JaLCDOI 10.18926/bgeou/9243
FullText URL 067_0091_0104.pdf
Author Hirai, Yasuhisa|
Abstract n個体のv変量について観測されたデータを、個体と個体の間の関係をもとにして、多変量データを低い次元で要約する統計的手法の中に主座標分析がある。これはGowerによって始められたもので、いくつかの例が報告されている。特にデータの値が1と0のみの場合にも適用できるため、S-P表(佐藤)に用いられるような教育数値データへの応用を考えてみたい。S-P表の考えは、n個体のv項目のテスト問題に対する得点を1、0のデータで表し、授業分析や生徒と問題の関連の分析に役立てようというものである。ただ、その処理結果がデータの相互依存性から得られるものである点では主座標分析の考えと共通の性質をもつものである。したがって個体間の関係に注目すれば、各個体のデータを低次元でブロックする処理を行い、その互いの位置関係を知ることで個体どうしの関連を把握できると考えられる。
Keywords S-P表 主座標分析
Publication Title 岡山大学教育学部研究集録
Published Date 1984
Volume volume67
Issue issue1
Start Page 91
End Page 104
ISSN 0471-4008
language Japanese
File Version publisher
NAID 120002311057
JaLCDOI 10.18926/bgeou/9250
FullText URL 067_0209_0219.pdf
Author Inada, Toshinori|
Abstract 浄弁は南北朝期に為世門の和歌四天王として、頓阿・兼好・慶運などとともに歌壇に活躍した歌僧である。しかし、その生没年や出自などが不明であるばかりでなく、現存する和歌作品も稀少である。浄弁には、信頼できる家集が存在せず、その歌は「続千載集」「続後拾遺集」「新千載集」「新拾遺集」「新後拾遺集」「新続古今集」の勅撰集や、「続現葉集」「臨永集」「藤葉集」「松花集」の私撰集の類に、数首ずつ入集するほか、「花十首寄書」「朗詠題詩歌」に散在するだけである。その歌数は、重複するものを除き、約八十首ばかり。もっとも、書陵部には、「浄弁竝慶運集」(四〇六・二四)なる孤本の写本一冊が存し、『私家集大成 中世Ⅲ』に翻刻されている。この写本の前半の四十一首が浄弁の歌とされているが、『私家集大成』の解題でも「本集の歌は既知の浄弁の歌と一致するものがなく、本集の表題や巻頭の署名以外に浄弁の集と断定し得る明徴がない。さりとて浄弁作なることを否定する積極的な根拠もないし、後述するようにかつては家集もあったというから、一応浄弁のものと認めておき、詳細な検討は将来を期したい。」(荒木尚氏執筆)とあるように、浄弁の家集であることが実証されていない。「かつて家集もあったという」とは実隆公記(文明十五年七月廿二日の条)で、打聞資料の一つとして提出された、法印浄弁詠草 依仙洞仰、所書進之詠之由、見奥書、殊勝之物也 を指しているが、書陵部本との関連は不明。この書陵部本「浄弁集」に関しては、この稿の末尾で若干言及するが、たとえ浄弁の詠草としても、たかだか四十一首で、先の八十余首と合せても、百二十余首で、稀少な和歌しか現存しないことに変わりはない。この点からみても、浄弁の自筆懐紙・短冊の集成が必要となってくるが、ここでは売立目録や古筆手鑑類の調査で知り得たものを紹介する。
Publication Title 岡山大学教育学部研究集録
Published Date 1984
Volume volume67
Issue issue1
Start Page 9
End Page 19
ISSN 0471-4008
language Japanese
File Version publisher
NAID 120002311088