JaLCDOI 10.18926/15182
タイトル(別表記) Study on the difficulties experienced in daily life by esophageal cancer patients who underwent esophagectomy
フルテキストURL 016_1_039_048.pdf
著者 森 恵子| 秋元 典子|
抄録 本研究の目的は,食道がん切除術を受け,自宅で生活する患者が直面している生活上の困難及びそれらへの対処の実態を明らかにすることである。対象は,研究参加へ同意が得られた12名の外来通院中の患者とした。対象12名の食道再建経路は, 6名が胸壁前皮下経路,6名が後縦隔経路であった。患者の許可を得て録音した面接内容を逐語訳し,内容分析の手法を用いて質的・帰納的分析を行った。その結果,患者は術式に関係なく,【予想をはるかに超えて苦痛と化した摂食行動】および【生活圏の狭小化】の2つの困難を抱えていることが明らかとなった。患者は,前者には≪生きるために自分に見合った食べ方を体得する≫ ことで,後者には,≪命と引き換えに変化を受け入れる≫≪時間をかけて変化に慣れる≫ ことで対処し,術後の生活を再構築していた。
キーワード 食道がん (Esophageal cancer) 胸壁前皮下経路再建術 (subcutaneous rout) 術後の困難体験 (difficulties experienced in daily life) 術後生活への看護支援 (Nursing support to the postoperative life)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 39
終了ページ 48
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307925
JaLCDOI 10.18926/15214
タイトル(別表記) Examination of informed consent to preoperative esophagus cancer patient
フルテキストURL 013_2_067_075.pdf
著者 森 恵子| 金尾 直美| 難波 佳代| 石川 貴子| 斎藤 信也| 猶本 良夫|
抄録 食道がん患者が食道切除術を受けることを自己決定する場合には,食道癌であることの告知と、食道癌に対する治療方法に関するインフォームド・コンセントが重要となる。食道がん患者の治療法選択における自己決定を指向したインフォームド・コンセントの有り様について,質的帰納的に分析した文献は少ない。今回,食道がん患者に対して,半構成的質問用紙を用いて,面接を実施することで,患者が治療法として手術を自己決定するために役立つインフォームド・コンセントとはどのようにあればいいかを明らかにした。その結果,患者が食道切除術を受けることを決めるためには,①患者の理解度にあわせ,何度かに分けてインフォームド・コンセントが行われる必要があること,②術後に起こってくる症状,特に患者にとって苦痛を伴う検査,処置等については,患者のパーソナリティーを考えながら,術後のイメージがわくような説明が必要であること,③患者の自己決定に至る過程のみならず,インフォームド・コンセント後においても,患者や家族を支援する体制が重要であること,が明らかになった。
キーワード インフォームド・コンセント (Informed consent) 食道がん (esophagus cancer) 治療法の選択 (selecting treatment method) 自己決定 (self-determination)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-03-20
13巻
2号
開始ページ 67
終了ページ 75
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307148
JaLCDOI 10.18926/15213
タイトル(別表記) A study on patient's difficult experiences' and coping methods for them that patients go through following laryngectomy
フルテキストURL 014_1_075_083.pdf
著者 森 恵子|
抄録 本研究の目的は,喉頭切除術を受けた患者が体験している困難とそれへの対処方法を明らかにすることである。自宅で生活する1名の喉頭切除術後患者に対して行った半構成面接により得られたデータを質的帰納的に分析した結果,喉頭切除術を受けた患者が体験している困難な体験としては,【転移に対する恐怖を持ち続けて生活していかなければならない不安】【うまく意思疎通できないことへの苛立ち】【元通りの生活ができない煩わしさ】【変化した機能を補いながら生きていかなくてはならない不便さ】【予測できない症状に対する恐怖】【役割を果たせないことに対する自己嫌悪】【気管ロを特異な目で見られることの不快感】【生活を再構築するための時間の必要性】の8のカテゴリーが抽出された。また,困難な体験に対する患者の対処方法としては,<術後の状態をイメージする><治療を継続する><発声以外の方法によるコミュニケーションへの転換をはかる><毎日の生活の中で工夫しながら食べる><入浴時つかれるところまでつかり,あとは拭く><気管口をふさがない洋服に買い換える><生きて行くために淡々と気管カニューレの入れ替えを行い,気道の清浄化をはかる><家族から臭いについて情報を得る><自分で病院を受診する><自分で対処方法を修得する><今自分のできることを行う><自分の感覚に従って,覆い隠さず普通にする><時間をかけて元の生活に近づける>の13のカテゴリーが抽出された。<術後の状態をイメージする>という対処方法は,その他12の対処方法の根底として存在し,この<術後の状態をイメージする>という対処方法が,困難な体験を乗り越えていくための原動力になっていることが明らかとなった。
キーワード 食道癌 (Esophageal cancer) 喉頭切除術 (laryngectomy) 失声 (loss of voice) インフォメーションニーズ (information needs) 生活の再構築 (restructuring of postoperative life)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-12-25
14巻
1号
開始ページ 75
終了ページ 83
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307806
JaLCDOI 10.18926/15243
タイトル(別表記) Consideration to the change of swallowing sense after operation of esophagus cancer - Evaluation of swallowing activity by using IPG and swallowing sound -
フルテキストURL 012_1_053_062.pdf
著者 森 恵子| 山本 尚武| 中村 隆夫| 楠原 俊昌|
抄録 食道癌患者は腫瘍による狭窄のため,程度の差はあるものの,術前より通過障害を認めることが多い。食道癌と診断され,手術を自己決定した患者の多くは,手術をして罹患前のように食事ができるようになりたいと思っている。しかし,患者の多くが術後に嚥下感覚の変化に遭遇する。現在,手術前に実施されるインフォームドコンセント(以下IC)では,術後に起こる嚥下感覚の変化については説明が行われていない。そのため患者は,経口摂取が可能になった時点で嚥下感覚の変化を自覚し,強い不安を感じる。今回, 5人の患者に術後の嚥下感覚の変化に関するインタビューを実施するとともに,術後の嚥下活動を頸部電気インピーダンスおよび嚥下音を用いて測定した。インタビューの結果, 5人全てが,術後に嚥下感覚の変化を自覚し,不安を感じていた。また,青年健常者と比較し,IPG波形の多相化と,嚥下音の咽頭期以外での発生が認められた。患者が,術後に起こる嚥下感覚の変化についてのICを望んでいることからも,術後の嚥下感覚の変化についてのICを行なう必要がある。
キーワード 食道癌 (esophagus cancer) 嚥下障害 (swallowing disorder) 生体電気インピーダンス (bioelectrical impedance) インフォームドコンセント (informed consent)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 53
終了ページ 62
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307448
JaLCDOI 10.18926/15200
タイトル(別表記) Home caregivers of the elderly: their motivation andpositive feedback in caregiving
フルテキストURL 014_2_141_155.pdf
著者 高原 万友美| 兵藤 好美|
抄録 高齢者の在宅介護者7名に対して質問紙を用いた面接を行い,介護継続理由と介護より得たものの二側面について尋ねた。その中で特に,それらがどのように介護者と高齢者のQOLを向上させるかに注目した。介護継続理由については,愛情と家族の杵が最も重要であり,被介護者の健康の悪化が,しばしば在宅介護を中断させていた。また家父長制に基づく性的役割が,介護者の義務感や伝統観に強く影響していることも明らかになった。介護が始まった時期における被介護者からの希望や宗教的影響は,継続理由とはならないことが分かった。また,介護から得るものが多いと感じていた2人の嫁は,介護に高い意欲を持っており,介護が価値ある体験であるという認識が,介護の動機付けを行っている可能性が示唆された。
キーワード 在宅介護者 (home caregivers) 高齢者 (the elderly) 介護継続理由 (motivation) 介護から得たもの (feedback in caregiving)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-03-31
14巻
2号
開始ページ 141
終了ページ 155
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307169
JaLCDOI 10.18926/15242
タイトル(別表記) Support team and its effects on house remodeling for aged and handicapped persons
フルテキストURL 012_1_045_052.pdf
著者 本干尾 八州子| 田中 操子| 杉井 真澄| 福島 敏子| 田口 道子| 高見 京子| 中島 康子| 津島 裕子| 安本 勝博| 谷口 望| 太田 武夫| 岡野 初枝|
抄録 地域で生活する高齢者・障害者にとって,住宅環境の整備は必須の要件である。津山市では在宅生活を支援する立場にある保健婦やホームヘルパー,作業療法士等保健・福祉関係者と,建築関係者が共同で支援チームをつくり住宅改造に関わってきた。本研究では,この支援チームが関わった事例と直接関わらないで当事者と業者のみで改造を実施した事例を比較し,支援チームが関わることの効果をみた。調査方法は,各事例の家庭を訪問して面接聞き取り調査を行った。調査内容は調査票を用いて改造箇所,生活空間,介護量,外出の状況について尋ねた。改造前後の変化を比較して,支援チームの効果について以下のことが明らかになった。 1.支援チームの関与による浴室の改造は,入浴が可能となり生活空間が広がるなど改善が認められた。 2.離床を目的にした玄関・廊下・居室の改造は,外出などの日常生活行動を広げ,本人のQOLを高めることに役立つ。以上より住宅の改造が,介護者の介護負担を必ずしも直接軽減するとは限らないが,高齢者・障害者の介護の質に変化を与えることが示唆された。
キーワード 高齢者・障害者 (aged and handicapped person) 住宅改造 (house remodeling) 支援チーム (support team)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 45
終了ページ 52
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307921
JaLCDOI 10.18926/15172
タイトル(別表記) Influence of caregivers meeting on caregivers life - The active caregivers change and interaction with past caregivers -
フルテキストURL 016_2_067_078.pdf
著者 加藤 久恵| 兵藤 好美|
抄録 本研究は,「介護者の会」参加によってもたらされる介護への影響を,現役介護者と介護終了者の相互作用に焦点を当てて探求しようとするものである。特に介護終了者が介護を終えた今もどういう意図で会に参加し,実際に何が得られているのか,また介護終了者の参加がもたらす現役介護者への影響は何なのかを,明らかにすることを目的とした。2つの「介護者の会」に依頼し,現役介護者10名,介護終了者13名を対象として,半構造的面接を行った。その結果1)現役介護者は,会への参加によって将来への不安が軽減し,相談できる人が出来た,適切な介護用品を活用できるようになった等の変化が見られた。 2)現役介護者は介護終了者が「介護者の会」の世話役を行ってくれることで安心して会に参加でき,介護終了者から安心感や介護ヒントを与えられていた。3)介護終了者は,次第に聴く立場から語る立場へと変化すると同時に,自らの介護の振り返りも行っていた。4)介護終了者もまた「介護者の会」から情報や現役介護者からの信頼感を得ており,会の成長・活動意欲へと繋がっている,といったことが明らかになった。
キーワード 介護者の会 (Caregivers meeting (Self help group)) 現役介護者 (active caregivers) 介護終了者 (past caregivers) 認知症高齢者 (dementia elderly person) 参加継続理由 (participation continuance reason)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2006-03-31
16巻
2号
開始ページ 67
終了ページ 78
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307900
JaLCDOI 10.18926/15209
タイトル(別表記) First year students' understanding of the relationship between the
フルテキストURL 014_1_065_073.pdf
著者 小野 清美|
抄録 助産学総論は助産師の基礎教育において最も基本となる教科であるが,講義時間は30時間と限られた中で近年の女性やパートナーとの問題を含め,専門職として学修させるためには膨大な内容を示唆していかなければならない。それには講義のみでなく看護学実習,地域実習,助産学実習などとの関連も把握しながら,これを遂行していくことは重要である。講義および助産学実習について講義評価アンケートや実習理解度アンケートなどから助産学総論の内容への理解度を検討した。検討結果,助産学総論の講義内容においてわかったことは,「助産学総論の講義で理解させなければならないこと」,「助産学実習と関連して理解させられること」,「助産学実習以外の他の実習でも理解させられること」などの内容を選別することができた。
キーワード 助産学 (Midwifery) 助産学実習 (Midwifery practice) 看護学実習 (nursing practice)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-12-25
14巻
1号
開始ページ 65
終了ページ 73
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307791