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ID 10521
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著者
山中 芳和 岡山大学 Kaken ID researchmap
抄録
近世の国学はこれまで、倫理思想史、政治思想史、文学史、歌学史などの諸側面から研究の蓄積がなされてきた。しかし、近世の国学は、これら諸領域からの研究によっても明らかにしえない側面が少なからずある。では教育史の固有の問題としての国学研究とは一体何か。その一つとして、従来の国学研究がともすれば附随的にしか取り上げなかった、国学の受容・普及という問題があると思われる。そこで本稿においては、一定の社会階層によって受容された国学が更に広範な広がりをみせて普及していく過程に着目し、国学の学習者層の量的な拡大及び質的な多様性などの視点から実証的考察をすすめることによって所期の目的にせまりうるであろうと考える。そのための基礎作業として、国学そのものの教育的思想意義についての研究は不可欠の前提である。これに関しては、すでに「国学における教化論の性格」と題した三編の論稿をまとめているので参照されたい。本論はこれらを基礎にすえてそれとの関連において展開されるものである。具体的には、国学学習者の集団形成がなされたものとして国学の「社中」をとりあげ、社中における学習活動をめぐる諸問題、国学受容の社会的意義等について検討を加えていく。
キーワード
近世国学
教育的思想
社中
出版物タイトル
岡山大学教育学部研究集録
発行日
1989
80巻
1号
出版者
岡山大学教育学部
出版者(別表記)
Faculty of Eucation, Okayama University
開始ページ
171
終了ページ
191
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
資料タイプ
紀要論文
OAI-PMH Set
岡山大学
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
NAID
Eprints Journal Name
bgeou