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ID 10000
JaLCDOI
FullText URL
Author
Inada, Toshinori
Abstract
齢六十を越えたころ、兼好は長年にわたって書き留めてきた詠草類を整理し、家集編纂を思い立ったようである。その家集は部位を基軸に据えたものでもなく、さりとて詠歌年時配列でもない特異な配列によった、従前に類をみない斬新な編纂方針のもとで成立したのであった。そこに収録された詠歌には、二十歳代のもの、出家前の苦闘を吐露した三十歳前後のものから、編纂時に近い頃の歌まで、相当長い歳月にわたる歌を収載している。その収録歌数は二百八十余首と、さして多くはないが、かなり精選し、そこに南北朝という動乱の時代を生きぬいた一人の知識人の、和歌を介入しての生の軌跡が浮上するように企図されている。
Publication Title
岡山大学教育学部研究集録
Published Date
1996-03-15
Volume
volume101
Publisher
岡山大学教育学部
Publisher Alternative
Faculty of Education, Okayama University
Start Page
1
End Page
8
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
Content Type
Departmental Bulletin Paper
OAI-PMH Set
岡山大学
language
Japanese
File Version
publisher
NAID
Eprints Journal Name
bgeou