検索結果 9301 件
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/66133 |
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タイトル(別表記) | Practical Study of Creative Learning in High School Music Classes Classes: Focusing on Structure of Melodies |
フルテキストURL | bgeou_184_043_051.pdf |
著者 | 齊藤 武| 徳田 旭昭| |
抄録 | 本研究は,高等学校芸術科音楽(以下,音楽Ⅰ)における創作学習を通して,創作に対する生徒の思考やその変化を捉えることを目的としている。創作の際は,音同士の細かな連結やその展開を示す「構造」という視点を基盤とし,間奏において表したいイメージと関わらせながら制作を進めた。生徒の作品からは,音程関係やリズムの繰り返し方に工夫を凝らした様子が見受けられ,微視的な構造と表現したいイメージとが強く結びついた作品が発表された。また,ワークシートやふりかえりフォームからは,困難な創作内容になるほど学習に興味をもっていたことがわかり,作曲の最も微視的視点である構造が,生徒の興味をもって深まっていたことが明らかとなった。 |
キーワード | 創作学習 構造 高等学校 校歌 間奏 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-11-24 |
巻 | 184巻 |
開始ページ | 43 |
終了ページ | 51 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/66129 |
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タイトル(別表記) | Empirical Examination of the Teachers’ Autonomous Learning Attitudes and the School Organizational Climate: Implications for “Lifelong Learning Teachers” |
フルテキストURL | bgeou_184_031_041.pdf |
著者 | 三沢 良| 樋口 宏治| 森安 史彦| |
抄録 | 時代の変化やキャリアステージに応じて求められる資質能力を高めていくために,教師には自律的に学ぶ姿勢が求められている。本研究では,日々の教育実践を省察する多様な観点を考慮して,教師の自律的な学習姿勢の定量的把握を試みるとともに,学校組織風土との関連を実証的に検討した。現職教師への質問紙調査で収集した回答に対し因子分析を行い,教師の自律的な学習姿勢として「同僚の経験の取り入れ」,「児童生徒・保護者の視点の考慮」,「前向きな挑戦姿勢」,「自己省察」の4つの因子を抽出した。これらのうち,「同僚の経験の取り入れ」と「前向きな挑戦姿勢」が,協働的風土と正の関連,同調的風土と負の関連を示した。分析結果に基づき,「学び続ける教師」の実現への示唆を議論した。 |
キーワード | 学び続ける教師 省察 自律的学習 学校組織風土 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-11-24 |
巻 | 184巻 |
開始ページ | 31 |
終了ページ | 41 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/66128 |
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タイトル(別表記) | How did Educational Scholars in Japan Read Neo-Kantian? Bibliographic-Research on Shinohara Library |
フルテキストURL | bgeou_184_009_030.pdf |
著者 | 宮本 勇一| 深見 奨平| 佐藤 宗大| |
抄録 | 本稿は,「篠原助市教育学の形成過程に関する教育学説史的研究:新カント派受容に着目して」の一環として,京都大学教育学部図書館の篠原助市・陽二文庫の書誌調査から,戦前期日本の教育学者が新カント派のテクストの「どれ」を「いつ」「どのように」読んだのかについて,篠原助市の生涯と彼の著作『教育の本質と教育学』(1930 年)に焦点を当てて検討したものである。書誌調査から,篠原助市文庫のほとんどが陽二のものであることがわかった。篠原は学校に務めていたころにナトルプの解説書から新カント派に出会ったが,本格的にこれに習熟するようになるのは京都帝国大学入学以後であることがわかった。京都帝国大学から東京高等師範学校時代はヴィンデルバント(新カント派のバーデン学派)により重点を置いた読書を重ね,その歴史哲学的指向性を受容するも,その後1923 年から1930 年までの東北帝国大学時代には,博論執筆に向けてナトルプ(マールブルク学派)を深めており,バーデン学派の思想的成熟は『本質』執筆以後の1930 年代に成し遂げられたことがわかった。篠原の『本質』における新カント派受容をナトルプに限定し,その解釈を「補完・敷衍」「憑依・同調」「当馬・対立」という類型で整理した。 |
キーワード | 篠原助市 新カント派 ナトルプ 戦後教育学 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-11-24 |
巻 | 184巻 |
開始ページ | 9 |
終了ページ | 30 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/66127 |
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タイトル(別表記) | Introduction to the Study of Mongolian Students in Japan: A Focus on the Special Preparatory Course for Mongolian Students at Zenrin High School of Commerce during the First Half of the War |
フルテキストURL | bgeou_184_001_008.pdf |
著者 | 梶井 一暁| 包 雪峰| |
抄録 | 善隣協会は1934 年から東アジアの政治,経済,文化の指導を図り,中国,蒙古,回教圏民族に対して教育事業を展開した。大東亜共栄圏構想に向け,同協会は善隣高等商業学校を創設し,満州国,中国,蒙彊政権地域で活躍する日本人青年の育成を行った。それとともに,善隣協会は蒙彊政権から日本に派遣される内モンゴル人留学生の受け入れを進めた。善隣高等商業学校はこの留学生のための教育を担った。同校は蒙古留学生特設予科と善隣学寮を設置し,留学生が日本の高等教育機関へ進学する際に必要となる語学や教養の予備教育を担う機関とした。本稿は,先行研究をふまえ,新たな史料を用いつつ,この特設予科と善隣学寮がモンゴル人留学生教育に果たした役割について検討を加えるものである。 |
キーワード | 善隣協会 内モンゴル人留学生 予備教育 善隣学寮 興亜教育 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-11-24 |
巻 | 184巻 |
開始ページ | 1 |
終了ページ | 8 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65926 |
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タイトル(別表記) | Development of Career Education that Made Use of the “Work Experience” of Junior High School (II) -Development of Career Planning Ability Taking Look at the Future from the Present- |
フルテキストURL | bgeou_183_061_072.pdf |
著者 | 青木 多寿子| 林田 圭| 伊藤 圭祐| 武内 志穏| 林 大智| |
抄録 | 職場体験はほぼすべての中学校で実施されているキャリア教育である。本稿は,青木・杉田・山崎(2021)で報告した実践について,「キャリアプランニング能力」の育成にかかわる部分について紹介する。具体的には,中学校2年生の職場体験の「事前指導(1時間目)」として,インタビュー内容を考える活動を取り入れ,生徒たち一人ひとりが職場体験の目的や意義を見出せるようにした。「事後指導Ⅱ(4,5時間目)」では,独自に開発した「ジブン×イマ×ミライシート」を使用し,未来と今の自分と職場体験で生徒が学習した仕事のつながりを意識する活動を行った。これらの活動の成果は,生徒が記入したワークシートの記述や実践後のアンケートを分析することで確認した。その結果,本実践によって,生徒たちが現在と未来のつながりを考えるようになったとの記述が多く見られた。 |
キーワード | キャリア教育 職場体験活動 キャリアプランニング能力 米国のガイドライン |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 61 |
終了ページ | 72 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65925 |
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タイトル(別表記) | The Recognition of Discipline and Abuse in University Students of the Faculty of Education in Korea |
フルテキストURL | bgeou_183_049_060.pdf |
著者 | 李 璟媛| 呉 貞玉| 森田 美佐| |
抄録 | 本研究では,韓国の教員養成課程の大学生におけるしつけと虐待に関する認識を明らかにするとともに,しつけと虐待に関する認識は,子どもの頃の経験,虐待に関連する教育を受けた経験や知識の有無等と関連するかを探ることを目的とし,2013 年に韓国の大学5校の協力を得て質問紙調査を行い分析した。分析の結果,本稿で設定した23 行為のうち,7割以上の大学生が「しつけとして行ってよい」と認識した行為は,大声で叱ると手をたたくの2行為,7割以上が「虐待になる」と認識した行為は,やけどを負わせる,一室に閉じ込めるなどの16 行為であること,大学生の多くは,しつけに伴う体罰を容認しながらも,その行為が子どもの心や体を傷つける場合は虐待になると考えており,子どもの頃,親から受けた経験がある行為をしつけとして容認する傾向があることが明らかになった。また,虐待に関する情報に接したり,大学で講義を受けた経験のある学生は,経験のない学生に比べて,虐待に関する認識が高い傾向がみられ,虐待に関連する教育の必要性を確認することができた。 |
キーワード | しつけ 虐待 教員養成課程の大学生 韓国 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 49 |
終了ページ | 60 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65924 |
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タイトル(別表記) | Basic Research on Learning Activities Based on Students' Sensory Perception -A Hypothesis on the Perception of Color in the Art Department- |
フルテキストURL | bgeou_183_039_048.pdf |
著者 | 松浦 藍| |
抄録 | 現在の美術教育において,唯一解を求める「情報処理と行為」に傾倒する状況が散見される。本稿では「情報処理と行為」だけでなく,生徒自身が感じたことに基づく「知覚と環境の相互作用」を促す方法について検討するものである。 先行研究からは,「知覚と環境の相互作用」と「情報処理と行為」の両立の重要性と,両立のために,感じ取ったことと,感情とを結びつける学習活動の必要性を確認できた。その上で,現在の美術教育で実践が少ない「知覚と環境の相互作用」を促す方法として,個人の価値判断と関係がある「色彩の感受」が有効であるという仮説について考察する。 |
キーワード | 美術教育 感受 知識 色彩 創造性 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 39 |
終了ページ | 48 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65923 |
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タイトル(別表記) | The Early Writings of Sir William Temple: Romances |
フルテキストURL | bgeou_183_029_037.pdf |
著者 | 岸本 広司| |
抄録 | サー・ウィリアム・テンプルは,グランド・ツアーの滞在先で9編のロマンスを書いている。テンプル最初期の著作である。いずれも短編で,フランソワ・ド・ロセの『現代悲劇物語』の翻案である。そのうち,現在読むことができるのは5編のみである。文学作品として見た場合,物語のプロットや人物造形が単純かつ類型的で,多くの欠点が目立つ。しかしたとえ稚拙なものであろうとも,それら若書きの作品の中に,創作していたときのテンプルの内面をのぞき見ることができる。そこには,恋人ドロシー・オズボーンとの仲を引き裂かれ,大陸の旅先で悶々とした日々を送っていたテンプルのやり場のない感情が込められているのである。本稿は,22 歳前後に書かれた散文ロマンスをテンプルの伝記の中に位置づけ,それと関連づけながら読む必要があることを明らかにした。 |
キーワード | サー・ウィリアム・テンプル ドロシー・オズボーン ロマンス 翻案 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 29 |
終了ページ | 37 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65922 |
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タイトル(別表記) | Actual Situation of Handicraft Education Seen in the Ehime Education Association Magazine in the Dawn Era of Constructing the Basis of Handicraft Education (Second Part): History of Handicraft Education in Ehime (Ⅳ) |
フルテキストURL | bgeou_183_015_027.pdf |
著者 | 髙橋 敏之| |
抄録 | 本論は,阿部七五三吉(1936)による「手工教育基礎建設の曙光時代」[1907(明治40 年)頃~ 1926(大正15)年頃まで]における,1911(明治44)年の「改正小学校令」から1926(大正15)年の「改正小学校令」までの14 年9か月間を調査対象期間として,愛媛教育協会機関誌に見られる手工教育関係史料を調査し,愛媛県の尋常小学校及び高等小学校における手工科の成立及び展開過程を探った。その結果,1911(明治44)年の「改正小学校令」によって手工科は,高等小学校実業科目の選択必修科目の一つとなったが,実業科目としての性格が強くなると同時に,授業時数の増加が小学校にとって負担になり,手工科加設校は結果的に減少し,愛媛県の小学校における手工教育は混迷した。 |
キーワード | 手工科 手工教育 尋常小学校 高等小学校 愛媛教育協会機関誌 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 15 |
終了ページ | 27 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/65921 |
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タイトル(別表記) | Measurement of the Team Processes Based on Phases of Activities: Investigation on College Team Sports |
フルテキストURL | bgeou_183_001_014.pdf |
著者 | 三沢 良| 長谷川 尚子| |
抄録 | 本研究では,チームワークの行動的側面であるチームプロセスに着目し,Marks et al. (2001)の理論的枠組みに基づいて,時間経過に応じて遷移するチームの活動フェイズを考慮した測定尺度の試案を作成した。尺度は3つの活動フェイズごとに,移行プロセス,実行プロセス,対人関係調整プロセスの項目を構成した。チームスポーツ競技者である大学生を対象にWeb調査を行い,224 名から有効回答が得られた。探索的因子分析によって各プロセスの行動要素として解釈可能な因子を抽出し,内的整合性の観点から高い信頼性を確認できた。また確認的因子分析により,包括的なチームプロセスを高次因子とするモデルを検証した。さらに,チームリフレクションおよびチームへのコミットメントとの関連から,尺度の妥当性を検討した。得られた結果を基に,尺度の精緻化と今後の実証的検討課題を考察した。 |
キーワード | チームワーク チームプロセス 活動フェイズ チームスポーツ |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2023-09-20 |
巻 | 183巻 |
開始ページ | 1 |
終了ページ | 14 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
タイトル(別表記) | Die Übersetzung von Jherings Briefe(4) |
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フルテキストURL | olj_73_1_1_48.pdf |
著者 | 平田 公夫| |
出版物タイトル | 岡山大學法學會雜誌 |
発行日 | 2023-08-18 |
巻 | 73巻 |
号 | 1号 |
開始ページ | 48 |
終了ページ | 1 |
ISSN | 0386-3050 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
タイトル(別表記) | A Study on Surrender of Security by Creditor ⑵ : Focused on Creditor’s Duty to Surety in American Law. |
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フルテキストURL | olj_73_1_50_70.pdf |
著者 | 辻 博明| |
出版物タイトル | 岡山大學法學會雜誌 |
発行日 | 2023-08-18 |
巻 | 73巻 |
号 | 1号 |
開始ページ | 70 |
終了ページ | 50 |
ISSN | 0386-3050 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_38_46.pdf |
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著者 | 黒﨑 東洋郎| 杉能 道明| 宮崎 唯| |
抄録 | 「数学的に考える力」は、課題解決学習を通して育成される。ところが、課題解決学習は、「How to solve It」にみられるように課題発見よりも課題解決に重点が置かれ、課題発見には学びの重みが置かれていない。変革の時代は、予測しにくい複雑で高度な事象が生まれ、何が解決すべき本当の課題なのかを自己決定する力が求められる。解決する前に、何が本当の課題かを発見する方が重要なのである。世界中で、変化に対応する算数・数学の課題はCUN課題が相応しいと叫ばれているが、遅遅として進んでいない。算数・数学科では、課題設定の方略として2つのモデルが示されている(中央教育審議会答申、2017)。1つは「生活事象を数学化する方略」であり、もう1つは「数学事象を統合的・発展的に捉えて新たな課題を設定する方略」である。どの教科よりも指導の系統を重視して算数の学びをサイクリックに積み上げていく算数科にあっては,前者から後者ヘ主導的に移行すべきである。残念ながらこの視座からの進展は見当たらない現状にある。そこで、本研究では、算数の事象を統合の観点から発展的に試行錯誤して数学化するプロセスの中で新たな課題を発見する方略を検討する。 |
キーワード | 事象の数学化 統合的・発展的考察 算数の課題 |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 38 |
終了ページ | 46 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_30_37.pdf |
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著者 | 杉能 道明| |
抄録 | 「数学のよさ」は小学校学習指導要領(平成29年告示)で初めて算数科の目標の中に登場した言葉である。それまで使われてきた「算数のよさ」という言葉が単に「数学のよさ」という言葉に置き換えられただけではないと捉えたい。コンピテンシー・ベースの教育課程改訂のタイミングでの導入にはねらいがあり,算数・数学教育を一貫して数理を探究する創造的な資質・能力育成のためと考える。この資質・能力育成のためには「数学のよさ」を実感することが不可欠である。本論文では,「数学のよさ」とは何かを多角的に分析・考察し,子どもが「数学のよさ」を実感するための方策を探究した。「数学のよさ」の中核は,統合的・発展的に考える「よさ」であり,単元構想の工夫や数学的活動のエ夫,学習展開のエ夫によって子どもが「数学のよさ」を実感することができると考える。 |
キーワード | 数学のよさ 資質・能力 統合的・発展的に考える |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 30 |
終了ページ | 37 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_21_29.pdf |
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著者 | 山野 定寿| |
抄録 | 「速さの保存性」の基礎的理解ができていない状況が、筆者が調査した岡山県北部の児童79人にも見られた。走る時間や道のり、その他の状況(例えば坂道)で、速さAkm/hは様々に変わると捉えているのである。この問題を解決するために、これまで前提と考えられてきた平均による均一化をもっと児童に意識させ、学習している速さが平均速度であり、そのため走っている時間の間は、どこも速さはAkm/hであることを理解させることが重要である、と筆者は考えた。そこで、筆者は平均による均一化をもっと重視した授業改善のためのポイントを4点提案することにした。 |
キーワード | 速さの保存性 平均の考え アンケート調査 |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 21 |
終了ページ | 29 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_14_20.pdf |
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著者 | 磯野 嵩| |
抄録 | 学習指導要領(2017)が改定されて割合の学習は一層重視されているが,難単元である「割合」は知識・技能偏重になってしまうという実状がある。そのため,資質・能力を目的として割合の授業を再構築していくことが喫緊の課題である。 本稿では,第5学年の割合を活用する問題を,基準量×(1-0.1)と新しい割合を見いだして数学的に探究することを目的としたものである。基準量×(1-0.1)の考えを創造的に思考するためには,線分図によって割引の意味を捉えるだけでなく,求め方の着想を話し合う中で×(1-0.1)という創造的な思考を追跡して着想が明確になっていった。また,見いだした考えに対して,割引10%に消費税10%の条件を加えて判断させることで,不調和を契機に割合の増減に対して順序や数量を変えたりして児童が探究的に学ぼうとする姿が見られた。そのため,児童が見いだした考えに対して不調和を起こすことで探究的に学習するといった示唆が得られた。 |
キーワード | 割合 創造的思考力 探究的な学び |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 14 |
終了ページ | 20 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_8_13.pdf |
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著者 | 山﨑 湧太| |
抄録 | 本研究の目的は,小学校算数科における創造的数学力を育成する授業づくりを第6学年の比の授業実践に焦点を当てて追究することである。一般的な比の指導における解明すべき実践的な探究課題は,決まりきった一方向の数学的な見方・考え方で間題解決に終始している点である。本事例研究では,比の利用の問題について,児童自らが創造的に多面的な見方・考え方を積極的に働きかけて問題に取り組むアプローチを重視することにより,本当の割合の考えを活かした創造的な数学力を育成する算数の在り方を,授業実践を通して探究する。 |
キーワード | 多角的な見方 考え方 アプローチ 比の利用 割合の考え |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 8 |
終了ページ | 13 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
フルテキストURL | papyrus_029_1_7.pdf |
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著者 | 林田 崚| 岡崎 正和| |
抄録 | 本研究は,微分の定義の極限概念の理解における困難性を踏まえ,微分の定義の学習段階において深い学びが生じる授業を構成することを目指すものである.それに伴い,本稿では,協定的構成主義の知識観を採用し,その知識観に関連した理論であるAPOS理論と教授学的状況理論を相補的に援用することを試みた.理論検討においては二者の特性を考察し,題材の考察と分析にはAPOS理論を,実際の授業の形や工夫などを考察する際には教授学的状況理論をそれぞれ用いて考察した.考察の結果として,微分の定義の極限概念の理解が生徒の中から生じるような授業計画を作成した.具体的には,微分の定義の極限概念についての理解を生じさせ深めていくことを目指し,そのためにはまず瞬間の速度を捉える上で,既有の知識を用いて具体的に働きかけることのできる行為の状況を設定し,そこから得られるアイデアを平均変化率の考えを元にグラフの中で表現し,洗練させる様相,またそのアイデアをコミュニケーションし言語化することで微分の考えに近づけていく様相を授業の構想へ含めることが重要であるという示唆を得た. |
キーワード | 深い学び 協定的構成主義 教授学的状況理論 APOS理論 |
出版物タイトル | 岡山大学算数・数学教育学会誌 : パピルス |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
開始ページ | 1 |
終了ページ | 7 |
ISSN | 1341-3155 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/ESR/65481 |
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タイトル(別表記) | Onset time and location of the main rupture of the 2018 Hokkaido Eastern Iburi, Japan, earthquake |
フルテキストURL | esr_029_049_063.pdf |
著者 | 小割 啓史| 小松 正直| 竹中 博士| |
抄録 | The rupture process at the beginning stage of the 2018 Hokkaido Eastern Iburi, Japan, earthquake (MJ 6.7) is investigated by analyzing P-wave records from local strong-motion stations. The records show about 3 s of small amplitude arrival (so-called "initial rupture phase") followed by the onset of the main energy release ("main rupture phase"). In this paper we address the issue: where the seismic energy release corresponding to the main rupture phase started at the primary stage of the main rupture, by locating the main rupture onset position. For this aim we applied the 2D and the 3D search methods to estimate the relative location of the onset of the main rupture with respect to the hypocenter, and the time difference between them. The 2D method assumes a plausible initial fault plane and locates the main rupture onset position on the initial fault plane, while the 3D method does not require such assumed fault planes. In the 2D method we employed each of the nodal planes of the first-motion focal mechanism as the initial rupture plane. The 3D method was able to give a better solution than the 2D one. It suggests that the main rupture initiation point might not be on the same fault plane as the hypocenter is. The solution shows that the main rupture onset point is 5.8 km southward and 2.5 km upward from the hypocenter, with the rupture time of 3.3 s from the origin time. It is consistent with the previous studies on the relationship between the magnitude and the initial rupture duration. |
キーワード | 2018 Hokkaido Eastern Iburi earthquake fault plane initial rupture strong motion |
出版物タイトル | Okayama University Earth Science Report |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
号 | 1号 |
開始ページ | 49 |
終了ページ | 63 |
ISSN | 1340-7414 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | © 2023 by Okayama University Earth Science Reports Editorial Committee All Rights Reserved |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/ESR/65480 |
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タイトル(別表記) | Summary of our activities toward development of the ESD interdisciplinary study plans on climate and cultural understanding education with attention to the seasonal cycle and “seasonal feeling” around Japan and Europe |
フルテキストURL | esr_029_029_048_rev.pdf |
著者 | 加藤 内藏進| 加藤 晴子| 赤木 里香子| |
抄録 | We have continued the interdisciplinary integration of the knowledge on climate and music and have developed the crosscutting study plans on the climate and cultural understanding education. A part of these results had been summarized in a Japanese book titled “Climate and music (Cultural understanding and ESD spreading from the “Doors of Song”)” (Kato and Kato 2019), building mainly our papers written in Japanese. This article will re-integrate our above study results, mainly for the climate and songs/traditional seasonal events around Germany, Northern Europe and Japan, with special attention to (A) asymmetric seasonal progression from autumn to next spring around Japan, (B) winter climate around Germany in association with the seasonal feeling on the traditional events “Fasnacht” for driving winter away and (C) climate around Northern Europe in association with the seasonal feeling on the summer solstice festival “Juhannus” with comparison to the summer climate around Japan. |
キーワード | climate and music interdisciplinary climate and cultural understanding education seasonal cycle around Japan and Europe seasonal feeling ESD comparative climatology |
出版物タイトル | Okayama University Earth Science Report |
発行日 | 2023-03-31 |
巻 | 29巻 |
号 | 1号 |
開始ページ | 29 |
終了ページ | 48 |
ISSN | 1340-7414 |
言語 | 英語 |
著作権者 | © 2023 by Okayama University Earth Science Reports Editorial Committee All Rights Reserved |
論文のバージョン | publisher |