本研究では,学級単位で行った心理教育サクセスフルセルフ® のいじめ,うつに対する予防効果について検討することを目的として,小学校の57 の学年集団を対象として,メタ分析を行った。その結果,学級単位で行った“サクセスフル・セルフ”前から後のいじめおよびうつ軽減については,いずれも小さい効果量が示された。いじめを行う程度やうつの程度の軽減において,年間4セッションを,学級担任または担任と連携して養護教諭が行うことで,効果が見られた。これらのことから,学級単位の心理教育“サクセスフル・セルフ”のいじめやうつに対する予防の有用性が示唆された。