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ID 437
Eprint ID
437
フルテキストURL
タイトル(別表記)
Effect of Temperature on the Development of Flower Cluster Borne on the Forced Lateral Shoot of Muscat of Alexandria Grapes
著者
島村 和夫 岡山大学
岡本 五郎 岡山大学
抄録
ブドウ,Muscat of Alexandriaの二期作栽培において,二期作目の花穂のうちには開花期に至るまでにその全体,あるいは一部分が退化するものが多かったが,これは夏期の高温の影響によるものと思われた. そこで本実験では,二期作目の花穂の発育に及ぼす温度の影響をみるために,はち植えのMuscat of Alexandria樹を9月4日に新梢の熟枝部分を残してせん定し,副梢は基部から除くとともに,石灰窒素処理を行い,腋芽から発生した2番枝の展葉開始期より,数段階の温度処理を行った. 1)30-20℃(昼-夜温)や25-20℃の温度条件下では,35-27℃や30-25℃の場合にくらべて,2番枝に着生した花穂上により多くの小花が形成された. 35-27℃区ではほとんどの花穂が発育せずに枯死したり,支梗上に花らいを分化せず,まきひげ状のものになった. 30-25℃区でも約半数の花穂はまきひげ状に退化した. 2)開花期に測定した子房の大きさ(長さ,巾)は,30-20℃でもっともすぐれており,続いて30-25℃区,25-20℃区,35-27℃区の順であった. 子房壁の細胞数および細胞の大きさも30-20℃区でもっとも大で,これにくらべて30-25℃区では縦軸方向の細胞数が少なく,25-20℃区では横軸方向の細胞数と細胞径が劣り,35-27℃区では細胞数,とくに縦軸方向の細胞数が著しく少なかった. 3)開花期後はどの区の個体も10月上,中旬の自然温度条件下においたが,30-20℃あるいは25-20℃で発育した花穂では20%以上の小花が結実したのに対し,30-25℃区の花穂では5.7%しか結実せず,35-27℃区では全く実止らなかった。
発行日
1977
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
49巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture, Okayama University
開始ページ
7
終了ページ
13
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa