JaLCDOI 10.18926/CTED/56550
タイトル(別表記) Developing a food education program focusing on cooperation with a local comunity On the basis of making a lesson plan for the integrated learning of an elementary school
フルテキストURL cted_009_167_181.pdf
著者 山田 凪紗| 山田 真珠| 桑原 敏典|
抄録 本研究は,地域との連携を重視し,連携の成果を取り入れながら小学校の「総合的な学習の時間」における食育のプログラム開発を行おうとするものである。平成17年に食育基本法が制定され,平成20年改訂の学習指導要領総則においては,学校における食育の推進が盛り込まれた。さらには,関連する各教科等でも食育に関する記述が充実するなど,食育の取り組みは活発化していると言える。食育は,その内容が広範囲に及ぶことから教科の学習としては十分に扱いきれず,横断的・総合的に取り扱う必要がある。本研究では,平成29年に改訂された学習指導要領の「総合的な学習の時間」の趣旨をふまえて,小学校において食育を効果的に展開するための単元開発に取り組んだ。単元開発にあたっては地域との連携を重視し,教材研究の中で取り組んだフィールドワークの成果を教材化し,地域とのつながりを実感できるプログラムを目指した。
キーワード 小学校 総合的な学習の時間 食育 フィールドワーク 地域社会
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2019-03-20
9巻
開始ページ 167
終了ページ 181
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2019 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/60558
フルテキストURL bgeou_174_025_036.pdf
著者 桑原 敏典|
抄録  本研究は,小・中学校の「総合的な学習の時間」及び,高等学校の「総合的な探究の時間」を,シティズンシップ教育として位置づけた時の可能性や意義を検討したうえで,実践にむけての課題を明らかにしようとするものである。そのために本研究では,1998 年改訂以後の学習指導要領における「総合的な学習の時間」の目標や内容の記述の変遷をたどり,改訂の度に「総合的な学習の時間」の性格がどのように変わっていったかを考察する。  具体的には,1998 年,1999 年告示の学習指導要領,次の2011 年から2013 年告示の学習指導要領,そして,2017 年と2018 年告示の学習指導要領に示された「総合的な学習の時間」の目標,内容,方法等を検討する。そのうえで,そこにシティズンシップ教育としての性格がどのように現れているかを明らかにする。
キーワード 総合的な学習の時間 シティズンシップ教育 市民性 学習指導要領
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2020-07-27
174巻
開始ページ 25
終了ページ 36
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006881513
JaLCDOI 10.18926/bgeou/12271
タイトル(別表記) The Development of the Social Studies Lesson Plan Focusing on Understanding Public Welfare: A Case of a Tentative Lesson Plan "What is Public Welfare?"
フルテキストURL 136_053_062.pdf
著者 桑原 敏典| 佐藤 育美|
抄録 本研究は、生徒に公共性を個人の判断や意思決定を上から制限するものと捉えさせるのではなく、国民自身が作り出し下から権力に対して突きつける社会の原則として捉えなおさせる社会科公民の授業開発を目指したものである。公共性を問い直すにあたっては、日本国憲法に規定されている公共の福祉を取り上げ、公共の福祉の解釈の検討をさせ、それを基本的人権を行使するうえでの心得ではなく、基本的人権を制限するための普遍的原則と捉えなおさせる展開を構想した。公共性を考えるための具体的な社会的事情としては、ハンセン病問題を取り上げた。ハンセン病問題は、日本社会に長く根付いていた差別意識の問題と考えられているが、戦後に関していえば、その差別を維持・助長し続けたのは、公共の福祉を理由に隔離政策を推進したらしい予防法の存在である。開発した小単元は、らい予防法は廃止された理由を考えさせることによって、生徒に公共の福祉について再考させるものとなっている。
キーワード 社会科教育 公民教育 公共性 公共の福祉
出版物タイトル 岡山大学教育学部研究集録
発行日 2007-10-25
136巻
1号
開始ページ 53
終了ページ 62
ISSN 0471-4008
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002304873
JaLCDOI 10.18926/bgeou/51104
タイトル(別表記) Developing a Lesson Plan for a Learning of Pollution Focused on Scientific Inquiry: Based on developing a Tentative Lesson Plan of a Secondary Social Studies “Morinaga Arsenic Milk Poisoning Incident”
フルテキストURL bgeou_153_029_038.pdf
著者 桑原 敏典| 神山 大樹| 小山 潤樹| 重信 謙太| 山成 宏明| 横川 和成|
抄録 本研究は,科学的探求の論理に基づき中学校社会科公民的分野において実践可能な公害学 習の単元開発を行おうとするものである。本研究で公害学習の単元開発に取り組む目的は, 以下の二点である。 1.地球規模の環境問題などが取り上げられることが多くなってきている一方で,近年,公 害が取り上げられる機会が減ってきている。しかし,薬害や食品公害が後を絶たないように, 決して公害がなくなっているわけではなく,時代や社会の状況を踏まえた公害学習の単元開 発は依然として求められていること。 2.かつての公害学習では,公害の原因は資本主義経済における企業の行動に関する理論で 説明されることが多かった。しかし,企業だけではなく行政などを含む社会全体の構造の中 で公害発生の要因を捉えさせる必要があること。  以上の目的のため,本研究では森永ヒ素ミルク中毒事件を取り上げて単元開発を行った。 この事件を取り上げることで,公害発生の原因追究だけではなく,その拡大や解決の遅れな どの面からも公害問題を追究させることができた。また,被害が大きく社会的反響も大きか ったにもかかわらず,学校教育の中でこれまで取り上げられることが少なかった森永ヒ素ミ ルク中毒事件の初めての本格的な教材化ということも本研究の意義の一つである。
キーワード 社会科 公害学習 探求学習 森永ヒ素ミルク中毒事件
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2013-07-25
153巻
開始ページ 29
終了ページ 38
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005324819
JaLCDOI 10.18926/bgeou/60998
フルテキストURL bgeou_175_013_026.pdf
著者 桑原 敏典| 周 星星|
抄録  本研究は,日中の国際理解教育の歴史的展開と動向を明らかにした上で,現行の国際理解教育に関する政策を比較・分析することによって,日中の国際理解教育が国の社会的状況からいかなる影響を受け,現在どのように展開しているかを明らかにしようとするものである。その際,日本の場合には,現行の学習指導要領の「総合的な学習・探究の時間編」を手がかりとし,中国の場合には,現行の2017年版の「中小学総合実践活动指導綱要」を手がかりとする。分析の結果,以下のことが明らかになった。1)歴史から見れば,両国における国際理解教育の発展は自国の国情に応じた理念を模索する時期を含み,その後,グローバル化が進展する現在,グローバル社会が直面している諸問題と自国の状況をふまえて,独自の国際理解教育を行うことが要求されていること。2)日本における『総合的な学習・探究の時間』に比べると中国における『総合実践活動』は,国民意識育成に重点をおき国際理解教育が行われていること。
キーワード 国際理解教育 『総合的な学習・探究の時間』 『総合実践活動』 日中比較
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2020-11-27
175巻
開始ページ 13
終了ページ 26
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006937493
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61466
タイトル(別表記) Developing Lesson Plans Focused on SDGs in Elementary School and Junior High School Social Studies and Integrated Studies: Taking for Example the Development of an ESD Plan for Learning Environmental Issues
フルテキストURL bgeou_176_047_058.pdf
著者 桑原 敏典| 横川 和成| 高橋 純一|
抄録  本研究は,SDGsについて学ぶ授業を小学校・中学校の社会科や総合的な学習の時間において実践するための授業づくりの方法を,具体的な単元開発を通して提案しようとするものである。開発単元では,環境問題を取り上げ,持続可能な社会の形成という観点から社会の制度や仕組み,自分たちの行動を見直し,今後の社会のあり方についての見通しを持たせる授業を構想した。これまでの研究は,SDGsを教育内容と関連付けることにとどまっていた。SDGsの目標やターゲットの背後にある原理を検討したうえで,それを反映した授業の目標設定や授業構成を提案することで,他のテーマを取り上げた際にも応用可能な授業づくりの方法を示すことができたと考えている。
キーワード SDGs ESD 社会科 総合的な学習の時間 単元開発
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 47
終了ページ 58
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980461
JaLCDOI 10.18926/CTED/61569
タイトル(別表記) A Study on Methods of Citizenship Education for Developing Global Leaders -Focusing on the Practices of SGH in Japan-
フルテキストURL cted_011_117_131.pdf
著者 高 雨| 桑原 敏典|
抄録 本研究は,グローバル・リーダー育成のためのシティズンシップ教育の方法を,具体的な教育実践の分析を通して明らかにしようとするものである。参考にするのは,日本においてスーパーグローバルハイスクール(以下,SGH と表す)の指定を受けて教育改革に取り組んでいる高等学校である。近年,日本の高等学校では教育改革が急速に進み,各学校が独自の教育課程を作り,新しい教育方法にチャレンジしている。一方,教育においても,リーダ ーシップ育成論が注目されており,それは一部の人を対象とするものではなく,社会で活動する市民に必要な資質として認知されるようになりつつある。本研究では,SGH に取り組む学校が,国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成にいかに取り組んでいるかを分析し,シティズンシップ教育の新たな原理を解明したい。
キーワード リーダーシップ (Leadership) グローバル・リーダー (Global leader) シティズンシップ教育 (Citizenship education) グローバル教育 (Global education) SGH
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 117
終了ページ 131
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61570
タイトル(別表記) Characteristics of Social Science in Chinese Middle School under Multicultural Perspective -Through the Analysis of Chinese Geography and History Textbooks-
フルテキストURL cted_011_133_147.pdf
著者 赫連 茹玉| 桑原 敏典|
抄録 中国は人口の多数を占める漢民族と 55 の少数民族によって構成された多民族・多文化国家である。このような状況を踏まえて,中国では民族意識の形成を中心に,国内の複数の文化の共生を重視した教育が行われている。そこでは,ナショナル・アイデンティティの形成を保証するため,大多数を占める漢民族と 55 の少数民族,そして華僑に対して「中華民族」という総称を設けた。本研究では,多文化共生を目指す中国の教育において,漢民族と少数民族がどのように描かれているかを明らかにする。それによって,中国が目指す多文化共生教育の特質を明らかにする。そのために,先行研究として米国の教育学者バンクスの多文化教育論を検討した。バンクスの多文化教育論を踏まえた時,中国の中学校地理と歴史の教科書記述における民族の取り扱いにはどのような特質があるか,多文化共生の視点からどのように評価されるかを明らかにする。
キーワード 多文化教育 (Multicultural education) 教科書分析 (Analysis of textbooks) 中国 (Social studies) 社会科 (Social studies) Ethnographic group
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 133
終了ページ 147
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/62429
タイトル(別表記) Study on Significance and Methods of Introducing Practical Social Cooperation Courses into the Teacher Training Curriculum: On the Basis of the Practice of a Class Focusing on Dialogue with Local Community People.
フルテキストURL bgeou_177_43_53.pdf
著者 桑原 敏典|
抄録 本研究は,教員養成カリキュラムに地域社会との連携に基づく実践的な科目を導入することの意義と方法について,岡山大学教育学部での実践をふまえて論じるものである。全国の大学において,講義中心ではなく学生の主体性を重んじる課題解決型の授業や,地域社会と連携した体験型の授業が増えてきている。また,教員養成においても,学校での体験が重視され,インターンシップが導入され始めるなどの動きが見られるようになった。両者の流れは同じように見えて,教員養成においては体験が学校に限定されている点が異なっている。教員養成という目的の下では,実践や体験の場が学校に限定されるのは当然のようにも思われるが,本研究では,教員養成においても学校外の実践や体験が必要であることを論じたうえで,その考え方に基づいて構想,実践した科目の報告を行う。報告を通して,教員の養成にも学校内だけではなく学校外の実践体験が重要であることを論じていきたい。
キーワード 教員養成 地域社会 社会連携 実践型授業
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-08-26
177巻
開始ページ 43
終了ページ 53
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/63014
タイトル(別表記) A Study on the Development of Junior High School Social Studies Lesson Plan for Developing the Perspective about Elections: To Aim to Move Away from Citizenship Education That Appeals to a Sense of Duty as a Citizen
フルテキストURL bgeou_178_013_022.pdf
著者 桑原 敏典| 岩崎 圭祐|
抄録 本研究は,従来の主権者教育の課題を克服し,選挙の意義や価値について生徒自身が主体的に考える学習を通して,選挙に対する見方・考え方を身に付けることを目指した中学校社会科の授業を開発しようとするものである。従来の主権者教育は,投票の重要性を理解させ,学習者の国民として義務感を強調し,投票への意欲を喚起しようとするものであった。そのような主権者教育は,学習の直後に一時的に投票への意欲を高めることはできたとしても,その意欲を持続させることはできない。本研究では,そのような課題に応えるため,学習者が選挙制度それ自体のあり方について検討し,自分なりによりよい制度のあり方を考えることを通して,選挙の本質を捉えることができる授業を提案する。これにより,従来の義務感に訴える主権者教育から脱却する方向性を示したい。
キーワード 主権者教育 中学校社会科 授業開発 選挙
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-11-26
178巻
開始ページ 13
終了ページ 22
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/63239
タイトル(別表記) A Study on Principles and Methods of Citizenship Education in Elementary School Social Studies: Through the Development of a Teaching Plan Dealing with the Protection and Inheritance of the Traditions and Culture of Local Communities
フルテキストURL bgeou_179_055_064.pdf
著者 桑原 敏典| 山田 凪紗|
抄録 本研究は,主権者育成を目指した小学校社会科の原理と方法を解明し,単元開発を通してそれを具体的に提案しようとするものである。18 歳に選挙権年齢が引き下げられて以降,主権者教育が注目されるようになったが,一般的には主権者教育は中等教育段階のものと考えられ,小学校における取組事例は多くはない。しかし,主権者教育は選挙の際の投票行動を促すことを目標とするものではない。主権者として必要な社会認識を形成し,主権者として必要な政治的判断力を養うとともに,主権者としての自覚や態度,さらには主権者として行動するためのスキルを身に着けさせるものである。それらは,初等教育段階から体系的・継続的に育成する必要がある。本研究では,主権者教育の原理に関する先行研究や,小学校主権者教育のために開発された実践等の分析を通して,小学校主権者教育の原理と方法を解明し,社会科の学習として位置づけられる単元の開発を通してそれらを具体的に提案するものである。
キーワード 主権者教育 小学校社会科 単元開発 伝統や文化
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2022-02-24
179巻
開始ページ 55
終了ページ 64
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/63294
タイトル(別表記) Research and Development of Educational Content for Citizenship Education in Elementary School Social Studies as Social Participation Learning A Case Study on the Development of a Teaching Plan Aimed at Solving Local Problems
フルテキストURL cted_012_001.pdf
著者 桑原 敏典| 山田 凪紗|
抄録 本研究は,社会参加学習の原理を小学校社会科に取り入れ,主権者育成を目指した教育内容開発を行うものである。具体的には,先行研究で明らかにされている社会参加学習の原理と方法を検討したうえで,小学校社会科において社会参加を学習指導に取り入れる方法を解明し,その方法を子供自身が地域課題の解決に取り組む単元の開発を通して提案する。主権者教育は,一般的には中等教育段階を想定したものと捉えられがちであるが,主権者育成はたんに投票を促すだけではなく,社会の形成者として必要な資質・能力を広く身に着けさせることを目指したものである。その資質・能力には,認識から思考力・判断力,そして,態度や行動まで含まれる。これを総合的に身に付けさせるためには,社会の中で自ら課題を発見し,その解決に取り組む学習が有効であると考えられる。本研究では,地域課題の解決を目指した社会科の単元開発を通して,初等教育段階の主権者育成の方法を示す。
キーワード 社会参加(social participation) 小学校社会科(elementary school social studies) 主権者教育(citizenship education) 単元開発(unit development) 地域課題(regional issues)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2022-03-30
12巻
開始ページ 1
終了ページ 15
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/63295
タイトル(別表記) Development of a Life and Environment Studies Teaching Plan Aimed at Forming the Foundation of Social Cognition A Case Study of the Development of a Food Education Program that Encourages Students to Understand Their Relationships with People
フルテキストURL cted_012_017.pdf
著者 山田 凪紗| 桑原 敏典|
抄録 本研究は,社会認識の基盤を形成することを目指した生活科授業の構成原理を,身近な人々との関わりの捉えさせ方に焦点をあて,提案するものである。具体的には,給食を取り上げた食育プログラムの開発を通して,人々との直接的な関わりから間接的な関わりの認識へと視点を転換することを通して,児童の社会認識の範囲を少しずつ拡大し,中学年以降の社会科の目標となる科学的な社会認識の基盤を形成することを目指す。給食という児童にとって学校生活の中でも関心の高い事象を取り上げ,調理員など直接的な関わりを捉えられる人々だけではなく農家の人など間接的にしか自分との関わりが捉えられない人々へと対象を拡大することで,科学的な社会認識の基盤を形成するための視点を獲得させる授業を提案する。
キーワード 生活科(life science) 社会認識(social awareness) 食育(nutrition education) 人々の関わり(people's relationship)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2022-03-30
12巻
開始ページ 17
終了ページ 31
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/63304
タイトル(別表記) Development of a Theoretical Framework for Local Japanese Language Education for Citizen Development: Focusing on the Career Development of Foreign Technical Interns
フルテキストURL cted_012_135.pdf
著者 HOANG Ngoc Bich Tran| 桑原 敏典|
抄録 本稿は、市民育成のための地域社会における日本語教育の原理や方法に関する理論的枠組みを構築しようとするものである。その際、特に外国人技能実習生に対する日本語教育を対象として取り上げ、技能実習生のキャリア形成に焦点をあて、それに対して日本語教育がどのように役立つかを、先行研究の分析を通して理論的に考察していく。外国人技能実習生が直面している問題としては、地域社会に参加する市民を育成するための内容が組み込まれていないことによって、彼ら・彼女らのキャリア形成につながる学習が十分に保障されていないことが挙げられる。本稿では、市民育成と日本語教育の関連について考察した先行研究を分析し、外国人が日本社会の中で個々の生き方を追求するにあたって、日本語教育がどのような役割を担うかを理論的に検討する。そのうえで、そのための学習の場としての地域日本語教育の可能性と意義を探る。
キーワード 外国人技能実習生(local Japanese language education) 地域日本語教育(citizenship education) 市民性形成(career development) キャリア形成(foreign technical intern trainees)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2022-03-30
12巻
開始ページ 135
終了ページ 149
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/52287
タイトル(別表記) Improving the Teaching Strategy to Develop Student’ s Practical Attitude by Learning Social Issues Curriculum Based on Analyzing the U.S High School Curriculum Unit “Issues in Our Changing World”
フルテキストURL cted_004_036_045.pdf
著者 横川 和成| 桑原 敏典|
抄録  本研究は,実践的態度形成を目指した社会問題学習のあり方をアメリカ中等後期段階のカリキュラム『変化する世界の論争問題』を手掛かりとして明らかにすることを目的としている。社会問題学習はこれまでも様々な学習論が提案されており,その有効性が示されてきた。しかし,社会問題を扱った学習は,教師による価値注入・態度形成に陥る可能性がある。本研究では,社会問題学習に関するこの課題を克服し,学習者自身の実践的態度形成を促す社会問題学習のあり方を,米国の優れた社会科教材の分析を通して明らかにした。
キーワード 社会科教育 社会問題学習 実践的態度形成 米国社会科 社会観
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2014-03-10
4巻
開始ページ 36
終了ページ 45
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2014 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
NAID 120005398251
JaLCDOI 10.18926/CTED/52288
タイトル(別表記) The Study of Improving Teaching Strategy to Develop Children’ s Value in Social Studies of Secondary School Based on Analyzing “Holt Social Studies Curriculum Grade 9 Comparative Political System”
フルテキストURL cted_004_046_055.pdf
著者 重信 謙太| 桑原 敏典|
抄録  本研究は,アメリカ合衆国で1960年頃に開発された中等社会科教材ホルト社会科カリキュラムの分析から,概念探求学習の論理を解明するものである。概念探求学習の典型として,本研究では第9学年「比較政治システム」に着目し分析を行った。その結果,この教材は,当時の最新科学とされた比較政治学の成果を取り入れながらも,生徒が自らの社会と他の社会の政治制度を比較し,最終的には価値判断を通して概念を再構成させていることが明らかとなった。政治制度の比較を通してその背後にある価値を捉えさせるという学習原理は,概念探求過程が社会諸科学の成果としての理論・法則の獲得に留まるものではないことを示している。それは,むしろ概念を活用しながら,将来の社会のあり方を構想していく学習となっているのである。本研究によって,中等社会科を科学的な社会認識形成をふまえた開かれた思想形成をめざすものとして構想する手がかりを示すことができた。
キーワード 社会科教育 概念探求 思想形成 ホルト社会科 政治学習
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2014-03-10
4巻
開始ページ 46
終了ページ 55
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2014 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
NAID 120005398252
JaLCDOI 10.18926/CTED/52291
タイトル(別表記) The Study of the Strategy for Building Children’ s Engagement for Learning in a Social Studies Class Based on the Analysis of the Social Studies Lesson in a Junior High School
フルテキストURL cted_004_072_081.pdf
著者 小山 潤樹| 桑原 敏典|
抄録  本研究は,社会科授業において到達目標である学力としての意欲がいかに位置づけられているか,そして,いかにそれを育成しようとしているかを,具体的な授業実践の分析を通して明らかにしようとするものである。分析の方法は,従来の社会科教育研究でよく用いられてきた演繹的なものではなく,帰納的な方法を採用した。それは,意欲の育成をめざしている授業実践を取り出して,それをできる限り授業者の意図にそって分析し,そこに見られる意欲育成の原理と方法を明らかにするというものである。  本研究では,社会の改善に寄与しようとする意欲の向上をめざした授業実践を事例とし,歴史教育者協議会に所属する小堀俊夫が実践した「国民から見た戦後」という単元を取りあげ分析・評価した。分析の結果,民衆の立場からの歴史教育を行うことで,社会改善に貢献したいという意欲を向上させていたことが明らかになった。
キーワード 社会科教育 意欲 社会科授業実践 歴史教育者協議会
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2014-03-10
4巻
開始ページ 72
終了ページ 81
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2014 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
NAID 120005398255
JaLCDOI 10.18926/bgeou/52946
タイトル(別表記) Comparative Study of Chinese and Japanese Citizenship Education Focusing on Globalization: Through Analyzing a Curriculum of Civics in a Secondary School
フルテキストURL bgeou_157_009_022.pdf
著者 桑原 敏典| 李 烨虹|
抄録  本研究は,日中のシティズンシップ教育を,社会のグローバル化への対応を視点として比 較・分析することによって,両国のシティズンシップ教育の特質を明らかにしようとするも のである。その際,日本の場合には,現行の学習指導要領と中学校社会科公民的分野の教科 書を手がかりとし,中国の場合には,現行の2011 年版の『思想品徳課程標準』と教科書『思 想品徳』を手がかりとする。分析の結果,以下の二点が明らかになった。1)日本のシティ ズンシップ教育では,政治や経済に関する知識の習得が目指されているのに対して,中国で は中華民族としての自己認識が最終的な目標となっている。2)日本では,グローバルなシ ティズンシップが国民育成の基盤のうえに,その発展形として位置づけられているのに対し て,中国では,グローバルなシティズンシップ育成の中核に,中華民族としての自覚や態度 の育成が位置づけられている。
キーワード シティズンシップ教育 社会科 思想品徳 カリキュラム 公民的分野
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2014-11-27
157巻
開始ページ 9
終了ページ 22
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005515435
JaLCDOI 10.18926/bgeou/53152
タイトル(別表記) Developing the Lesson Plan about the Territorial Issues by the Political Policy Choosing Study: On the Basis of the Tentative Lesson Plan of a Junior High School Social Studies
フルテキストURL bgeou_158_071_079.pdf
著者 桑原 敏典| 横川 和成| 井上 昌善|
抄録  本研究は,政策選択学習の原理を応用した中学校社会科授業の単元開発の方法を,領土問 題をめぐる日本の外交政策を取り上げた単元の開発を通して明らかにしようとするものであ る。政策選択学習は,原理的には探求型の学習や意思決定学習を基盤とし,政治課題を探究 したうえでその解決に向けていくつかの選択肢を提示し,それらを比較・検討させたうえで より良い政策決定を促そうとするものである。今回,領土問題をめぐる日本の外交政策に関 して,他国との敵対を辞さない強硬策か,それとも相手国の意見も聞き平和に解決すること を目指す協調策かという軸と,日本単独で問題の解決を目指そうとするか,他国と連帯して 解決しようとするかという軸で4つの政策を設定し,それらの影響と結果を比較しながら, 生徒に意思決定を迫った。開発単元は,大人でも解決困難な問題についても,争点を把握し たうえで子どもなりの判断を求めていくことが可能であることを示している。
キーワード 社会科 政策選択学習 意思決定学習 価値観形成 領土問題
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2015-02-25
158巻
開始ページ 71
終了ページ 79
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005553922
JaLCDOI 10.18926/CTED/53239
タイトル(別表記) Study of developing a teaching program for a voter education from an elementary school to a high school Based on developing a tentative lesson plan of an elementary social studies in order to teach about vote
フルテキストURL cted_005_093_100.pdf
著者 桑原 敏典| 工藤 文三| 棚橋 健治| 谷田部 玲生| 小山 茂喜| 吉村 功太郎| 鴛原 進| 永田 忠道| 橋本 康弘| 渡部 竜也|
抄録  本研究は,市民社会に寄与し得る有権者の育成を目指し,児童・生徒の発達段階に応じた有権者教育のあり方 を追究して,小学校から高等学校までの12 年間を一貫する原理にもとづいた有権者教育プログラム開発のため の原理と方法を解明しようとするものである。そのために,第一に,子どもたちの政治に対する認識調査を行い, 子どもたちが政治的な概念についてどのような認識を持っており,それを教育によってどの程度まで変容させる ことができるかを明らかにした。そして,第二に,その調査の結果と従来の政治教育研究の成果をふまえて,有 権者教育のための小中高一貫カリキュラム・フレームワークを提示した。それに基づいて,第三に,具体的な単 元開発を行った。単元は,「選挙」,「議会」,「税金」という政治学の基本的概念をテーマとして取り上げて開発 したが,本稿では「選挙」概念をテーマとして開発した小学校社会科の単元を紹介する。
キーワード 有権者教育 小中高一貫 カリキュラム・フレームワーク 小学校社会科 単元開発
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2015-03-06
5巻
開始ページ 93
終了ページ 100
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2015 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
NAID 120005572545