JaLCDOI | 10.18926/CTED/66782 |
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タイトル(別表記) | The Analysis of Bullying Questionnaires to Identify the Problems using Teachers’ Recognitions about What Are Serious for Students |
フルテキストURL | cted_014_207.pdf |
著者 | 宮川 世名| 青木 多寿子| |
抄録 | いじめ早期発見を目的としたアンケートが全国で実施されているが,いじめの認知件数は減少していない。そこで,全国14都道府県のいじめアンケートを集計し,内容を分析した。加えて,このいじめアンケートが「いじめに該当する」としている行為に着目し,いじめ行為に対する,教師の「いじめに対する深刻さの認識」を調査した。その際,宮川・青木(2023)が示した「いじめの深刻度」に関する知見を用いた。分析の結果,教師は「やり返せる行為」よりも,「やり返せない行為」をより深刻と捉えていることがわかった。つまり,教師は「深刻と捉えられるべきいじめ行為」を深刻だと捉えており,現行いじめアンケートが「いじめに該当する」としている行為は妥当であると考えた。このことは,現行いじめアンケートでは早期発見が難しいことを示唆している。よって,早期発見と言うよりは,未然防止につながる新しいアンケートの開発の必要性について考察した。 |
キーワード | いじめアンケート (questionnaire to detect bullying early) いじめ未然防止 (preventing bullying in advance) いじめに該当する行為 (what are the ser ious actions of bullying) 教師の認識 (recognition of bullying by teachers) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2024-03-29 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 207 |
終了ページ | 221 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2024 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/66779 |
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タイトル(別表記) | Differences between China and Japan in high school teachers’ career guidance policy on students: Career decision, self-efficacy and time perspective |
フルテキストURL | cted_014_165.pdf |
著者 | 許 暁| 青木 多寿子| |
抄録 | 教師の進路指導が生徒のその後の進路決定にどのように影響しているのかを質問紙調査で明らかにした。具体的には,教師の進路指導が生徒の進路決定自己効力感を高めるのか,それによって,時間的展望が広がるのかを検討した。分析には多母集団同時分析を用いて検討した。その結果, 中国高校教師の進路指導は生徒たちへの影響は日本より強いことがわかった。加えて, 日本の生徒たちは教師から影響もうけるが, 自分で進路決定の意志を決め, 自分で進路を選択していることも明らかになった。日本の生徒達は, 学校のほかに, 塾等の生徒が活動する場所が多くあり,教師のほかに接触できる大人も多く,学校や教師だけでなく, 他のところや人からも進路に関する情報を取得可能であることが影響していると考える。それに対して, 中国の生徒たち, 特に高校生はほぼ一日学校で勉強している。接触できる人は多くの場合,教師しかない。このような高校生を取り巻く環境の違いのため,中国の生徒たちの進路決定は,日本より教師への依存が高いと考察した。 |
キーワード | 高校の進路指導 (Career decision) 進路決定での教師の影響 (teachers’ career decision counseling) 中日比較 (difference between Chinese high school students and Japanese one) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2024-03-29 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 165 |
終了ページ | 175 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2024 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/65071 |
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タイトル(別表記) | Re-defining Bullying to include Objectivity as well as Subjectivity Analyzing the most serious bullying styles |
フルテキストURL | cted_013_161.pdf |
著者 | 宮川 世名| 青木 多寿子| |
抄録 | 平成25 年に文部科学省が発表した「いじめの定義」は「被害者の主観」に基づいて定義されている。この定義は第三者がいじめを早期に発見する基準にはなりにくいと考えられた。そこで本研究の目的を,第三者視点でもあり,被害者視点でもある,いじめの早期発見に貢献できる指標を作成することとした。その際,「継続性」,「加害者の人数」,「加害者の優位性」の3要因をいじめの「形態」として取り上げ,被害者にとって最も深刻ないじめの「形態」は何かについて大学生143 名を対象にアンケート調査を行って検討した。分析の結果,被害者にとって最も深刻ないじめの形態は,「被害者に対して加害者の方が優位な立場にある状態」であった。つまり,いじめの被害者が加害者に対してやり返せないことが,最も被害者にとって深刻であることがわかった。この結果を踏まえて,いじめ早期発見に繋がる私なりの「いじめの定義」を作成した。 |
キーワード | いじめ深刻度 (styles of bullying) いじめの形態 (bullying levels) 第三者視点を含んだ定義 (definition include objective views) 最も深刻ないじめ (the most serious bullying) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2023-03-30 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 161 |
終了ページ | 174 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2023 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/65062 |
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タイトル(別表記) | Intensifying the Desire to Be a Teacher through Practice Teaching Experiences: Survey of Students Who Have Finalized Their Career Paths with Focus on Teacher Efficacy |
フルテキストURL | cted_013_023.pdf |
著者 | 林 玲奈| 青木 多寿子| |
抄録 | 教育実習を通して教職への志を高くする学生と教職を断念する学生がいる。このような違いが生じるのはなぜであろうか。本稿では体験する実習での学びが両者で異なると考え,教師効力感を指標に教育実習での体験との関係を検討した。ここで取り上げた教育実習での体験は,指導体験と被サポート体験とした。調査対象と時期は進路が確定した4回生の夏とした。分析の結果,教職志望の有無に関らず,教育実習は学生の教師効力感を高めることが示唆された。他方で教職志望者の割合が高い群では,指導体験,被サポート体験は「学級管理・運営効力感」,「教授・指導効力感」と関わっていたが,教職志望者の割合が低い群では,高い群よりも被サポート体験が高いにも関わらず「子ども理解・関係形成効力感」にしか関わってないことが示唆された。教育実習を通して,授業への自信だけでなく,学級管理・運営への自信を持てるかどうかが,教職志望への分かれ目かもしれないことが窺えた。 |
キーワード | 教師効力感 (Teacher Efficacy) 教職志望の高低 (High and Low Aspirations for Teaching) 教育実習 (Educational Practicum) 被サポート体験 (Supported Experiences) 進路確定者への調査 (Survey of Career Decision Makers) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2023-03-30 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 23 |
終了ページ | 35 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2023 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/bgeou/64184 |
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フルテキストURL | bgeou_181_041_045.pdf |
著者 | 青木 多寿子| 李 明璐| 曹 立勤| |
抄録 | 本稿はValue in Action Inventory of Strengths(Peterson & Seligman, 2004)の簡易版であるCharacter Strengths Rating Form(CSRF;Ruch, Martínez-Martí, Proyer, & Harzer,2014)を日本語・中国語に翻訳したものである。VIA-ISは人の幸福につながる特性を網羅的に示したもので,6領域24 種類のcharacter strengthsそれぞれに10項目,総計240項目で構成された尺度である。筆者達はこの総数の多さがcharacter strengths研究の発展に関して一種の障害になっていると考えた。この点,Ruchらが開発したCSRFは24 項目しかないため大規模の研究や縦断研究に利用することが期待できる。他方でこの簡易版の各項目の問いはとても長く,その中に西洋文化や哲学的内容に関わる用語が多く含まれており,わかりやすく正確に翻訳することは簡単ではない。そこで本稿では,これを丁寧に日本語・中国語へ翻訳した。これを用いることで,大規模調査だけでなく,国際比較研究や東洋文化をcharacter strengthsの観点で記述する研究の展開が期待できる。 |
キーワード | character strengths CSRF 日中翻訳 VIA-IS簡易版 |
出版物タイトル | 岡山大学大学院教育学研究科研究集録 |
発行日 | 2022-11-25 |
巻 | 181巻 |
開始ページ | 41 |
終了ページ | 45 |
ISSN | 1883-2423 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/63312 |
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タイトル(別表記) | What are Relater with Subjective Well-being? The Relationship between Empathy and Self-acceptance to Make a Better Relationship with Others. |
フルテキストURL | cted_012_257.pdf |
著者 | 梅本 菜央| 青木 多寿子| |
抄録 | 本研究では他者との関わりを円滑にするものとして共感性に着目した。共感性には,自己指向的な共感,他者指向的な共感といった複数の側面がある。先行研究から,この指向性の違いにより主観的幸福感が違ってくることが示されている。本研究では,主観的幸福感を高める共感性に,自己受容性が関わっているのではないかと考えた。そこで,本研究では,共感性,自己受容性,主観的幸福感の関連を高校生と大学生を調査対象に検討した。分析の結果,高校生は,他者理解への意欲,他者への感情移入が主観的幸福感に影響していた。大学生は,他者理解への意欲が主観的幸福感に影響していた。さらに,主観的幸福感を高めるこれらの共感性に,高校生は自己受容性のうち自己理解が影響していた。一方,大学生は主観的幸福感を高める共感性に,自己受容性は影響していなかった。これらの結果には,高校生と大学生の環境の違いや発達差が関わっていることが考えられた。 |
キーワード | 共感性(Empathy) 自己受容性(Self-acceptance) 主観的幸福感(Subjective Well-being) 高校生(High-school Students) 大学生(College Students) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2022-03-30 |
巻 | 12巻 |
開始ページ | 257 |
終了ページ | 269 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2022 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/61574 |
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タイトル(別表記) | Development of Cross-Curricular Career Education Making Use of Internship in a Middle School : Building Relevance of Students ‘Subjective Leaning, School life, and Social Life |
フルテキストURL | cted_011_195_209.pdf |
著者 | 青木 多寿子| 杉田 進太朗| 山﨑 麻友| |
抄録 | キャリア教育として中学校の職場体験活動はほぼすべての学校で実施されている。本稿はその事前指導,事後指導を通して,職場体験と学校で学ぶ教科,学校生活,社会生活を生徒にとって意味あるつながりの構築を目指して行った実践の紹介である。具体的には,教職免許を持つ 6 名の大学院生が,それぞれの専門性を生かして教科の専門性と働くことと生活がつながっていることを,中学校 2 年生の職場体験の事後指導Ⅰとしてポスターセッションで伝えた。事後指導 2 時間目では,生徒は働くことと生活と教科のつながりを可視化するマップを作成して意見交換をした。これらの活動の成果は,生徒が記入した授業の振り返りを分類することで確認した。その結果,授業実践者がねらったつながりに気づいたと思われる記述が多く見られた。中でも多かったのは,将来に備えて今後の勉学や努力したいという趣旨の回答であった。 |
キーワード | キャリア教育 (Career Education) 職場体験活動 (Internship) 複数教科横断的な指導 (Cross-Curricular, Relevance) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2021-03-22 |
巻 | 11巻 |
開始ページ | 195 |
終了ページ | 209 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/CTED/58117 |
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タイトル(別表記) | Parents’ Involvement and Self-determination in Junior High School Students’ Club Decision Making and its Effect on the Independence and Adaptability of University Students |
フルテキストURL | cted_010_039_047.pdf |
著者 | 青木 多寿子| 奥村 弥生| 森田 愛望| |
抄録 | 本研究の目的は,中学時代の部活選択における親の関与と自己決定のあり方が,大学入学後の自立や適応にどう関連するかを明らかにすることである。大学生に質問紙調査を実施し,180 名からデータを得た(男性70 名,女性110 名)。分析の結果,中学部活選択における親の関与は,大学時の親への依存の高さ,精神的自立の一要素である判断責任性の低さと関連することが示された。また,大学生活満足度については自己決定と性別の交互作用が認められ,女性の場合に自己決定が高いと大学生活満足度が高いことが示された。以上の結果より,中学の部活選択が,時間を経た大学時における自立や適応に関連している可能性が示された。中学から大学にかけては,親子関係が変化していく心理的離乳の時期に当たり,その初期である中学時点において,親が関与しすぎず,親子関係の変化に対応していくことが,その後の大学時点での自立に重要である可能性が示唆された。 |
キーワード | 青年期の親子関係 (parent-child relationship in adolescence) 親からの自立 (independence) 心理的離乳 (psychological weaning) 親の関与 (parents’ involvement) 自己決定 (self-det ermination) |
出版物タイトル | 岡山大学教師教育開発センター紀要 |
発行日 | 2020-03-20 |
巻 | 10巻 |
開始ページ | 39 |
終了ページ | 47 |
ISSN | 2186-1323 |
言語 | 日本語 |
著作権者 | Copyright © 2020 岡山大学教師教育開発センター |
論文のバージョン | publisher |