はReとRiが支配的であるが,測定部位や運動の違いにより,それぞれの影響が異なることを示した。これは測定部位の筋活動状態の違いを表すものである。さらに,肘関節最大屈曲におけるRの変化にはfmの変化が大きく依存しており,上肢運動のインピーダンス変化には細胞膜の分極特性の変化も影響していることを明らかにした。本研究の結果は,運動強度の違いや疲労状態における身体運動評価に有意義である。
キーワード 生体電気インピーダンス (bioelectrical impedance) 等価回路 (equivalent circuit) Cole-Cole円弧 (Cole-Cole circular loci) 上肢運動 (upper limb movement) 4電極法 (four electrode method)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 1999-12-20
10巻
1号
開始ページ 15
終了ページ 22
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002314002
JaLCDOI 10.18926/15246
タイトル(別表記) Survey on recipients expenses and degrees of satisfaction in the nursing insurance system
フルテキストURL 012_1_077_082.pdf
著者 鎌田 佳代子| 武岡 千晴| 寺嶋 朋恵| 藤井 可奈子| 松下 英代| 矢野 美雪| 兵藤 好美|
抄録 本研究は,介護保険法の利用者と家族の満足度や,介護保険法がどのように受け止めているのかを明らかにすることを目的とした。対象は,介護保険法の中で訪問看護を受けている利用者の家族の方(主に介護を担当されている方)95名で,郵送法により52名の回答を得た(回収率54.7%)。研究期間は,2000年7月から9月であり,アンケートは介護にかかる費用・介護サービスの2点に重点をおいて作成した。その結果,以下の実態を把握することができた。 1.介護保険法を利用するにあたり,介護サービスにおける費用の問題が多い。介護サービスの内容には満足していたが,介護サービスにかかる費用は高いと感じている。 2.介護者は,介護をしていて「利用者のこれからのことが心配である」,「自分の時間が持てない」と感じている人が多いことがわかった。 3.介護保険法や利用契約の手続きが複雑であるという意見が多かった。今後,介護保険法の利用に向けて,これらの問題点に対する解決への取り組みが必要であることが示唆された。
キーワード 介護保険法 (nursing insurance law) 介護サービス (nursing service) 費用 (expenses) 負担 (burden) 満足感 (satisfaction)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 77
終了ページ 82
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307867
JaLCDOI 10.18926/15210
タイトル(別表記) Analysis of humidification of low-flow-oxygen therapy
フルテキストURL 014_1_085_094.pdf
著者 加藤 湖月| 尺田 峰| 渡邉 久美|
抄録 低流量酸素吸入時の加湿について,アメリカのいくつかの学会が提唱するガイドラインでは,加湿には科学的根拠がないとしている。このため,O大学医学部附属病院放射線部特殊検査室において,低流量酸素吸入時の加湿を廃止したが,廃止後,医療者や患者から加湿の要望が若干あった。また,病院内の各部署から依頼をうける特殊検査室では,院内における加湿状況にばらつきがあり,明確な基準を確立する必要性を感じた。我が国において,酸素加湿に対する基準やガイドラインは見当たらないため,国内外の文献をもとに,低流量酸素吸入時の加湿の必要性について考察した。加湿の効果を,健常者や患者を対象として加湿の有無で比較調査した研究では,日本国内で酸素流量2L/分以下,アメリカで5L/分以下において自覚症状に有意差は認められず,加湿器を使用しなくても問題がないことが明らかにされていた。日本国内で酸素流量を5L/分以下に設定して比較調査した研究は行われていなかった。特記すべき点として,有意差は認められなかったものの,両群とも鼻・咽頭の乾燥感に関する訴えが多かったことが挙げられた。これらの知見から,日本国内において,さらに酸素流量を増し,環境中の湿度を考慮した比較調査が必要であることと,鼻・咽頭の乾燥感への対策を考案することが,加湿の基準を確立する上で重要であると考える。
キーワード 低流量酸素吸入(low flow oxygen) 加湿 (humidification) 乾燥感 (dry sensation)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-12-25
14巻
1号
開始ページ 85
終了ページ 94
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307981
JaLCDOI 10.18926/15221
タイトル(別表記) Recent trend of research on the adaptive response induced by low dose radiation and its significance
フルテキストURL 013_1_007_015.pdf
著者 楠原 俊昌| 花元 克巳| 山岡 聖典|
抄録 本総説は,低線量放射線に対する生体の適応応答(以下,適応応答)に関してその効果を含む最近の研究動向,さらに放射線防護との関係についてまとめたものである。特にこの分野で最も検討が進んでいる「低線量放射線照射の生物学的影響」に関する国際研究組織(BELLE)での動向を中心に報告するものである。即ち,ヒトと自然放射線との共存などヒトの生活環境と適応応答について,適応応答の短期的・長期的効果など適応応答の効果とその生物学的意義について言及した。次に,適応応答の医療などへの応用の可能性について,また,適応応答と放射線防護との関係についても言及した。ここで,低線量放射線にはヒトへの有益な効果があるとの多くの報告例がある半面,放射線防護の面では微量放射線でも危険とする考え方がその根拠にあることがわかった。このため,今後は更なる低線量放射線の生体影響研究を進めるとともに,両者の間の隙間をなくす現実的・合理的な対応が求められている。
キーワード 低線量放射線 (low dose radiation) 低濃度化学物質 (low dose chemicals) 適応応答 (adaptive response) 放射線ホルミシス (radiation hormesis) 放射線防護 (radiation protection)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 7
終了ページ 15
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307469
JaLCDOI 10.18926/11697
タイトル(別表記) Strategies of community health activities to improve the quality of inhabitants' life
フルテキストURL 011_1_041_048.pdf
著者 二宮 一枝| 岡野 初枝| 川田 智恵子| 明石 弘子| 柴田 テル子| 梅島 玲子| 藤方 桂子| 片山 尚子| 村上 純子|
抄録 ヘルスプロモーションの理念にそって,住民組織,行政,研究グループが協働して,住民の生活の質の向上をめざした地域保健活動の展開を計画した。まず,休眠状態にあった岡山県M町の健康づくり推進協議会(以下M町協議会と略す)を活性化するため,協議会の委員18人を対象に聴き取り調査を行い,次に,M町協議会でのディスカッションを深めた。1.M町協議会構成団体のうち住民組織は9組織で,このうち6組織は居住地域内の住民の推薦や輪番で代表を選出しており,他の3組織は任意であった。8組織の事務局は行政機関内にあり,活動経費の公費補助率は70%以上であった。2.委員の描く理想の町のイメージとして,福祉の充実した町で老後も安心できるという内容を含んだ回答が多かった。それを実現する為に,住民一人一人が自己管理意識を持つと同時に,協議会が支援的な活動を身近なところで展開することの必要性が挙げられた。3.M町協議会活動への委員の期待は大きく,協議会内での委員間の意思疎通も次第に深められた。事前に聴き取り調査を行ったこと等が効果的に影響したと考えられた。
キーワード 住民参加 (inhabitant participation) ヘルスプロモーション (health promotion) 健康づくり推進協議会 (a town committee for health promotion) 生活の質 (quality of life)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2000-11-16
11巻
1号
開始ページ 41
終了ページ 48
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313515
JaLCDOI 10.18926/11739
タイトル(別表記) Nursing care brought behavioral change on a hemodialysispatient, whose body weight increased conspicuously
フルテキストURL 010_1_057_061.pdf
著者 内田 陽子| 林 優子|
抄録 体重増加が著しく,嘔気や嘔吐を繰り返していた透析患者が,看護婦とのかかわりの中で,徐々に体重コントロールが出来るように変化していった。そこで,透析患者に行動変容をもたらした看護援助が何であったのかを明らかにすることを目的として,本事例を振り返り,Banduraの「自己効力理論」と,河口らの,行動変容への「とっかかり言動」の概念に基づいて考察した。その結果,患者に行動変容をもたらした看護援助は以下のようであることがわかった。(1)患者の気持ちや行動を受け止め,共感することで,患者が感情表出しやすい環境を整えた。(2)患者の行動変容に結びつく言動を逃さずキャッチした。(3)「それぐらいならできそう」という,患者にとって身近で実行可能な行動目標を共に考えた。(4)患者が成功体験を積み重ねることが出来るように,患者を支援し,行動を評価して,患者の自己効力を高めた。
キーワード 透析患者 (hemodialysis patient) 行動変容 (behavioral change) 看護援助 (nursing care)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 1999-12-20
10巻
1号
開始ページ 57
終了ページ 61
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313703
JaLCDOI 10.18926/11719
タイトル(別表記) Influence on the character of films used for density control of an automatic processor by the difference in the way of preserving
フルテキストURL 010_1_023_028.pdf
著者 大野 誠一郎| 吉田 彰| 井上 龍也| 小橋 利美| 森岡 泰樹| 中桐 義忠|
抄録 自動現像機の濃度管理に用いられるフィルムの保存については,種々の報告がなされており,最良の方法が確立されているとは言い難い。さらに,レギュラフィルムとオルソフィルムの保存方法の違いによる濃度管理への影響,あるいはこれらの比較については,これまでほとんど報告されていない。本論文では,われわれは,レギュラフィルム,フジnew-RXとオルソフィルム,コニカSR-G,SR-VおよびSR-Hを用い,開封後,室温,冷蔵,冷凍の3種類の保存方法を採用した。われわれは,35週間3種類の保存方法で4種類 のフィルムのgross fog,speed indexとaverage gradientへの影響を調査した。その結果レギュラフィルムは,3種類の保存方法による差が認められなかった。オルソフィルムでは,冷蔵・冷凍保存に大きな特性変動が認められた。その原因として,オルソフィルムは増感色素が結露に対して敏感に影響を受けたと考えられた。
キーワード 自動現像機 (automatic processor) 濃度管理 (density control) フィルム保存 (film preservation) 結露 (dew condensation)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 1999-12-20
10巻
1号
開始ページ 23
終了ページ 28
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313437