Annual Reports of Misasa Medical Center, Okayama University volume62
1991-08 発行
糖タンパク質糖鎖に対するモノクローナル抗体を効率よくとるための免疫方法の検討をおこなった。抗原としては糖鎖のがん性変化のひとつであるbisecting N-acetyiglucosamine構造をもつオボムコイド(OVM)をとりあげた。OVM全分子を通常のフロインド完全アジュバントでくりかえし感作する方法では糖鎖を認識するモノクローナル抗体をとることはできなかった。またOVMをリポソームニ重膜に挿入する方法でも同様であった。これに対してOVMからプロナーゼ消化により糖ペプチドを調製し,アジュバント活性をもつリピドAを共存させたリポソームに共有結合した抗原を感作したマウスからは高率に糖鎖と反応するモノクローナル抗体をとることができた。しかしながらこれらの抗体はいずれもサブタイプはIgMであった。
モノクローナル抗体 (Monoclonal antibody)
糖タンパク質 (glycoprotein)
オボムコイド (ovmucoide)
酵素免疫測定法 (enzyme immunoassay)
リポソーム (liposome)
lipid A