JaLCDOI 10.18926/53183
タイトル(別表記) De-colonizing a museum in Hawai‘i: negotiations, identity politics and native Hawaiians
フルテキストURL bhe_010_171_178.pdf
著者 大林 純子|
抄録  19 世紀末に設立されたハワイのビショップ博物館において、20 世紀の終盤に発生した 先住民ハワイアンと博物館の間の文化政治的闘争は、2009 年に達成されるビショップ博 物館の展示大改変に象徴される脱植民地主義への一つのプロセスと位置づけられる。特 に「アメリカ先住民墓地保護再葬法」(Native American Graves Protection and Repatriation Act、通称“NAGPRA”)の適用による遺物の返還運動をめぐってビショップ博物館とハワ イ先住民の間で展開された議論は、文化の所有、モノの意味、収蔵物の解釈を巻き込み ながら博物館という植民地主義の遺産を脱構築していく過程として観察される。
キーワード ポストコロニアル博物館 先住民運動 カルチュラル・ポリティックス ハワイ文化
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 171
終了ページ 178
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567865
JaLCDOI 10.18926/53182
タイトル(別表記) A Study of Developing 〈New Concepts of Ability〉 ―Focus on Career Education at University and School-age Children After School Hour―
フルテキストURL bhe_010_161_170.pdf
著者 中山 芳一|
抄録  近年、各教育機関において学力以外の能力に多大な関心を集めてきている。しかし、その能 力概念は、全人的・人格的・非認知的な特性ゆえに能力育成のための方法や評価の確立に困難 さを否めない。そればかりか、我が国の諸機関や諸外国から様々な能力概念が提起され続ける ことで、ますます多様さと曖昧さに陥ってしまった。 そこで、本稿では〈新しい能力〉を鍵として、ここに包括される様々な能力を概観し、これ ほどまでに関心が集まる背景について人的・社会的な観点から考察する。 さらに、〈新しい能力〉と大学のキャリア教育との関係性を紐解き、〈新しい能力〉を使い こなすためのキャリア教育の在り方をケース報告する。また、大学生のキャリア教育だけでな く、小学生の放課後にも焦点を当てて、学童期の発達段階と生活世界にふさわしい〈新しい能 力〉の育成の在り方を提起する。
キーワード 〈新しい能力〉 キャリア教育 学童期 放課後
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 161
終了ページ 170
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567864
JaLCDOI 10.18926/53181
タイトル(別表記) Achievements and Issues of the Student-Generated Course "Let's (Try) Cooking! Training of Cooking One's Own Food with Local People"
フルテキストURL bhe_010_151_160.pdf
著者 和賀 崇|
抄録  岡山大学では、「学生参画型教育改善」の一環として、学生発案型授業の創作に取り組んで いる。学生・教職員教育改善専門委員会が2013 年度に創作した学生発案型授業の創作経緯 ならびにその受講学生の感想等を基に、当該授業の成果と課題について、また学生発案型授 業としての成果と課題について考察した。当該授業そのものとしては、学習目標としていた 料理技術には概ね学生の達成実感が確認できたものの、他者とのコミュニケーション能力に ついては課題が見受けられた。学生発案型授業としてみた場合、創作に関わる学生に授業観 の変容を促す成果があるが、学生の関与が限定的となってしまう点、学生と担当教員との間 に衝突が生じる場合があるなどの課題も見受けられる。
キーワード 学生発案型授業 学生参画型教育改善 授業改善
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 151
終了ページ 160
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567863
JaLCDOI 10.18926/53180
タイトル(別表記) Development of "Shoshin Nembtsuge" e-Learning material
フルテキストURL bhe_010_135_150.pdf
著者 遠山 和大| 深見 友紀子| 赤羽 美希|
抄録  浄土真宗各派の日常的な勤行において用いられる「正信偈」の旋律を収集・採譜し、web 上にデータ ベース化した。採譜にあたっては、主に西洋音楽で広く用いられ、最も一般的な記譜法である五線譜を 用い、初学者が容易に理解できるような記譜を工夫するとともに、口伝によって伝承されてきた旋律を、 可能な限り忠実に再現できるように配慮した。その結果、これまでほとんど知られてこなかった各派「正信 偈」の旋律を、広く一般に共有することが可能となり、将来的には、「正信偈」に関心をもつ学習者がe- ラーニングの教材として利用できるようになった。
キーワード 浄土真宗 仏教声明 正信偈 e-ラーニング
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 135
終了ページ 150
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567862
JaLCDOI 10.18926/53179
フルテキストURL bhe_010_123_134.pdf
著者 Lamitie, Robert|
抄録 Four first-year university Listening classes, consisting of 158 students, were given a unit in which they were asked to listen to one episode per week of a popular English episodic television program for homework and to write reaction papers. The purpose was to evaluate whether the unit seemed to improve their listening and their English competence, and to see if the students were interested enough by the shows that they would continue watching the programs on their own afterwards. Students were given questionnaires after the end of the unit, and they felt that the unit had improved their competence. 76% indicated that they intended to continue watching their show, revealing genuine interest.
キーワード motivation input hooked recreation TV programs
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 123
終了ページ 134
ISSN 1881-5952
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567861
JaLCDOI 10.18926/53178
フルテキストURL bhe_010_115_122.pdf
著者 Prichard, Caleb|
抄録 Research suggests that reading strategy usage is influential on L2 reading proficiency. Considering this, the LEC English Department decided to examine students’ reading strategies as a part of its much larger curricular review. The results support existing research showing that more-proficient readers use somewhat more varied strategy usage. Posttest results reveal that a course on reading skills led to some minimal improvements in top-down reading strategies. Implications are discussed.
キーワード ESOL reading strategy usage curriculum
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 115
終了ページ 122
ISSN 1881-5952
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567860
JaLCDOI 10.18926/53177
フルテキストURL bhe_010_105_114.pdf
著者 Nakamura, Ian|
抄録  The time has come to see the three major forms of Practitioner Research under a general umbrella as well as distinct choices and commitments to pursue professional self-inquiry into the way and ways we teach and how our students (may) learn. The focus of this paper is on understanding each approach by tracing its origins and key concepts. The aim of this working paper is to take the first step in building an accessible foundation of knowledge from which classroom teachers can then pursue their own interest or concern in the method that appeals to them the most.
キーワード practitioner research reflection action exploration comparison
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 105
終了ページ 114
ISSN 1881-5952
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567859
JaLCDOI 10.18926/53176
フルテキストURL bhe_010_093_104.pdf
著者 Fast, Thomas| Prichard, Caleb| Morioka, Akemi| Rucynski, John|
抄録 This article reports on the first year activities and findings of the Learning Commons Study Group (ラーニングコモンズ活用分科会), which was formed to oversee the Okayama University Library renovation. Below is a description of our visits to other libraries, class, workshops and presentation observations. Pedagogically analysis was done through the lens of active learning, contentbased instruction in language learning (CBI), and other related theories and approaches. Concluding thoughts on utilizing Okayama University’s new learning commons and promoting critical thinking on campus is provided.
キーワード Learning Commons active learning content-based instruction(CBI) critical thinking Theory of Knowledge (TOK)
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 93
終了ページ 104
ISSN 1881-5952
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567858
JaLCDOI 10.18926/53175
フルテキストURL bhe_010_079_092.pdf
著者 Morioka, Akemi| Uchida, Claire|
抄録 本稿は、岡山大学生対象の英語クラスと留学生対象の日本語クラスからの有志の学生との「合同授 業」で行った「ブレンド型学習」(e-learning と対面式学習の組み合わせ)の実践報告である。留学 生と日本人学生が協働で行ったe-learning プロジェクト自体の言語学習目標は、テクノロジーを活 用したプレゼンテーションによる英語発表力の向上であったが、「合同授業」の研究目的は、英語 学習者と日本語学習者がe-learning プロジェクトを協働することにより、学生同士の交流や学習モ チベーションなどにどのような影響が現れるかを調査することであった。学期末に行ったアンケー ト調査によるとどちらのクラスにも肯定的な効果が見られた。
キーワード blended learning constructivism collaboration affordances online technologies
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 79
終了ページ 92
ISSN 1881-5952
言語 英語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567857
JaLCDOI 10.18926/53174
タイトル(別表記) Evaluation of the New Japanese Language Curriculum at Okayama University: An International Student Survey Report in 2013
フルテキストURL bhe_010_069_078.pdf
著者 内丸 裕佳子| 坂野 永理|
抄録  岡山大学の全学日本語コースでは毎年カリキュラムの見直しを行ってきたが,受講生の 多様なニーズに対応するために大規模なカリキュラムの改編を行い,2013 年度前期から新 カリキュラムで授業を展開することとなった。その効果を把握するため,2013 年度前期末 および後期末にアンケート調査を実施し,前期74 名,後期78 名の回答を得た。分析の結果, 2013 年度から新たに導入したトピック/技能別クラスの開講に肯定的な者が8割以上,日 本語コース全体に満足している者が約8割おり,カリキュラム改編後の全学日本語コース に対する受講生の満足度が高いことが明らかになった。本稿では日本語コース全体に対す る評価,総合クラスおよびトピック/技能別クラスに対する評価,新規開講科目に関する 希望について報告する。
キーワード ニーズの多様化 カリキュラム改編 カリキュラム評価 総合クラス トピック/技能別クラス
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 69
終了ページ 78
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567856
JaLCDOI 10.18926/53173
タイトル(別表記) Von Jenseits der Erinnerungen ― Bemerkungen über Theodor Storms "Von heut und ehedem" ―
フルテキストURL bhe_010_059_068.pdf
著者 久保田 聡|
抄録  本稿は19 世紀ドイツリアリズム期を代表する作家のひとりであるテオドール・シュトル ム(1817-1888)の作品『今と昔(Von heut und ehedem)』(1873)において、シュトルム自身と考 えられる<私>とシュトルムの母方の<祖母>の視点から、かつての曾祖父の家や祖父の家 とそこに集まる人々の様子、そしてさらには故郷の町フーズムがどのように描き出されてい るかについて考察することを目的とする。自らの記憶のもはや届かない<祖母の過去>にま で話を繰り広げる<私>からは、失われてしまったものへ哀惜の念を抱き、それを物語の中 で再びよみがえらせようとするシュトルムの姿が見て取れるのである。
キーワード 思い出 風景 故郷
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 59
終了ページ 68
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567855
JaLCDOI 10.18926/53172
タイトル(別表記) Characteristics of Korean in "Nikkan Kaiwa" published in 1894
フルテキストURL bhe_010_047_058.pdf
著者 陳 南澤|
抄録 本稿では開化期の韓国語学習書である『日韓會話』(1894)におけるハングルと仮名表記から、 当時の韓国語の音声・音韻論的特徴や終結語尾などを概観する。『日韓會話』には、韓国の開 化期の教科書や新聞などの文語中心の文献よりも現代韓国語の特徴が多くみられる。本稿で は、本書と『朝鮮語学独案内』や『旅行必用日韓清對話自在』との関連性を指摘し、当時の韓 国語の音声的な特徴と助詞や終結語尾の使用実体を主に概観する。本書は語彙の面においても 現代韓国語の形成過程を明らかにするのに役立つと考えられる。今後、明治期の他の韓国語学 習書を総合的に考察することで現代韓国語の形成過程をより明らかにできると期待される。
キーワード 韓国語 韓国語学習書 仮名音注 開化期 日韓會話
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 47
終了ページ 58
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567854
JaLCDOI 10.18926/53171
タイトル(別表記) “理(Li)”in the Zhu Xi Philosophy
フルテキストURL bhe_010_035_046.pdf
著者 孫 路易|
抄録  本稿では、朱子のいう「理」を、できるだけ深く掘り下げて解明することを試みる。 朱子学の重要な命題の一つである「理一分殊」とは、あらゆる物体がみな仁義礼智という 共通の性を有するが、仁義礼智の性のその具体的な現れとしての性が物によってそれぞれ異 なる、ということである。 理は、性にだけではなく、天、命、道、徳といった概念にも緊密に関係する。天としての 理は、理が人間の意志の如きものが全くない自然なるものであることを示すものであり、命 としての理は、本然の性(仁義礼智)または貧富・貴賤・死生・寿夭などといった運命的な 規定を意味し、道としての理は、事物の扱い方や物の使い方を意味し、徳としての理は、事 物の働きのあるべき様としての準則を意味する。 性はただ仁義礼智に過ぎない。仁義礼智は、ただ「五常の性」、つまり人間に内在する仁 義礼智信といった道徳の徳目だけを意味するものではなく、物の固有属性、つまり物に内在 するそのどういう働きをするかを決めるものとしての機能・能力などの属性をも意味するも のである。 仁義礼智が「五常の性」と物の固有属性としての機能・能力との両義を併せ持つが故に、 「性即理」という命題が成立しうるのである。
キーワード 性即理 理一分殊 本然の性 気質の性 五常の性
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 35
終了ページ 46
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567853
JaLCDOI 10.18926/53170
タイトル(別表記) De l’histoire littéraire au champ littéraire : Saisei MURO et la poésie japonaise moderne(1)
フルテキストURL bhe_010_015_034.pdf
著者 上田 和弘|
抄録  ある時代のある特定の時期に書かれ発表されたさまざまな文学テクストをながめたばあ い、ときにジャンルさえ越えて、そこに流行語のようにいくつかのある特徴的な語や表現が 時を同じくして出現してくることがある。それはもちろん作家(詩人)から作家(詩人)へ のなんらかの影響関係がそこにあったからだとまずは考えられよう。しかしこれは必ずしも たんに一方から他方への単方向的な影響というのではなく、作家(詩人)たちのあいだで、 いくつかの条件があわさって、ほとんど同時発生的にある共通ないし類似の語や表現が生ま れたり用いられたりすることもあったのではないか、また、あくまで個々の作品から遡及的 にしか見いだされぬとしても、そうした共通ないし類似の語や表現を生みだすことを可能に した、ある時代のある特定の時期に成立していたと想定される表現可能態の言語空間がそこ に潜在していたのではないか――本稿は、その空間をピエール・ブルデューの用語を借りて 「文学場」の名で呼んで、20 世紀初頭における日本の近代詩と19 世紀中葉におけるフラン スの近代詩をそうした「文学場」という観点からとらえなおす試みである。
キーワード 文学場 日本近代詩 室生犀星 北原白秋 斎藤茂吉
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 15
終了ページ 34
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567852
JaLCDOI 10.18926/53169
タイトル(別表記) L'Image de Feu Saint-Cyran : Une Stratégie de la Polémique
フルテキストURL bhe_010_001_014.pdf
著者 野呂 康|
抄録  ジャンセニスムとは、ベルギーの神学者コルネリウス・ジャンセニウスの名に由来し、主 に今日のベルギーとフランスで展開された運動の総称である。ジャンセニウスの遺著『アウ グスチヌス』のフランスでの再版と、アントワヌ・アルノーの『頻繁なる聖体拝領について』 の出版を嚆矢として、以後数年に渡る論争の口火が切られた。この初期ジャンセニスム論争 は単なる神学の教義論争にとどまらず、故サン−シラン修道院長ことジャン・デュヴェルジ エ・ド・オーランヌの像をめぐり、熾烈な攻防戦が繰り広げられた。論争文書を繙きつつ、 現代に至るまでジャンセニスム運動の理論的支柱とされるこの人物の像が担った機能を考 える。
キーワード ジャンセニスム サン−シラン 論争 アルノー 頻繁なる聖体拝領について
出版物タイトル 大学教育研究紀要
発行日 2014-12
10巻
開始ページ 1
終了ページ 14
ISSN 1881-5952
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005567851
著者 岡山大学グローバル・パートナーズ| 岡山大学教育開発センター| 岡山大学言語教育センター| 岡山大学キャリア開発センター|
発行日 2014-12
出版物タイトル 大学教育研究紀要
10巻
資料タイプ その他