著者 岡山大学医学部保健学科|
発行日 2004-03-31
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
14巻
2号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/15194
タイトル(別表記) The significance of therapy in a private room to patientsin acute psychiatric wards
フルテキストURL 015_1_029_037.pdf
著者 豊田 由起子| 三木 明子| 藪下 祐一郎| 鬼塚 愛彦|
抄録 本研究は,全個室病棟で療養する精神疾患患者を対象に,患者自身が考える個室環境の意味を明らかにすることを目的とした。個室に2週間以上療養し,インタビューの協力が得られた患者は7名であった。患者にとっての個室環境の肯定的意味は,自分だけの空間を確保できることから,他者との距離の調節の場,プライバシーが保護される場,自由裁量が拡大される場であると捉えていた。また,休養や睡眠が確保できる場,症状をコントロールできる場であるという治療的意味や,個室を自己洞察の場ととらえ,他者の影響を受けずに自分らしさを再獲得するためという意味が示された。一方,個室環境の否定的意 味として,寂しさや不安が挙げられ,話しかけられる存在を身近に見出しにくい個室においては,わからないことや不安なことを尋ねにくく,人間関係を築くきっかけがつかみにくいことが示された。
キーワード 精神疾患 (mentally ill) 患者 (patients) 個室 (private room) 精神科急性期病棟 (acute psychiatric ward)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 29
終了ページ 37
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307586
JaLCDOI 10.18926/15189
タイトル(別表記) Quantitative evaluation method of swallowing hypofunctionby aging using Impedance Pharyngography (IPG)
フルテキストURL 015_1_001_007.pdf
著者 楠原 俊昌| 中村 隆夫| 森 恵子| 山本 尚武| 白川 靖博| 猶本 良夫|
抄録 インピーダンス咽頭図(Impedance Pharyngography, 以下IPG)は嚥下活動中の頸部電気インピーダンスを測定するもので,嚥下機能評価を簡便かつ無侵襲に行うことができる手法である。IPG波形は嚥下機能を反映するものであるが嚥下機能の減退による波形への影響はその原因により様々である。すなわち嚥下機能の状態が異なる被験者のIPG波形を直接比較・診断することは測定者の主観に依存することになり客観性に欠ける。本研究では,まず青年健常者のNormal IPGをもとに嚥下機能が反映される波形の特徴を評価するパラメータとして,咽頭通過時間,インピーダンス変化率,類似度,嚥下音タイミングの4つを採用し,IPCを定量的に評価する手法を提案した。また,この評価法を高齢者のIPGに適用し,青年健常者に比べて嚥下活動に関与する器官が円滑に活動を履行する能力に減退が生じる様子を定量的に示した。
キーワード 嚥下活動 (swallowing) 嚥下障害 (dysphagia) 生体電気インピーダンス (bio-electrical impedance) インピーダンス咽頭図 (Impedance Pharyngography (IPG)) 嚥下機能評価 (assessment of swallowing function)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 7
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307994
JaLCDOI 10.18926/15190
タイトル(別表記) The effect of Coicis semen and Rhizopus oligosporus-fermented Coicis semen (tempeh) on serum cholesterol in the rat
フルテキストURL 015_1_009_014.pdf
著者 岡本 基| 臼井 真一| 岡崎 三代|
抄録 はとむぎ(Coicis semen)をテンペ菌(Rhizopus oligosporus)で発酵したはとむぎテンペ(テンペ)の血清コレステロール代謝に対する作用を検討した。生後12週齢のSprague-Dawley系雄ラットに市販固形飼料(コントロール群),はとむぎ混合飼料(はとむぎ群),テンペ混合飼料(テンペ群)を投与し,2,6,18週間後に高速液体クロマトグラフィー法で血清コレステロールを測定した。体重増加,総コレステロールはいずれの時点でも3群間に差がなかったが,テンペ群では投与前と比較して2,6,18週間後にLDLコレステロールが有意に低下し,LDLコレステロール/HDLコレステロール比も2,18週間後に有意に低下した。テンペ群はコントロール群と比較してもLDLコレステロールとLDLコレステロール/HDLコレステロール比が低く,はとむぎ群でも低い傾向がみられたが,有意差はなかった。以上から,テンペがコレステロール代謝改善作用をもつことが示唆された。
キーワード はとむぎ (Coicis semen) はとむぎテンペ (Rhizopus oligosporus, tempeh) コレステロール (cholesterol) ラット (rat)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 14
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307933
JaLCDOI 10.18926/15192
タイトル(別表記) Stressors and Coping in Hemodialysis Patients
フルテキストURL 015_1_015_021.pdf
著者 原 明子| 林 優子|
抄録 本研究の目的は,血液透析患者のストレッサ-と対処について明らかにすることである。対象者は岡山市内の二カ所の病院において,研究参加に同意が得られた外来透析患者65名であり,透析ストレッサ一,対処,人口統計学的や医学的な情報などについて質問紙法による調査を行った。その結果,以下のようなことが明らかになった。(1)透析ストレッサ-は「将来への不安」が最も高く,そして「治療時間の長さ」や「身体的活動の制限」などの精神的ストレッサ-が続いていた。(2)対処は,消極的回避的および積極的前向き対処が問題解決的対処よりも上位を占めていた。今日、医学や透析機器などの改良で透析治療は 進歩を遂げてきているが,透析患者は将来への不安や時間の拘束などの制約や負担を抱えている。しかしながら,そのようなストレスフルな状況に対して,運命として引き受けるという感情を持ちながらもその思いをマイナスとしてだけに捉えるのではなく,前向きに対処をしていることが伺えた。
キーワード 血液透析患者 (Hemodialysis patients) ストレッサー (stressor) 対処 (coping)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 15
終了ページ 21
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308007
JaLCDOI 10.18926/15193
タイトル(別表記) Analysis of Problems in Family Nursing at Intensive Care Unit of O University Hospital
フルテキストURL 015_1_023_028.pdf
著者 渡邉 久美| 竹内 加恵| 岡野 初枝|
抄録 O大学病院のICUにおける家族看護のあり方を検討するため,過去の記録から入室患者の特性と家族の状況を把握し,課題を明らかにした。128例の看護記録を資料に,患者の入室理由,入室期間,転帰の状況を分類し,入室期間別の家族の言動等から,家族看護の必要性について検討した。また,家族に対する看護実践を,家族に関する情報の記載の有無から評価した。その結果,ICU入室患者の9%が死亡退院で,そのうち受け持ち看護師の決まっていない入室後3日以内に死を迎えた患者の家族へのフォローが充分に行えていなかったこと,また,14日以上の長期入室患者の家族には,全事例に家族に関する情報が 記載されており,看護師が家族の気持ちや疲労感,患者への回想などの語りを捉えていたことが明らかとなった。今後は,短期間で死亡の転帰となった家族へのグリーフケアや,長期入室患者の家族に対する継続看護の評価が必要である。
キーワード ICU (Intensive Care Unit) 家族看護 (Family Nursing) クリティカルケア (Critical care)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 23
終了ページ 28
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307719
JaLCDOI 10.18926/15196
タイトル(別表記) Nursing Education for a Gender-equal Society* - The Situation of Male Student Nurses -
フルテキストURL 015_1_039_049.pdf
著者 合田 典子| 大室 律子| 西山 智春| 鈴木 良子| 布施 千草| 松本 幸枝|
抄録 題目:男女共同参画社会における看護教育―男子看護学生の動向について― 1975年の国際婦人年以来,カイロ宣言でのリプロダクテイブヘルス/ライツ,北京宣言等次々に男女差別の撤回と女性の自立をめざした運動が推進されてきた。この女性のエンパワーメント運動の中で,我が国は労働基準法,男女雇用機会均等法,育児休業法等の制定および改正を経て,1999年6月「男女共同参画社会基本法」の施行に至った。以来,国を挙げて男女共同参画社会の構築に取組んでいる。看護界にあっては昭和23年に制定された保健婦助産婦看護婦法における看護職者は女子とされ,男子には国家免許を得る正式な資格が無かった。やがて,法の改正とともに男性看護職者の進出が可能となってきた。しかし,半世紀を経て,なお男性看護職者の占める割合は低く,看護界における男女共同参画の現状は進んでいるとはいい難い。男性看護職者養成の沿革と現状を概観し,その問題点と課題を検討することとした。
キーワード 男女共同参画社会 (Gender-equal society) 男子看護師学生 (male student nurse) 看護教育 (nursing education)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2004-12-15
15巻
1号
開始ページ 39
終了ページ 49
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307785
JaLCDOI 10.18926/15187
タイトル(別表記) Investigation about the use of mental illness patients at visiting nursing stations in O prefecture
フルテキストURL 015_2_071_076.pdf
著者 渡邉 久美| 住吉 和子| 森本 美智子| 岡野 初枝|
抄録 精神疾患患者への訪問看護における問題を検討する基礎資料とするため,O県の訪問看護ステーションにおける精神疾患患者の利用状況と訪問看護師の利用者への社会資源導入経験の有無を明らかにすることを目的として調査を実施した。調査は2003年9月に質問紙郵送法により実施した。対象とした126施設のうち,回答の得られた64施設(回収率50.8%)の1か月間の利用者総数は2,471人であり,そのうち精神疾患患者は743人(30.1%)で,精神疾患のうち痴呆の占める割合は488人(65.7%)であった。施設単位では精神疾患患者の利用は60施設(93.8%)にあり,疾患の内訳は痴呆が57施設,うつ病が28施設,統合失調症が17施設等であった。また,訪問看護ステーション開設時からの精神疾患患者への社会資源の導入経験は約半数の34施設(53.1%)にあった。少数の訪問看護師からは,精神疾患患者への対応の困難さを感じていること,精神科看護に関する情報を求めていることなどの意見があった。訪問看護における精神科看護のニーズは今後も高まることが予測され,専門的技術の向上や地域における専門施設との連携が求められる。
キーワード 社会資源 (Social resource) 訪問看護 (Visiting nursing station) 精神疾患 (Mental illness) 実態調査 (Survey)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-03-31
15巻
2号
開始ページ 71
終了ページ 76
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307215
著者 岡山大学医学部保健学科|
発行日 2005-03-31
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
15巻
2号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/15185
タイトル(別表記) Interprofessional education and training for collaborative work by nurses and care-workers in a special nursing home with small-scale care units
フルテキストURL 015_2_051_062.pdf
著者 坪井 桂子| 西田 真寿美| 成清 美治|
抄録 本研究の目的は,ユニットケアに取り組む特別養護老人ホームにおいて,看護職と介護職の協働の状況を明らかにし,協働していく上で両職種が必要とする教育の方向性の示唆を得ることである。看護職2名,介護職3名を対象に自由回答法による半構成的・個別面接を実施した。その結果,協働の状況は, 1)両職種のユニットケアのとらえかたや取り組みは相違し,協働に向けた工夫を行っていたものの,協働関係は成立しにくい状況であった。2)両職種は期待されている役割を担うために教育・研修を受け専門能力を高めたいと考えていた。両職種が協働していく上で必要とする教育の方向性として,以下の示唆を得た。1)利用者や介護職から期待される福祉施設における看護の役割と専門性を高めるために看護職が現実的な課題を解決する力の修得を目指す。2)様々な教育背景と教育ニーズを持つ介護職が知識,技術,ケアの実践力を習得するためには,個人の学習状況とニーズに応じて学習科目を自己管理し自発的な力を高めていく。3)両職種がお互いの専門性を認め,向上を図ることができるようにともに課題を解決し相互作用が継続できる共同研修プログラムによる研修を実施する。
キーワード 看護職 (Nurse) 介護職 (Care-Worker) 教育 (Education) 協働 (Collaboration) ユニットケア (Small Scale Care Units)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-03-31
15巻
2号
開始ページ 51
終了ページ 62
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307926
JaLCDOI 10.18926/15186
タイトル(別表記) Investigation of the tracheal suctioning-related microbialcolonization in home care patients with tracheotomy
フルテキストURL 015_2_063_069.pdf
著者 渡邉 久美| 菅崎 仁美| 千田 好子| 岡本 基|
抄録 気管内吸引を必要とする在宅療養患者に対し,安全で経済的な感染管理方法を検討するため,在宅ケアにおける気管内吸引の実態と,吸引関連物品の細菌学的調査を実施した。対象は気管切開がされ,医療依存度の高い患者3名であり,気管内吸引は全て患者の妻が行っていた。吸引後のカテーテルは外側をアルコール綿で清拭し,内腔を洗浄水で洗浄していた。カテーテルは,0.05%グルコン酸クロルヘキシジンに浸漬あるいは,清潔な乾燥容器に保管されていた。カテーテルの交換時期は,1.5日から7日とばらつきがあった。カテーテル,洗浄水,浸潰液等の試料を,一般細菌,黄色ブドウ球菌,大腸菌群の寒天培地で培養したところ,各試料から一般細菌,黄色ブドウ球菌,大腸菌群が検出されたが,カテーテルの保管方法の違いによる細菌汚染に差は認められなかった。また,気管切開部ガーゼからは,一般細菌,黄色ブドウ球菌,大腸菌群が検出された。これらより,気管内吸引カテーテルおよび,洗浄水や浸溝用消毒液の清潔管理の必要性が示唆された。
キーワード 感染管理 (Infection control) 気管内吸引 (tracheal suctioning) 在宅ケア (home care) 介護者 (caregiver)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-03-31
15巻
2号
開始ページ 63
終了ページ 69
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307656
JaLCDOI 10.18926/15184
タイトル(別表記) Age dependent changes of menstrual pain of the women
フルテキストURL 016_1_057_066.pdf
著者 池田 智子| 奥田 博之|
抄録 18~52歳の月経周期のある健康な女性193名を10代,20~24歳,25~34歳,35歳以上の4つのリプロダクティブステージに分類し,月経及び月経痛に関する実態調査を実施した。結果①規則的な月経周期の割合は,リプロダクティブステージが進むにつれ増加し,経血量は減少傾向を示した。②月経痛はリプロダクティブステージの進行と共に軽減し,鎮痛剤使用頻度,日常生活への影響が少なくなる傾向を認めた。③各リブログクティブステージの特徴は,10代では月経痛の頻度や日常労作への影響が最も多く,血塊の出現率が最も高率であった。20~24歳は10代と類似していたが,鎮痛剤使用頻度は最も高率であった。25~34歳では最も安定した性成熟状態を示し,月経痛は「時々あり」が最も高率であったが,血塊の出現率が高かった。35歳以上では月経痛のない人が最も高率であり,生活への支障が最も少なかったが,「1日3回以上」の鎮痛剤使用は他のリプロダクティブステージと変わらなかった。以上の結果に加えてリプロダクティブステージにおける月経周期や経血量の特徴を考えあわせると,身体的な性成熟機能と心理社会的側面を考慮し,各リプ ロダクティブステージに適した月経痛への対応が必要であると考える。
キーワード 月経 (Menstruation) 月経痛 (Menstrual pain) リプロダクティブステージ (Reproductive stage)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 57
終了ページ 66
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308006
JaLCDOI 10.18926/15183
タイトル(別表記) Influence of instructional posters on cleanness of the hands after hand washing
フルテキストURL 016_1_049_055.pdf
著者 松島 拓| 赤坂 球亜| 安藤 瞳| 井上 みわ| 三又 由紀| 千田 好子|
抄録 本研究の目的は,手洗いポスターの違いによる手洗い消毒後の手洗いミスを比較することである。調査対象は看護学生82名であった。対象を41名ずつ2グループに分け,1グループには手洗い順序を示したポスターを,もう1グループには,手洗いミスを起こしやすい部位を図示したポスターを教材として与えた。学生は,手指と手首に蛍光塗料を塗布後,抗菌石けんと流水による手洗い消毒を実施した。次に蛍光塗料の残存状況を写真撮影後,画像処理し手洗いミスとして点数化した。その結果,手洗いミスを起こしやすいポスターを使用したグループの方が,手洗い順序ポスターを用いたグループより手洗いミスが少ない傾向にあった。なかでも手背側は,手洗いミスのポスターを使ったグループの方が手洗いミスは有意に少なかった(p<0.05)。日常,手洗い場に掲示されているポスターは,手洗い順序を示したものが多い。しかし,手洗いミスを起こしやすい部位を図示したポスターでも,手指衛生効果があることが示唆された。
キーワード 手指衛生 (hand hygiene) 手洗い消毒 (antiseptic handwash) ポスター (poster)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 49
終了ページ 55
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307297
JaLCDOI 10.18926/15179
タイトル(別表記) Requiring factors in structural model of the blood vesselfor the principle analysis of measurement of blood pressure waveform by applanation tonometry.
フルテキストURL 016_1_009_020.pdf
著者 北脇 知己| 岡 久雄|
抄録 生体内の血圧脈波を非侵襲的に計測する手法として,「トノメトリ法」が知られており,近年,この計測手法を用いて得られた血圧脈波波形から,動脈硬化などの循環器系疾患のスクリーニングや予防診断に役立てようという動きが活発である。しかしながら,組織内の血管を圧迫した場合の血管の変形挙動については,十分な解析は行われていない。そこで本研究では,生体中のトノメトリ状態を解析可能な数値解析モデルを構築することを目的とした。この結果, トノメトリ法による血圧脈波計測の原理解析を行うための血管断面構造の応力解析モデルには,以下の要件が求められることが明らかとなった。・センサ部と皮膚表面はそれぞれ独立な要素としてモデル化し,これらの接触部においては摩擦を考慮しなければならない。・応力の定量的な解析を行うためには,素材の非線形的な機械的特性を考慮する必要がある。さらに,実験結果と計算結果を一致させるためには,初期形状を正確にモデル化することが必要であることがわかった。
キーワード トノメトリ法 (Applanation tonometry) 有限要素法 (Finite Element Model) 数値解析モデル (Numerical calculation) 血圧計測 (Blood pressure measurement)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 20
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307172
JaLCDOI 10.18926/15180
タイトル(別表記) Perimenstrual symptoms and it's management - Assessment with Menstrual Distress Questionnaire -
フルテキストURL 016_1_021_030.pdf
著者 後藤 由佳| 奥田 博之|
抄録 月経周期の変化に伴う多様で複雑な月経周辺期の症状を,出来るだけ単純で基本的に共通した変化として捉え,症状に適した対応を検討することを目的として本研究を行った。月経を有する22~45歳の女性34名に対し,Menstrual Distress Questionnaireの即時的回答法を用いて月経周辺期を[痛み],[集中力],[行動変化],[自律神経反応],[水分貯留],[負の感情]から構成された35症状6領域で縦断的に追究し,以下の結果を得た。 1.月経周辺期の症状を縦断的に比較検討した結果,Moosのデータと近似した日本人のデータを示した。 2.月経周辺期における領域の推移では,身体的症状で構成される[痛み領域],[水分貯留領域]の2領域が精神的症状で構成される他の領域に比べ,常に上位を占めていた。以上の事より,月経周辺期の生理的変化に伴う精神的愁訴は,身体的変化によって誘発されている可能性が示唆された。
キーワード Menstrual Distress Questionnaire 月経周辺期 (perimenstrual) 月経前症候群 (premenstrual) 月経随伴症状 (menstrual symptom)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 21
終了ページ 30
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307941
JaLCDOI 10.18926/15182
タイトル(別表記) Study on the difficulties experienced in daily life by esophageal cancer patients who underwent esophagectomy
フルテキストURL 016_1_039_048.pdf
著者 森 恵子| 秋元 典子|
抄録 本研究の目的は,食道がん切除術を受け,自宅で生活する患者が直面している生活上の困難及びそれらへの対処の実態を明らかにすることである。対象は,研究参加へ同意が得られた12名の外来通院中の患者とした。対象12名の食道再建経路は, 6名が胸壁前皮下経路,6名が後縦隔経路であった。患者の許可を得て録音した面接内容を逐語訳し,内容分析の手法を用いて質的・帰納的分析を行った。その結果,患者は術式に関係なく,【予想をはるかに超えて苦痛と化した摂食行動】および【生活圏の狭小化】の2つの困難を抱えていることが明らかとなった。患者は,前者には≪生きるために自分に見合った食べ方を体得する≫ ことで,後者には,≪命と引き換えに変化を受け入れる≫≪時間をかけて変化に慣れる≫ ことで対処し,術後の生活を再構築していた。
キーワード 食道がん (Esophageal cancer) 胸壁前皮下経路再建術 (subcutaneous rout) 術後の困難体験 (difficulties experienced in daily life) 術後生活への看護支援 (Nursing support to the postoperative life)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 39
終了ページ 48
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307925
JaLCDOI 10.18926/15181
タイトル(別表記) Caring of the Gynecological Cancer Patients for Their Families And Nursing Support
フルテキストURL 016_1_031_038.pdf
著者 越塚 君江| 神田 清子| 藤野 文代|
抄録 研究目的は女性生殖器がん患者の家族に対する思いを明らかにし,患者に対する看護援助について考察することである。対象は女性生殖器がんと診断された後,手術を経験した入院患者11名。半構成的面接にてデータ収集を行い,内容の分析は質的分析帰納的方法に基づいて行った。女性生殖器がん患者の家族への思いについては『家族ががんの病気に自分と同じように衝撃を受ける』『心配をかけないために家族を気遣う』『家族関係が密になる』『病気に立ち向かう力を家族から与えられる』『家族に対する考えが変化する』のカテゴリーに分類された。罹患の体験から関係を見つめなおし,家族関係の親密さを増す。家族からの励まし,理解と支援を受けることによって患者は病気に立ち向かう力を家族から与えられ,治療に臨む。看護者は患者と家族双方の衝撃を理解し,罹患をきっかけとした家族関係の変化が患者にとって治療の意欲につながるよう援助すること,家族内役割調整が進むようチーム体制で援助する必要性が示唆された。
キーワード 女性生殖器がん (gynecological cancer patients) 家族看護 (family nursing) がん看護 (cancer nursing) 質的研究 (qualitative research)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 31
終了ページ 38
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307286
JaLCDOI 10.18926/15177
タイトル(別表記) Development of intramuscular probe for local muscle function
フルテキストURL 016_1_001_008.pdf
著者 岡 久雄| 枝松 幹也| 渡辺 彰吾| 北脇 知己|
抄録 臨床においては,筋機能や機能不全を診断するために,表面筋電図や針筋電図,筋生検などが行われている。しかし,これらの方法では筋機能や筋収縮メカニズムを連続的に測定することは難しい。本研究では新たに筋内挿入型プローブと測定システムを開発した。測定プローブは光ファイバと6本の白金細線から構成されている。光ファイバを用いて筋の局所血流量と筋内圧力を測定し,6個の電極を用いて運動単位活動電位を測定した。プローブと測定システムの基礎特性を確認した後,麻酔下のラットの排腹筋において,安静時および局所虚血時の活動電位,血流量,筋内圧力を測定した。また脛骨神経を電気刺激し,活動電位波形から伝播速度を算出したところ,プローブは正常に動作していることが確認できた。さらに筋小胞体からのカルシウム放出チャネルを抑制するdantroleneを筋注すると,筋内圧力波形は大きく減少したが,活動電位波形はほとんど変化しないことがわかった。
キーワード 筋機能 (muscle function) 筋内圧力 (intramuscular pressure) 筋内血流 (intramuscular blood flow) 活動電位 (action potential) 筋収縮 (muscle contraction)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2005-12-25
16巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 8
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307295
JaLCDOI 10.18926/15172
タイトル(別表記) Influence of caregivers meeting on caregivers life - The active caregivers change and interaction with past caregivers -
フルテキストURL 016_2_067_078.pdf
著者 加藤 久恵| 兵藤 好美|
抄録 本研究は,「介護者の会」参加によってもたらされる介護への影響を,現役介護者と介護終了者の相互作用に焦点を当てて探求しようとするものである。特に介護終了者が介護を終えた今もどういう意図で会に参加し,実際に何が得られているのか,また介護終了者の参加がもたらす現役介護者への影響は何なのかを,明らかにすることを目的とした。2つの「介護者の会」に依頼し,現役介護者10名,介護終了者13名を対象として,半構造的面接を行った。その結果1)現役介護者は,会への参加によって将来への不安が軽減し,相談できる人が出来た,適切な介護用品を活用できるようになった等の変化が見られた。 2)現役介護者は介護終了者が「介護者の会」の世話役を行ってくれることで安心して会に参加でき,介護終了者から安心感や介護ヒントを与えられていた。3)介護終了者は,次第に聴く立場から語る立場へと変化すると同時に,自らの介護の振り返りも行っていた。4)介護終了者もまた「介護者の会」から情報や現役介護者からの信頼感を得ており,会の成長・活動意欲へと繋がっている,といったことが明らかになった。
キーワード 介護者の会 (Caregivers meeting (Self help group)) 現役介護者 (active caregivers) 介護終了者 (past caregivers) 認知症高齢者 (dementia elderly person) 参加継続理由 (participation continuance reason)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2006-03-31
16巻
2号
開始ページ 67
終了ページ 78
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307900
著者 岡山大学医学部保健学科|
発行日 2006-03-31
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
16巻
2号
資料タイプ その他