JaLCDOI 10.18926/15106
タイトル(別表記) Teacher education aimed at developing Practical teaching skills : The case of Okayama University Faculty of Education
フルテキストURL 009_073_082.pdf
著者 有吉 英樹|
抄録 近年の社会状況の急激な変化は,教員養成教育のカリキュラムについても大きな変革を求めている。特に,学校現場が求めているのは,学校が担っている今日的な教育課題を遂行していく実践的な指導力を備えた教員の養成である。教育職員養成審議会がこれまでの答申の中で提示してきた,教員の養成段階において身につけさせるべき教員の資質能力について参考にし,今日的な教育課題も視野に入れながら,岡山大学教育学部が実践的指導力を育成するため取り組んできた,教育実習の在り方,教員養成カリキュラムの理念と再構築等について考察する。さらに,中央教育審議会が2006年に提示した「教職実践演習」の特徴を検討すると共に,この科目が必修化されることから,本学部では,この科目を4カ年の教員養成カリキュラムの中に,どのように位置づけて,実践的な指導力のいっそうの向上を目指しているか等についても考察していく。
キーワード 実践的指導力 (practical teaching skills) 教育実習 (teaching practice) 教員養成教育 (teacher education) 資質能力 (traits and abilities) 教職実践演習 (Senior Seminar for Prospective Teachers)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 73
終了ページ 82
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 40016592502
JaLCDOI 10.18926/15105
タイトル(別表記) On Measures of Improving Teaching Skills toward the Goal of Linking Acquisition and Exploration through Application.
フルテキストURL 009_063_072.pdf
著者 黒﨑 東洋郎| 佐藤 学| 山野 定寿|
抄録 「ゆとりの中で生きる力」の育成を重視した学習指導要領が改訂され、「習得」「活用」「探究」を強調した新学習指導要領が2008年に告示された。教育課程の国際的通用性が強調され、算数教育においても、習得と探究を活用でつなぐ授業改善が求められている。ゆとり教育では、指導内容が30%、指導時数が14%縮減されたため、学力低下論議が過熱化してきている。昨年度及び本年度とも実施された全国学力調査において、活用力には課題があると報告された。このため、算数科においては活用力の育成が算数の授業改善の喫緊の課題としてクローズアップされている。そこで、「習得」「活用」「探究」教育における「活用」の位置づけ明確にするとともに、算数科で活用力を育成するためにどんな授業改善をすべきか、その方策を検討する。
キーワード 習得 (Acquisition) 活用 (Application) 探究 (Exploration) 読解力 (Reading Literacy) 言語活動の充実 (Solid of Language Activity)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 63
終了ページ 72
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307135
JaLCDOI 10.18926/15104
タイトル(別表記) THE IMPROVEMENT OF SKILL BY SNOWBOADING CLASS OF THE UNIVERSITY GENERAL EDUCATION ATHLETICS
フルテキストURL 009_057_062.pdf
著者 山口 立雄| 杉山 貴義|
抄録 本研究はスノーボード集中授業により初心者の滑走スキルがどの程度向上したかを検討したものである。実技試験を実施した結果、以下の如くの結果が得られた。即ち、転倒者の割合は女子班では55.6%、男子班では50.0%と約半数が転倒する状態であった。男子班は全員、連続ターンが出来ていたが女子班 では出来ないかほとんど出来ない者が約4割であった。平均ターン回数は男子班が9.8回,女子班が2.9回で女子班の値が小さかった(P<0.1)。その理由については、男女の体力差や指導方法の違いなどが考えられる。試技の平均所要時間は男子班が33.0秒で女子班が41.0秒であった。経験者班を基準にする と男子班は12.6%,女子班は40.0%余分に時間を要している状態であった。事前のスケートボード練習の有効性は確認できなかった。理由としては、練習の回数と時間が少な過ぎたことと参加者数が少なかったことによると推察される。
キーワード スノーボード (Snowboarding) 大学一般教育体育実技 (university general education athletics) 集中授業 (an intensive class) 実技試験 (a skill test) スキルの向上 (the improvement of the skill)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 57
終了ページ 62
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307502
JaLCDOI 10.18926/15103
タイトル(別表記) Provision of guidance to students wishing to become teachers (1) : Status of how the Teaching Profession Consultation Office is being used
フルテキストURL 009_051_056.pdf
著者 松原 泰通| 山脇 健|
抄録 教職相談室は、開設6年目となるが、本年4月より松原と山脇が前任者である西崎の後を受けつぎ、教員志望の学生の指導に当たっている。指導の中心は、論作文、個人面接、集団面接、集団討論、模擬授業、場面指導、ロールプレイングなどであるが、その他に進路の相談、ボランティアや講師希望の相談など、学生の不安なこと、挑戦したいことなどの相談に当たった。来室学生の積極性に我々も刺激を受け、現場の教師として力を発揮できる人間性の向上を中心に考えて、指導、支援した。その結果、来室者の増加と合格者の増加を達成することができた。
キーワード 教員志望学生 (Students wishing to become teachers) 教職相談室 (Teaching Profession Consultation) 指導内容 (content of guidance) 指導効果 (effects of guidance)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 51
終了ページ 56
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307420
JaLCDOI 10.18926/15102
タイトル(別表記) DEVELOPING THE SOCIAL STUDIES LESSON PLAN OF A JUNIOR HIGH SCHOOL TO MAKE STUDENTS UNDERSTAND THE GLOBALIZATION
フルテキストURL 009_041_050.pdf
著者 松本 慎平| 桑原 敏典|
抄録 本研究は,生徒にグローバル化が進んだ現代社会を捉えさせるための中学校社会科の授業構成の原理と方法を提案しようとするものである。そのために,本研究においては,教材として外国人労働者問題を取り上げ,外国人の労働者が近年なぜ増加しているのかを探究させることを通して,グローバル化の実 態とその原因を把握させる。教材開発においては,社会学者のサスキア・サッセン氏の論を手がかりに到達目標である概念的説明的知識を抽出し,グローバル化が進んだ世界に対する科学的認識を形成することを目指した。
キーワード グローバル化 (globalization) 外国人労働者 (foreign workers) 科学的社会認識 (social recognition) 社会科教育 (social studies education)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 41
終了ページ 50
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307853
JaLCDOI 10.18926/15101
タイトル(別表記) Promoting social interactions between students with autism and their teachers in various problem solving situations in play - and drama - unit lessons
フルテキストURL 009_019_030.pdf
著者 大野呂 浩志|
抄録 本研究では,自閉症の児童の学習集団を対象とした授業を通じて,課題意識の変化の様子や人とかかわる力の変化の様子を明示し,変化の背景にある教師の工夫を明らかにすることを目的とした。対象とした三つの授業では,題材選定や活動展開及び教師のかかわりなどの点において,授業者自身の評価に基づく改善を施していった。結果では,活動の在り方によって,課題意識をもった主体的な姿に変わっていく様子や,逆に児童の活動が制限される様子,また,児童が明確な課題意識を維持・深化させながら,人とのかかわりもより積極的にしていく様子などが示された。このような児童の行動の変化から,授業改善において,課題が明確になりやすい題材選択,さらに教師のかかわりにおける課題の修正や焦点化などが,課題解決や人とかかわる力の育成を可能にすることが示唆された。
キーワード 人とのかかわり (soacial interaction) 自閉症 (autism) 授業 (lesson) 課題意識 (task engagement) 相談タイム (group problem solving)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 19
終了ページ 30
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307120
JaLCDOI 10.18926/15100
タイトル(別表記) STUDY ON THE PRINCIPLE AND THE ORGANIZATION OF CONTENTS OF THE HOLOCAUST LEARNING
フルテキストURL 009_031_040.pdf
著者 井上 昌善| 桑原 敏典|
抄録 本研究は、アメリカ合衆国で開発された教材『THE HOLOCAUST』の指導書である『THE HOLOCAUST A TEACHER'S GUIDE』の内容編成及び授業構成を分析し、ホロコースト学習の意義と方法を明らかにしようとするものである。現在、わが国においては社会科地理、歴史、公民の各分野において民族問題の学習が行われているが、問題の追究の仕方や解決策の検討のさせ方などに問題を抱えている。そのため、民族間題を取り上げた授業において、生徒の認識形成や意思決定は必ずしも科学的合理的なものとなっているとは言えない。 よって、本研究では『THE HOLOCAUST』を分析して内容編成や授業構成の原理を解明した上で、我が国の社会科における民族問題学習の改善に対する示唆を得たいと考えている。
キーワード 社会科 (Social studies) ホロコースト学習 (The Holocaust Learning) 民族問題 (The Issues of ethnic) 社会認識 (Social recognition)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 31
終了ページ 40
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307522
JaLCDOI 10.18926/15099
タイトル(別表記) A STUDY ON THE CHANGE IN THE MINDSET OF THE NURSERY STAFF HAVING REVIEWED THE HISTORY OF THEIR WORKPLACE
フルテキストURL 009_009_018.pdf
著者 渡邊 祐三| 横松 友義|
抄録 本研究では、第1著者が所属する御南保育園の今日に至るまでの歴史を明らかにし、その内容を所属全保育士が振り返ることをとおして生じる意識変化について、自由記述の質問紙で調査し考察している。今日の御南保育園の保育は、関係してきた園長や保育士達に子ども達への深い愛情と保育への強い情熱があり、それに外部の先生方の熱心な指導が加わった上での成果である。その歴史を、保育士達が学び、あるいは、学び直し、共感的に理解することをとおして、保育士達の迷いは消え、現在の御南保育園の保育への自信と喜びが増し、今まで以上に学び合える組織風土になっている。保育士の主体性と一体感 は強化され、これからの国の保育課程開発を強力に推進するための土台が形成されているといえる。
キーワード 園史の振り返り (reviewing the history of the preschool) 保育士 (nursery staff) 意識変化 (change in the mindset)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 9
終了ページ 18
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307971
JaLCDOI 10.18926/15098
タイトル(別表記) Influence on Stress Reactions of Social Skill and Cognitive Appraisal in Junior High Students
フルテキストURL 009_001_008.pdf
著者 西村 大樹| 東條 光彦|
抄録 本研究の目的は、中学生を対象に、社会的スキルとストレッサーに対する認知的評価、ストレス反応の関係性を明らかにし、社会的スキルが、認知的評価のストレス反応への影響を調整する効果(調整効果)について検討することであった。その結果、ストレス反応に対する社会的スキルと認知的評価の影響には男女差が認められ、男子ではストレス反応と「関係参加行動」・「関係維持行動」という基礎的なスキルの間に負の関連が認められた。一方女子では、それら2つの基礎的なスキルに加え、認知的評価の「コントロール可能性」とストレス反応の間にも負の関連が、「関係向上行動」とストレス反応との問には正の関連が認められた。調整効果については、女子において部分的に確認された。
キーワード junior high school students social skills cognitive appraisal stress responses
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2009-03-10
9巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 8
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307399
著者 教育実践総合センター|
発行日 2007-03-10
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
7巻
1号
資料タイプ その他
著者 教育実践総合センター|
発行日 2006-03-25
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
6巻
1号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/14498
フルテキストURL 005_181_184.pdf
著者 教育実践総合センター|
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2005
5巻
1号
開始ページ 181
終了ページ 184
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308655
著者 教育実践総合センター|
発行日 2004
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
4巻
1号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/14462
タイトル(別表記) "Katei-Hyojun, Curriculum Standard of Music (temporary version) for compulsory education" by the Ministry ofEducation, People's Republic of China
フルテキストURL 004_147_161.pdf
著者 孟 艶| 奥 忍|
抄録 中華人民共和国教育部は2000年に日本の『学習指導要領』にあたる『課程標準』を制定した。『課程標判は2002年までが試行期間とされている。これはそれ以前の『教学大綱』を現在の中国の教育事情に合わせて改訂したものであり,社会的な変動を受けて理念や構成方法なども大きく変えられている。試行案とはいうものめ,今後の中国の教育施策の基本となるものとして提示されている。しかしながら,日本においては音楽の『課程標準』に関する論評はこれまで断片的なものしか出されていない。全体像を把握することは音楽教育研究にとって重要であると考え,ここに『全日制義務教育の音楽課程の標準(試行案)』全文を日本語に翻訳した。
キーワード 課程標準 全日制義務教育 素質教育 美育 価値観
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2004
4巻
1号
開始ページ 147
終了ページ 161
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308065
JaLCDOI 10.18926/14410
タイトル(別表記) A Survey on Role and Actual Working Status of the Special Needs Education Coordinator in Public Elementary and Junior High School
フルテキストURL 008_117_126.pdf
著者 三宅 康勝| 横川 真二| 吉利 宗久|
抄録 本研究では、小・中学校における特別支援教育コーディネーターを対象に質問紙調査(144校)を実施し、その職務の状況と校内体制の在り方に関して考察を行った(回収率;59.0%,85校)。その結果、特別支援教育コーディネーターの活動は、校内での支援体制づくりの過程にあり、多くが現在の体制について満足しておらず、「校務分掌や担任の仕事が忙しく、時間がない」、「教職員の理解が得られない」といった課題を感じていた。今後、地域性や校内事情を考慮しながらも、一定のコーディネーター像を確立した上で、特別支援教育に関する学校全体の意識を高めていく必要性が示唆された。
キーワード 特別支援教育 (Special Needs Education) 特別支援教育コーディネーター (Special Needs Education Coordinator) 校内体制 (School System)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 117
終了ページ 126
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308195
JaLCDOI 10.18926/14408
タイトル(別表記) The consciousness of the students for the snowboarding class of the general education of university
フルテキストURL 008_109_116.pdf
著者 山口 立雄|
抄録 本研究は、スノーボード集中講義の履修希望学生および受講生を対象に、スノーボード授業に対する意識を調査したものである。授業実施前と実施後にアンケートを実施した結果、学生の意識が以下の如く明らかになった。即ち、受講の動機としては以前から体験を望んでおり、授業にはスキルの向上や知識の獲得を期待していた。実習期間としては2泊3日、実習地には近くを望んでいる。約4万円の費用は半数以上が妥当とみなしている。本集中講義の総合的評価は高かった。
キーワード スノーボード (Snowboarding) 体育実技授業 (Athletics class) 集中講義 (Intensive lecture) アンケート (Questionnaire)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 109
終了ページ 116
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308107
JaLCDOI 10.18926/14407
タイトル(別表記) PROPOSAL OF ARITHMETIC LESSON MODEL WITH ITS EMPHASIS ON PISA TYPE OF READINGABILITY
フルテキストURL 008_099_108.pdf
著者 延安 浩| 黒﨑 東洋郎|
抄録 PISA型読解力は良好とは言えない状況にある。PISA型読解力の育成は、算数教育においても喫緊の課題である。算数教育の中でPISA型読解力を育成するには、実現したい姿を具体的にイメージ化することが大切である。算数科でPISA型読解力が身についた姿をイメージ化することで、目標が明確になり、目標を達成する方策も具体的になると考える。それでは、読解力が身についた姿とはどのような姿だろうか。PISA型読解力の構成要素は、「理解」「熟考」「活用」である。「理解」とは、問題から必要な情報を取り出し、根拠を基に図・式・ことば等の数学的表現を用いて自分の考えを見出すことである。「熟考」とは、自分の考えを説明し、他者との話し合いの中で自己の考えを振り返ることである。「活用」とは、獲得した知識、技能、考え方を創造的・発展的に新たな学習や日常生活に生かすることである。以上のように考えて、PISA型読解力を育成する授業モデルを開発した。
キーワード PISA 型読解力( PISA type of reading ability) 理解 (understanding) 熟考 (reflection) 活用 (application)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 99
終了ページ 108
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308365
JaLCDOI 10.18926/14406
タイトル(別表記) Psychoeducational approach to prevent emotional and behavioral problems among forth graders in an elementary school
フルテキストURL 008_089_098.pdf
著者 安藤 美華代|
抄録 青少年の情緒的および行動上の問題を予防するための心理教育的アプローチとして、心の健康教室プログラム“サクセスフル・セルフ”を開発し、小学校高学年の児童、中学生を中心に実施している。本研究では、このプログラムを小学4年生に実施し、その評価を行った。プログラム前から後の心理社会的要因、情緒的および行動上の問題に関する要因の変化を検討したところ、男女とも「衝動性・攻撃性」、「いじめ」、「身体的いじめ加害」、「言語的いじめ加害」、「仲間はずれ加害」、「身体的いじめ被害」、「無視被害」、「仲間はずれ被害」、「夜遊び」、「落ち込み」、「泣く・泣きたい」、「不眠」において、有意な減少が見られた。プログラム後の児童の感想から、自己理解、他者理解、自分の気持ちを話して気分が楽になる体験の場になったことが示唆された。引き続きの検討が必要と考えられるが、本プログラムの祥がう4年生への学級での実施は可能で、主にいじめや抑うつ状態に建設的な変化をもたらすことが推測された。
キーワード 問題行動 (Problem behavior) いじめ (depression) 抑うつ状態 (bullying) 小学生 (primary school students) 心理教育 (psychoeducation)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 89
終了ページ 98
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308421
JaLCDOI 10.18926/14405
タイトル(別表記) Long lasting effects of auditory learning of random melodies : A preliminary research for educational application
フルテキストURL 008_081_088.pdf
著者 上田 紋佳| 寺澤 孝文|
抄録 近年、間接再認手続きを用いた研究において、無作為に作成されたメロディの潜在記憶が数ヶ月間保持されることが報告されている。本研究では大学生を対象に、集団実験によってこの現象の再現性を検討することに加えて、自らの成績に潜在記憶の影響が現れる実験を体験することによって、参加者の学習の意識が変化するか否かを検討した。その結果、メロディの潜在記憶が得られ、再現性が確認された。また、潜在記憶を体験することによって、わずかな学習に対する意識の変容が見られた。本研究の結果は、本研究手法によって、子どもの学習に対する意識が変容する可能性を示すものである。今後、学校現場で実践することが期待される。
キーワード 間接的再認手続き (indirect recognition procedure) 潜在記憶 (implicit memory) 学習意識 (attitudes toward study) メタ記憶 (metamemory) メロディ (melody)
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 81
終了ページ 88
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308461
JaLCDOI 10.18926/14404
タイトル(別表記) A Study of Relationship between Self-Esteem, Clarity of Self-Concept, and Temporal Stability of Self-Consept
フルテキストURL 008_073_080.pdf
著者 井上 祥治|
抄録 本研究は、自尊感情水準の高低と自己概念の明確性およびその時間的安定性との関係を調べるものである。これまでの研究から低自尊感情者は、高自尊感情者と比較して、自己概念が曖昧または中間的であることが確認されている。また、低自尊感情者は高自尊感情者と比較して自己概念の変動性が高いことも確認されている。しかし、これらの知見は、それぞれ異なる被験者について得られたものである。本研究では同じ被験者について自己概念の明確性および時間的安定性を調べた。結果は別々の被験者から得られた結果と一致していた。同一の被験者においても低自尊感情者は、高自尊感情者よりも、自己概念の明確性および時間的安定性が低かった。
キーワード Self-Esteem Clarity of Self-Concept temporal stability of Self-Concept
出版物タイトル 岡山大学教育実践総合センター紀要
発行日 2008-03-10
8巻
1号
開始ページ 73
終了ページ 80
ISSN 1346-3705
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002308054