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ID 13282
JaLCDOI
Sort Key
6
タイトル(別表記)
On the Steams of Sanbutaro
フルテキストURL
著者
高森 望 岡山大学
抄録
「さんぶ太郎」は人間の男と大蛇の女から生まれた巨人である。男と女が出会い、結婚をし、さんぶ太郎が生まれる。ある日女が大蛇であることが分かり、女は男とさんぶ太郎の前から去る。その後さんぶ太郎は京まで三歩で行けるほど成長したが、恋敵または恋人により殺される。 その物語は美作地方で伝承されており、現在では多くの本に収録されている。この「さんぶ太郎」薄のテクストの中に、主人公のさんぶ太郎が美作地方に土着した菅家の子孫で、中世に美作地方で活躍した菅原三穂太郎浦佐という実在の人物であることが記されているものがある。その大半はさんぶ太郎の父親が菅家の末商であることを簡潔に記しているだけであるが、いくつかのテクストではさんぶ太郎の父親に至るまでの流れや、さんぶ太郎以後活躍した子孫について詳しく記している。 次ページに「さんぶ太郎」帯のテクスト一覧を掲げ、さんぶ太郎の家系について全く記さないものには「×」、詳細ではないが、さんぶ太郎が菅家の末商であることやさんぶ太郎の子どもが菅家七流と呼ばれていることを記すものには「△」、さんぶ太郎の家系について詳しく記すものには「○」をそれぞれ右端の欄に記している。本稿では、この「○」を付した、さんぶ太郎の家系を詳しく記すテクストを取り上げ、その歴史性を検証しておきたい。その作業は、暖昧模糊とした「さんぶ太郎」帯の成立に関して、明確ではないながらも、一つの輪郭線を引くことを可能にするであろう。
出版物タイトル
岡山大学大学院社会文化科学研究科紀要
発行日
2008-03-31
25巻
1号
出版者
岡山大学大学院文化科学研究科
出版者(別表記)
Graduate School of Humanities and Social Sciences, Okayama University
開始ページ
13
終了ページ
27
ISSN
18811671
NCID
AN10487849
資料タイプ
紀要論文
OAI-PMH Set
岡山大学
言語
日本語
著作権者
岡山大学大学院社会文化科学研究科
論文のバージョン
publisher
NAID
Eprints Journal Name
hss