社会問題についての熟議や意思決定,合意形成には当事者性が必要である。当事者性がなければ,皆が納得する答え,すなわち公共善を構築することはできない。しかし,当事者性を強調することがかえって生徒の「思考停止」を導くという批判もあり,当事者性を保障する以前に、当事者性そのものの概念を再考する必要がある。
そこで,本研究では,「思考停止」に至らない当事者性とはどのようなものか,先行研究をもとに再定義を行う。その定義を踏まえて、学習者に「当事者性」を保障する授業構成のあり方を考察し,地理歴史科「歴史総合」の小単元「紛争鉱物から考えるグローバル社会」の開発を行う。