JaLCDOI 10.18926/bgeou/64986
タイトル(別表記) Classrooms in a School: Japan Adopting the Class or Separate System for Elementary Schools in the Nineteenth Century
フルテキストURL bgeou_182_097_108.pdf
著者 梶井 一暁|
抄録  日本教育における19世紀は,近世の個別教授から近代の一斉教授へと転換する世紀だった。
 一斉教授は産業革命期のイギリスで助教法として開発された。助教法はドイツ教育の影響を受け,教師が教室で直接,子どもに教える一斉教授へ改善されていく。ドイツからイギリスにもたらされた学級一斉教授が19 世紀末,すなわち明治20 年代,その教授を行う場としての教室設計と小学校建築とともに,イギリスから日本に伝播した可能性がある。その地方展開の例として,岡山県の小学校建築でも学級一斉教授を行う教室設計が採用されていることを確認できる。
 本稿は如上の過程について,校舎や教室の平面図などを史料に用いながら考察するものである。
キーワード 近代 日本教育 西洋教育 一斉教授 教室 モノ・コト
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 97
終了ページ 108
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64985
タイトル(別表記) The Reception of Herbartian Literature in Britain at the End of the 19th Century: Focusing on An Introduction to Herbart’s Science and Practice of Education
フルテキストURL bgeou_182_087_095.pdf
著者 平田 仁胤|
抄録  本論は,教員養成におけるジャーマン・インパクトという視座から,各国が19-20 世紀の国際関係のなかでどのように教員を養成したのかを比較発達史的に分析しようとする研究の一部をなす。ここでは19 世紀末イギリスにおけるヘルバルト学派の受容に迫るために『ヘルバルトの教育の科学および実践への入門』の読解を行った。それはヘルバルト教育学の特徴を,心理学,倫理学,そして実践的教育学の観点から分析し,さらに教授の前提である管理と訓育の役割について説明を加えるものであったが,ツィラーの二重理論については厳しい批判を展開していた。その結果,ヘルバルト教育学を高く評価している一方で,ドイツを中心とした初等教育におけるヘルバルト学派の展開については距離を保っていることが明らかになった。
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 87
終了ページ 95
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64984
タイトル(別表記) Scientific Labor Organization (HOT) for the Educational Policies in Soviet Russia in the First Half of 1920s
フルテキストURL bgeou_182_087_095.pdf
著者 髙瀬 淳|
抄録  ソビエト政権は,様々な不平等の根源が資本主義的な搾取-被搾取の関係性にあるとし,「資本主義よりもいっそう高度な社会的経済制度をつくりだすという根本的任務」を遂行する観点から,テーラー・システムを発展させたマネジメントの概念である科学的労働組織の研究を進めた。1920 年代前半においては,特に,П.М.ケルジェンツェフとА.К.ガステフを中心としたНОТ論争が生じたが,両者ともに,労働者の身体に直接的に働きかけることにより,社会主義社会の形成者に相応しい人格を備えた全面的に発達した人間を育成する手立てとして科学的労働組織をとらえていた。
 ただし,こうした科学的労働組織をめぐる論争は,ソビエト政権による「根本的任務」 が,個別政策分野の課題を検討・設定する際の上位概念と位置づけられたことから,教育政策に際しても,全面的に発達した人間の育成や労働と教育の結合といった本質的な諸課題が,「資本主義よりもいっそう高度な社会的経済制度をつくりだす」ための政策の枠組みで分析・解釈されることになり,全面的に発達した人間の育成というよりも,労働生産性を高める現実的な対処に注意が向けられる可能性を孕むことになった。
キーワード ロシア 科学的労働組織 НОТ論争 全面的に発達した人間 産業的傾斜
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 75
終了ページ 86
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64983
タイトル(別表記) International Exchange Study on Teacher Education – The Case of France and Germany –
フルテキストURL bgeou_182_059_073.pdf
著者 尾上 雅信| 小林 万里子|
抄録 本稿では,教員養成の思想,具体的には教育方法をめぐる「ペスタロッチ主義」と「ヘルバルト主義」と制度,すなわち「師範学校」という教員養成のための専門養成機関が,ヨーロッパ諸国および日本にどのように受容されたか,具体的な検証を行なう作業の一環として,師範学校にかかわる事例としてフランス七月王政期の,いわゆる「クーザン報告」を,そして思想の事例としてはドイツ(プロイセン)本国における「ヘルバルト主義」についてキー・パースンの1人ブルツォスカと教育学ゼミナール構想をとりあげ,個別事例的に検討した。前者では「クーザン報告」のギゾー法師範学校規定への影響解明への道筋をつけ,後者ではブルツォスカの教育学ゼミナール構想がラインによってヘルバルト(派)の教師教育論の系譜に位置づけられたことをあらためて確認することができた。
キーワード 教員養成 ギゾー法 クーザン報告 教育学ゼミナール 大学における教員養成
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 59
終了ページ 73
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64982
タイトル(別表記) Concept of Clothing Life Learning to Explore “Relationship Between Oneself and Clothing” from the Perspective of ESD: Development of the Home Economics Curriculum Based on the ESD (Ⅱ)
フルテキストURL bgeou_182_047_056.pdf
著者 佐藤 園| 脇坂 吏紗| 石川 佳子|
抄録 本継続研究では,教科のねらい・原理から,家庭科におけるESDを検討した。その結果,その基盤には「自己と環境との関係性において生活を営む上で生じた問題に対し,家政学の研究分野で解明された法則・理論に基づき,より科学的な意思決定を行うこと」が存在していることが明らかになった。本研究では,この観点から最も問題があると考えられた平成20・21 年版学習指導要領に示された家庭科「衣生活学習」に焦点を当て,教師レベルでその問題を解決することを目的として,中・高等学校衣生活学習のカリキュラムを開発した。
キーワード 家庭科 ESD 内容開発研究 衣生活学習 中・高等学校
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 47
終了ページ 56
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64981
タイトル(別表記) Analysis and Impression evaluation of Song “Heidenröslein” -Comparison of “Heidenröslein” by five composers-
フルテキストURL bgeou_182_035_045.pdf
著者 早川 倫子| 虫明 眞砂子|
抄録 同じ歌詞でも音楽が異なるとどのような印象を持つのかという点に着目し,ゲーテの詩を元にした5 人の作曲家による《野ばら》を取り上げ,楽曲分析と印象評価の比較を行った。その結果,それぞれの楽曲を特徴付けている音楽的特徴,男声女声という表現媒体(音域)との関連を主にして,その曲の印象を評価していることが読み取れた。また,歌詞に関わらず,音楽的特徴に基づいてある程度共通の印象傾向を持たせる機能があることもわかった。さらに,曲の嗜好や「歌いたい」気持ちに関連する特徴については,身体的・心理的な感覚を想起しやすい特徴が,「歌いたい」気持ちを喚起する傾向にあること,声の表現の質に関する特徴や,歌唱の技術的な難易度の如何によって,歌唱への興味関心が影響を受ける傾向があることも示唆された。
キーワード 歌曲 《野ばら》 楽曲分析 印象評価
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 35
終了ページ 45
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64980
タイトル(別表記) A Comparative Study on the Japanese and Korean Children’s War Literature and its Introduction to Korean Elementary Education
フルテキストURL bgeou_182_023_033.pdf
著者 木村 功| キム ジョンオー|
抄録 現在韓国の小学校国語教科書には,朝鮮戦争を内容とする戦争児童文学が採録されていない。過去の戦争から学べる惨状などを国語科の文学教育で教えることには意義がある。韓国の朝鮮戦争とは異なる,日本の戦争を描いた戦争児童文学を分析し,韓国の指導要領に基づいて日韓の戦争児童文学が韓国の小学校国語教育現場で扱われるようにしたい。これに関しての日本の戦争児童文学の導入の意義と,学年による作品配置案を考察した。
キーワード 戦争児童文学 文学教育 平和教育 韓国への導入
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 23
終了ページ 33
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64979
タイトル(別表記) Development of Lessons Using Postmodern Picture Books in the Japanese Language Arts Class at High School: To Encourage Students to Make Sense of the Text
フルテキストURL bgeou_182_013_021.pdf
著者 池田 匡史| 竹田 智美|
抄録  本稿では,高等学校国語科において,ポストモダン絵本を教材とした実践開発を行い,具体的な実践像を提示するとともに,その成果を検討することで,その教材性の価値の一端を明らかにすることを目的とした。具体的には,ジョン・シェスカ&レイン・スミスによるポストモダン絵本である『三びきのコブタのほんとうの話』を用い,高等学校三年生を対象に実践を開発した。
 結果,本単元の学習によって,読者が自らの立場とは異なる視点に立ったり,語り手の語りに取り込まれないようにしたりするというような読みの視点の獲得がなされていった様子や,主体的にテクストの意味づけを行う様子の具体を示すことができた。またこれらのことを達成できるということが,ポストモダン絵本の教材性の一つとして示唆された。
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 13
終了ページ 21
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64978
タイトル(別表記) The Impact of Team Leadership in University Club Activities: What Leaders Can Do to Create Vibrant Teams
フルテキストURL bgeou_182_001_011.pdf
著者 三沢 良| 西 陽子|
抄録 本研究では,学生が主体的に参加・運営する大学部活動をチームととらえ,その活性化に寄与するチームリーダーシップの影響を検討した。リーダーシップの発揮主体として,部長・キャプテン等の役職者に着目し,先行研究の議論を参考に測定項目を作成した。また“活気あるチーム”の状態をとらえる指標として,Hackman(1987)のチームの効果性の枠組みを基に,集団効力感,心理的安全性,活動意欲,活動満足感の4つを採用した。質問紙調査により,部活動に所属する大学生109名から有効回答が得られた。分析の結果,チームリーダーシップの「建設的な後押し」は集団効力感と活動満足感,「メンバーの意見尊重」は全ての指標を促進する効果を示した。また,「コミュニケーションの促進」は,「メンバーの意見尊重」が集団効力感と心理的安全性を高める機能の下支えをしていることが示唆された。
キーワード 大学部活動 チームリーダーシップ チームの効果性 活気あるチームづくり
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 1
終了ページ 11
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_182_contents.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_181_contents_e.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_181_colophon.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64185
タイトル(別表記) The Curriculum Management Training Necessary for Kindergartens, Nursery Schools, and Certified Centers for Early Childhood Care and Education in Japan Today
フルテキストURL bgeou_181_047_056.pdf
著者 横松 友義| 紺谷 遼太郎| 前田 信美|
抄録 本研究では,2016 年公表の中央教育審議会答申に基づいて,現在の幼稚園,保育所,認定こども園におけるカリキュラム・マネジメントの特徴を明らかにした上で,それらにおいて必要とされるカリキュラム・マネジメント研修について考察している。まず,保育者に,所属保育施設の保育の全体的計画において,保育の目標・ねらい・内容の連関性が確保できていないことや国のカリキュラム基準に示される保育の内容のすべてが含まれていることを保証できていないことを認識できる研修が必要である。次に,体験的に,本格的なカリキュラム・マネジメントの具体的実現手順を理解する研修が必要である。さらに,職員をその研修全体を自律的に行うことのできる人材に育成する研修が必要である。
キーワード カリキュラム・マネジメント 幼稚園 保育所 認定こども園 研修
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
開始ページ 47
終了ページ 56
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64184
フルテキストURL bgeou_181_041_045.pdf
著者 青木 多寿子| 李 明璐| 曹 立勤|
抄録  本稿はValue in Action Inventory of Strengths(Peterson & Seligman, 2004)の簡易版であるCharacter Strengths Rating Form(CSRF;Ruch, Martínez-Martí, Proyer, & Harzer,2014)を日本語・中国語に翻訳したものである。VIA-ISは人の幸福につながる特性を網羅的に示したもので,6領域24 種類のcharacter strengthsそれぞれに10項目,総計240項目で構成された尺度である。筆者達はこの総数の多さがcharacter strengths研究の発展に関して一種の障害になっていると考えた。この点,Ruchらが開発したCSRFは24 項目しかないため大規模の研究や縦断研究に利用することが期待できる。他方でこの簡易版の各項目の問いはとても長く,その中に西洋文化や哲学的内容に関わる用語が多く含まれており,わかりやすく正確に翻訳することは簡単ではない。そこで本稿では,これを丁寧に日本語・中国語へ翻訳した。これを用いることで,大規模調査だけでなく,国際比較研究や東洋文化をcharacter strengthsの観点で記述する研究の展開が期待できる。
キーワード character strengths CSRF 日中翻訳 VIA-IS簡易版
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
開始ページ 41
終了ページ 45
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64183
タイトル(別表記) On Role of Conducting in Singing Classes (3): Focusing on the Meaning of the Act of “Conductor Singing”
フルテキストURL bgeou_181_029_039.pdf
著者 虫明 眞砂子|
抄録  本稿では,音楽授業において,「指揮者が歌うこと」が,教師の指揮表現や生徒の歌唱にどのような変化をもたらすのか検討した。このために,教育学部の合唱授業で,学生3名を学生指揮者として合唱を2回実施し,1回目の合唱終了後,指揮者に対して歌唱レッスンを行った。歌唱レッスンをする前と後の指揮表現に対して,合唱者と指揮者にアンケート調査を行い,指揮者の歌唱が指揮表現及び合唱者に及ぼす効果と影響について考察した。その結果,「指揮者が歌うこと」によって,指揮や合唱で以下のような変化をもたらすことが示された。①自然に,手の動き,口元,表情等,身体全体の動きによる指揮が生まれること。②指揮者の意図する音楽的な表現がより的確に伝わること。③合唱者が音楽の流れに乗りやすくなり,楽しさをより一層感じるようになること。これらのことから,教師は音楽授業の中で自らが歌い,児童生徒たちと歌を共有することで,自然で歌いやすい指揮が生まれ,それにより児童や生徒たちから一層豊かな音楽表現を引き出すことが期待できる。
キーワード 歌うこと 指揮者 表現 身体 授業
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
開始ページ 29
終了ページ 39
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64182
タイトル(別表記) The Transformation Process of Research Awareness as Understood through the Narratives of Students Formerly Enrolled in the Doctoral Program of the Graduate School of Education
フルテキストURL bgeou_181_015_027.pdf
著者 西山 修| 溝邊 和成| 髙橋 敏之| 松本 剛| 久我 直人| 水落 芳明| 田村 隆宏|
抄録  In this study, a qualitative analysis, Trajectory Equifinality Modeling (TEM), was used to highlight the transformation process of the research awareness of four former doctoral students. The doctoral programs to which the students formerly belonged train researchers and professional educators who are capable of research and practice. The authors describe the trajectory of the students advancing to their respective Equifinality Points through various experiences and possibilities despite fluxes in their research awareness. Citing the TEM diagrams drawn, the authors discuss: 1. The existence of change in the research environment and the reality of the adaptation process. 2. The existence of a period of exploration as a practicing researcher. 3. The meaning of the Obligatory Passage Points for students in doctoral programs in education. Closing the article, the authors examine future issues.
キーワード Research Awareness Transformation Process Doctoral Program in Education Trajectory Equifinality Modeling (TEM)
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
開始ページ 15
終了ページ 27
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/64181
タイトル(別表記) Task Characteristics that Determine the Virtual Interactions of Teams: Implications for Effective Use of Digital Tools
フルテキストURL bgeou_181_001_014.pdf
著者 三沢 良| 藤村 まこと|
抄録 近年,わが国の企業ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を背景に,多様なデジタルツールが職場に導入されている。本研究では,職務遂行チームでデジタルツールを使用して交わされるバーチャルな相互作用に対し,課題特性が及ぼす影響を探索的に検討した。既往知見に基づき,バーチャル性認知(バーチャルな相互作用の指標)や課題特性などに関する質問項目を作成した。Web調査で収集した大都市部の企業に勤務する正社員360 名の回答を分析した結果,課題特性の影響は企業規模に応じて異なる傾向を示した。中小規模の企業では,「相互依存性」や「自律性」の課題特性が相互作用の活性化へ直接的に作用していた。一方,大規模の企業では,「多様性」や「自律性」の課題特性は、デジタルツールの使用が相互作用の活性化をもたらすための限定条件として機能することが示唆された。
キーワード バーチャル性 チームワーク 課題特性 デジタルツール
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
開始ページ 1
終了ページ 14
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_181_contents.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-11-25
181巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_180_contents_e.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-08-26
180巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
フルテキストURL bgeou_180_colophon.pdf
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-08-26
180巻
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher