Bulletin of Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School
Published by Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School

<Formerly known as>
岡山大学医療技術短期大学部紀要 (1巻-9巻)

食道癌患者の術後精神症状出現にかかわる要因に関する研究

Kanao, Naomi
Sato, Reiko
Abstract
食道癌手術を受ける患者の術後精神症状の出現にかかわる要因とその関連性を明らかにする目的で、手術後ICUに入室した食道癌患者を対象に、生活背景、病状経過、生体機能変化、身体的苦痛、心理、サポートシステム、睡眠状況に関する91項目について診療記録および看護記録より調査を行った。術後精神症状出現群と非出現群との比較により、手術目的、ICU入室日数、気管内挿管日数、人工呼吸器装着日数、排液ドレーン留置日数、術後の血糖値の変化、ICUにおける個別の看護ケア計画、術後の夜間覚醒、術後の入眠処置(以上P<0.01)、喫煙歴、病名告知、再建臓器、術後の血圧変動、術後のpH値・PO(2)値・PCO(2)値の変動、術後の病気に対する不安の訴え(以上P<0.05)の有意な17要因が明らかになった。さらに要因間の関連分析により、精神症状の出現には手術侵襲による生体機能変化と術後の呼吸管理による身体的・精神的苦痛が大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。出現予防のための看護は、術前・術後をとおしての患者の身体的・心理的状況の把握とICU環境からの早期離脱が重要であることが考えられる。
Keywords
術後精神症状 (the postoperative occurrence of mental disorders)
手術侵襲 (operative invasion)
ICU入室期間 (period of treatment ICU)
呼吸管理 (respiration control)
ISSN
0917-4494
NCID
AN10355371