JaLCDOI 10.18926/CTED/63313
タイトル(別表記) An Advanced Training Program Development for School Teachers and Staff: Purposes and Activities of Okayama Center, National Institute for School Teachers and Staff Development (NITS Okayama Center)
フルテキストURL cted_012_271.pdf
著者 梶井 一暁| 熊谷 愼之輔| 小林 万里子| 高瀬 淳| 仲矢 明孝| 松枝 睦美| 三村 由香里|
抄録 本論文では,これからの教師の学びの在り方を明らかにしたうえで,教師の学びを保障する場やその特質について考察する。具体的には,まず,近年の教員政策のなかで求められる教師像をもとに,教師の学びがどのように意味づけられるかを明らかにする。そのうえで,既存の教師の学びの場である教育委員会等が企画運営する研修,教職大学院,各学校で行われる校内研修等との比較により,(独)教職員支援機構岡山大学センターが構想する研修プログラムの特色を描出し,教職員の学びが深化するためのしくみを構築することの必要性と重要性を指摘したい。と同時に,教職員の学びの成果を可視化していくためには,研修プログラムに対するアウトカム重視の評価の開発が求められる。この点については今後の課題とする。
キーワード 学習者としての教師(teachers as leaners) 教職員研修(training programs for school teachers and staff) 学びのコミュニティ(communities of learning)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2022-03-30
12巻
開始ページ 271
終了ページ 285
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61464
タイトル(別表記) A Comparative Study on Teacher Training and Education (3): An Elementary School Teacher Reading a German Educational Book in the Meiji Period
フルテキストURL bgeou_176_023_036.pdf
著者 梶井 一暁| 尾上 雅信| 髙瀬 淳| 小林 万里子| 平田 仁胤|
抄録  近代日本の国民教育とそれを支える教師の養成教育は,日本に独自的であり,同時に世界的動向の影響のなかに展開されるものであった。日本の教育は,西洋の教育をどう摂取したのか。とりわけドイツの教育の影響について,その一断面を,明治期の地方の一小学校教師が所持したドイツ教育書の内容と,その読書の跡の分析を通じて明らかにする。この事例の検討から,国民教育の実践者としての教師が,ヘルバルト主義教育に接し,その日本的受容を果たしていたことを示す。
キーワード 近代日本 小学校教師 ドイツ教育 ヘルバルト主義教育 読書
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 23
終了ページ 36
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980459
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61463
タイトル(別表記) A Comparative Study on Teacher Training and Education (2): The Establishment of Teacher Training for Elementary Schools in Imperial Russia
フルテキストURL bgeou_176_009_022.pdf
著者 髙瀬 淳| 尾上 雅信| 梶井 一暁| 小林 万里子| 平田 仁胤|
抄録  本論は,教員養成(師範教育)におけるジャーマン・インパクトという視角に留意しながら,各国が19-20世紀の国際関係のなかでどのように教員を養成したのかに関する比較発達史的に分析しようとする研究の一部をなす。帝政ロシアでは,クリミア戦争の敗北と国家財政の破綻を背景として,1850年代後半より,国家・社会の近代化に向けた取組が本格化した。そうした中,農奴解放に伴う初等学校網の拡大に対応するため,初等学校教員を養成する事業が政府主導で進められた。具体的には,主にプロイセンをモデルとして,教員セミナリア(1870年)と師範学校(1872年)が設立され,帝政ロシアの初等学校教員の養成に中心的な役割を担った。ただし,当時の初等学校教員の養成において,ヘルバルトの教育思想又はヘルバルト主義教育が,何らかの特別な位置づけがなされていたわけでなかった。
キーワード 帝政ロシア 初等学校教員 教員セミナリア 師範学校 学校科(Shul-Kunde)
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 9
終了ページ 22
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980458
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61462
タイトル(別表記) A Comparative Study on Teacher Training and Education (1) : A Case of The Third Republic of France
フルテキストURL bgeou_176_001_007.pdf
著者 尾上 雅信| 髙瀬 淳| 梶井 一暁| 小林 万里子| 平田 仁胤|
抄録  本稿では,教員養成の比較発達史研究の一環としてフランス第三共和政初期の初等教員養成にかかわる思想と制度に,同時期のドイツ(プロイセン)から如何なる影響関係が見られたか,個別事例的に検討した。その結果,第三共和政初期における教育改革のキー・パースンとなる人物を通して,ドイツを含む近隣諸国から試補教員制度が導入・実施されたことが確認された。また,同時期の教員用マニュアルや教員志願者用テキスト(教育学)は同じキー・パースンが紹介した「直観的方法(直観教授)」を忠実に解説しており,この時点でフランスもまたペスタロッチ主義(開発主義)の強い影響を受けていたことが確認された。
キーワード 第三共和政 教員養成 師範学校 ビュイッソン 直観教授
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 1
終了ページ 7
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980468
JaLCDOI 10.18926/bgeou/56920
タイトル(別表記) Arguments over the Educational Role of Teachers in Moral Classes in the 1950-70’s
フルテキストURL bgeou_171_013_022.pdf
著者 小林 万里子|
抄録  「道徳の時間」成立後に提唱された授業論において,教師と子ども(たち)の関係がどのように語られてきたかを整理し,次第に教師の指導性が前景化する様相を描き出した。1958 年ならびに1969・70 年の学習指導要領および指導書では「道徳の時間」特設前から重視された「子どもに寄り添う」教師像に加えて「子どもとともに学ぶ」「子どもたちの関係をつくる」教師像が提示された。これらの教師像を前提としつつ,道徳授業論においては「子どもたちの学習の道筋をつくる」という教師の役割が強調されたことが明らかになった。
キーワード 道徳の時間 道徳授業論 教師の主体性 子どもの主体性
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2019-07-26
171巻
開始ページ 13
終了ページ 22
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006711413
JaLCDOI 10.18926/bgeou/56149
タイトル(別表記) Arguments over Educational Relationship in Moral Class around 1950-60’s
フルテキストURL bgeou_168_039_048.pdf
著者 小林 万里子|
抄録 本稿では,教育的関係をめぐる言説について,道徳教育に携わる教師のあり方に言及した1950 ~ 60 年代の論考を取り上げて検討した。「道徳の時間」特設前後には,学級や学校の雰囲気づくり,共感的な子ども理解,教師の姿による感化,子どもへの愛情や教師としての使命感,教職の専門性などが主張されたことが明らかになった。道徳授業における「教師−児童生徒」関係への言及が少なかったのは,学校の教育活動全体を通じておこなう道徳教育を重視した全面・特設主義の影響によるものと考えられる。
キーワード 道徳の時間 教師像 子ども理解 全面・特設主義
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2018-07-27
168巻
開始ページ 39
終了ページ 48
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006491695
JaLCDOI 10.18926/CTED/54926
タイトル(別表記) How Can We Practice Life-Education as Moral Education in Junior High School?(2)
フルテキストURL cted_007_011_020.pdf
著者 渡邉 満| 小林 万里子|
抄録  阪神・淡路大震災と東日本大震災では,大人だけでなく,多くの子どもたちが犠牲となった。改めて「命の教育」の重要性が指摘されている。また,青少年,特に中学生による殺傷事件やいじめによる自殺も後を絶たない現状にある。一方,2019(平成31)年度から中学校の「道徳の時間」は「特別の教科􀀃 道徳」という名称の教科となる。その理由は様々であるが,教育再生実行会議の第一次提言によれば,同会議が教科化提言に踏み切った直接の要因は,いじめ問題への実効性のある道徳教育を求めることにあった。しかし,学校の道徳教育や「命の教育」は役に立たないという指摘もあり,教科となった道徳科における道徳教育は,これまでの諸課題を確実に見直し,確たる実践的基盤を打ち立てなければならない。本稿(2)では,前号の(1)で論じた〈いのち〉とその教育に関する独自の観点によりながら,「〈いのち〉の教育」に取り組む「道徳科の授業」の新しい展開を提案したい。
キーワード ビオスとゾーエー (bios and zoé) 〈いのち〉の教育 (life-education) 発達段階 (development stages) コミュニケーション的行為 (communicative action) 討議 (Diskurs)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2017-03-27
7巻
開始ページ 11
終了ページ 20
ISSN 2186-1323
関連URL http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/ja/54026
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2017 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/54693
タイトル(別表記) Wilhelm Lamszus as an Antiwar Writer
フルテキストURL bgeou_163_021_030.pdf
著者 小林 万里子| ペーンケ アンドレアス| 木内 陽一|
抄録 本稿では,19 世紀末から20 世紀初めのハンブルク学校改革運動において中心的な役割を果たした教師の一人として知られるヴィルヘルム・ラムスツスについて,民衆学校教師としての活動ではなく,生涯にわたって反戦文学を発表し続けた作家としての活動に焦点を当てて明らかにする。一定の期間や立場にとらわれずに改革教育運動家の思想と実践を描き出す作業を通して,それぞれの教師の教育観に加えて社会観や人間観が浮かび上がるとともに,簡明なスローガンに回収されえない改革教育運動の複層的な様相を読み解く鍵になることを示唆する。
キーワード 改革教育運動 反戦文学 ヴィルヘルム・ラムスツス
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2016-11-28
163巻
開始ページ 21
終了ページ 30
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120005893536