JaLCDOI 10.18926/bgeou/64988
タイトル(別表記) From Teacher’s “Individual Reflective Practice” to “Collaborative Reflective Practice” in School Organizations : Through Educational Practice Research at the Graduate School of Teacher Education
フルテキストURL bgeou_182_119_128.pdf
著者 熊谷 愼之輔| 光井 祐介|
抄録  本研究の目的は,教職大学院の教育実践研究を通して,教師「個人の省察的実践」から学校組織における「協働的な省察的実践」へと至るプロセスの検証を試みることである。 その結果,現職教員学生「個人の省察的実践」を起点にして「協働的な省察的実践」を促すことで学校の組織ルーティンが変化し,組織学習の成立を確認することができた。さらに,学校において信奉理論とみなされがちな「目指す子ども像」は,その策定プロセスに教師たちが関与し,彼らの具体的な授業実践に取り込まれることで使用理論として記憶され,組織成員の振る舞いを方向付ける公的地図となりうることが示された。同様に,開発された授業計画シートと授業記録シートも新たな公的地図としての有効性が示唆された。
キーワード 省察的実践 組織学習 ダブル・ループ学習 アンラーニング 教職大学院
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2023-02-24
182巻
開始ページ 119
終了ページ 128
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/63313
タイトル(別表記) An Advanced Training Program Development for School Teachers and Staff: Purposes and Activities of Okayama Center, National Institute for School Teachers and Staff Development (NITS Okayama Center)
フルテキストURL cted_012_271.pdf
著者 梶井 一暁| 熊谷 愼之輔| 小林 万里子| 高瀬 淳| 仲矢 明孝| 松枝 睦美| 三村 由香里|
抄録 本論文では,これからの教師の学びの在り方を明らかにしたうえで,教師の学びを保障する場やその特質について考察する。具体的には,まず,近年の教員政策のなかで求められる教師像をもとに,教師の学びがどのように意味づけられるかを明らかにする。そのうえで,既存の教師の学びの場である教育委員会等が企画運営する研修,教職大学院,各学校で行われる校内研修等との比較により,(独)教職員支援機構岡山大学センターが構想する研修プログラムの特色を描出し,教職員の学びが深化するためのしくみを構築することの必要性と重要性を指摘したい。と同時に,教職員の学びの成果を可視化していくためには,研修プログラムに対するアウトカム重視の評価の開発が求められる。この点については今後の課題とする。
キーワード 学習者としての教師(teachers as leaners) 教職員研修(training programs for school teachers and staff) 学びのコミュニティ(communities of learning)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2022-03-30
12巻
開始ページ 271
終了ページ 285
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61567
タイトル(別表記) The State of Distance Learning that Put Emphasis on Self-reliance Activities at Special Needs School Through a Practice for Children with Health Impairments in the Midst of Pandemic of COVID-19
フルテキストURL cted_011_089_099.pdf
著者 近藤 翔太| 熊谷 愼之輔|
抄録 病弱児に対して取り組んできた本遠隔授業実践を振り返ると,コロナ禍による課題の変化がうかがえた。すなわち,遠隔授業における課題は,「普及」から「授業内容の充実」へと変化し,さらに病弱児が継続した学習ができるような「自立した学びを支援する」ことが新たな課題となっていることがわかった。遠隔学習において学習者に対する自立した学びの支援は,特別支援教育における自立活動を促すことにつながることも示唆された。そのため,病弱児の遠隔授業においては,自立活動を重視した支援を行うことが重要といえる。具体的には,子どもと教師が一緒に遠隔学習の計画を立てたり,子ども自身が学習進度の自己評価を行ったりするなど,子どもが主体的に自身の学習をマネジメントすることが肝要である。また,病弱児の学びの環境を整備するためにも,特別支援教育コーディネーターと協働しながら関係機関と連携をとっていく必要がある。
キーワード 病弱児 (Children with Health Impairments) 遠隔授業 (Distance Learning) 特別支援教育 (Special Needs Education) 自立活動 (Self-reliance Activities)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 89
終了ページ 99
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/58124
タイトル(別表記) Implementing a Professional Learning Community(PLC) at Special Needs Schools Focus on the Relationships among the PLC, the Curriculum Management and the Realization of passing on expertise
フルテキストURL cted_010_107_121.pdf
著者 藤井 裕士| 熊谷 愼之輔| 三沢 良|
抄録 全国の特別支援学校〔聴覚障害部門〕を対象に,カリキュラム・マネジメントの実施や「専門職の学習共同体」の醸成,専門性の継承・向上の実現に関する質問紙調査を行った。収集したデータをもとに相互の関係性を分析した結果,「専門職の学習共同体」を醸成している学校においては専門性を継承・向上している実感が高いことが明らかとなった。また,実施するカリキュラム・マネジメントの質(内容)として「カリキュラムの『見える化』と共有の場づくり」,「カリキュラム開発のための協働の場づくり」等のカリキュラムを基軸に教職員間のつながりを深める取組を行っている学校においては,「専門職の学習共同体」の構成因子のうち「学校内の信頼関係」,「目標の共有」,「学校内外の協働」が醸成されていることが示された。このことから「専門職の学習共同体」を効果的に醸成していくためには,質の高いカリキュラム・マネジメントを実施する必要性が示唆された。
キーワード 専門職の学習共同体 (Professional Learning Community) 特別支援学校版PLC構成因子 (PLC index of Special Needs Schools) カリキュラム・マネジメント (Curriculum Manag ement)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2020-03-20
10巻
開始ページ 107
終了ページ 121
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2020 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/57560
フルテキストURL bgeou_172_001_009.pdf
著者 熊谷 愼之輔| 藤井 裕士|
抄録  本研究は,「専門職の学習共同体(以下:PLC)」としての学校の実現をめざしたカリキュラム・マネジメント(以下:CM)による実践研究を行うに当たって理論的な枠組みを構築することを目的とした。ベテラン教員の大量退職を控え,国内の多くの学校では専門性の継承・向上が課題とされている。それを教職員個人の問題として,個人の専門性のみに着目するのではなく,学校が組織として専門性を継承・向上できるようなPLCとしての学校文化を醸成していくことが重要であると考えた。そういった学校文化を醸成するためのヒントを,Sheinの文化の学習/変容のモデルから得て,PLCとしての学校文化変革のためのCMのプロセスを提案した。
キーワード 専門職の学習共同体 カリキュラム・マネジメント 特別支援学校 専門性の継承・向上
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2019-11-27
172巻
開始ページ 1
終了ページ 9
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006772597
JaLCDOI 10.18926/bgeou/15037
タイトル(別表記) Michael G. Moore's Theory of DistanceEducation - Toward the Refinement of Transactional Distance Theory -
フルテキストURL 140_133_141.pdf
著者 熊谷 愼之輔|
抄録 本論文は,ムーア(Moore,M.G.)の遠隔教育論を考察し,その特質をうきぼりにするとともに,彼の理論の意義と課題について明らかにすることを研究課題としている。その際,彼の論をわが国の代表的な遠隔高等教育機関である放送大学にあてはめ,分析することを通しても研究課題に迫ってみた。その結果,ムーアは遠隔教育における教員と学習者とのへだたり(distanceを,"対話","構成","学習者の自律性"の3つを重要な構成要素とした,心理的なへだたりである,"トランザクショナル・ディスタンス"と捉えることによって,遠隔教育の教育学的理論を構築していったことがわかった。さらに,研究を通して,遠隔教育の理論枠組みとしてのトランザクショナル・ディスタンスの有効性が確認された。その他,課題として,ムーアの遠隔教育論が抱えるジレンマや,トランザクショナル・ディスタンスを具体的に測定するための明確な測定基準が示されていないことなどを指摘した。
キーワード M. G. Moore distance education Transactional Distance Theory adult education
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2009-02-25
140巻
開始ページ 133
終了ページ 141
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307773