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ID 268
Eprint ID
268
フルテキストURL
タイトル(別表記)
Effects of soil temperature on the quality of berries of Delaware grapes
著者
中村 怜之輔 岡山大学
有馬 博 岡山大学
抄録
1.鉢植のブドウデラウェアの幼樹を用いて,果実の発育段階別に,細胞分裂期,肥大・成熟期,肥大期,成熟期に分けて地温処理を行ない,果実に対する地温の影響を調査した. 2.肥大期に処理を行なった場合にのみ,処理直後一時的に28℃区の果粒の肥大が促進された. しかし,その後差が縮まり,収穫時には処理区間の差はみられなかった. その他は. どの時期に処理をおこなっても,果粒の肥大にはほとんど地温の影響は認められなかった. 3.いずれの時期に処理を行なった場合にも,初期の着色は地温が高いほどすぐれていた. しかし,その後28℃区の着色が急速に進み,収穫期には28℃区でもつとも着色がすぐれていた. 4.果汁中の糖および遊離酸含量は,肥大期以後の処理については,どの時期の処理においても28℃区で糖含量が高く,遊離酸含量は逆に低くなった. 5.ぺーパークロマトグラフイーによって糖および遊離酸含量の組成と地温の関係を調査した. 糖については,ブドウ糖と果糖が検出され,どの時期に処理を行なつても,地温の低いほど全糖中にしめる果糖の合有比が高くなった. 遊離酸については,酒石酸およびリンゴ酸が検出され,28℃区でリンゴ酸の含有比が高かった. 6.果実に対する地温の影響は,収穫期前の短期間の処理で充分あらわれるとともに,初期の短期間の処理で受けた影響が,ある程度収穫期まで持続することがうかがわれた。
発行日
1970
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
35巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture, Okayama University
開始ページ
57
終了ページ
71
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa