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ID 14927
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5
タイトル(別表記)
サーモグラフィーによる体表面温度の測定 3.体表面温度の回復率と末消血流量との相関
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著者
保崎 泰弘 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
高田 真吾 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科 Kaken ID publons
光延 文裕 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科 Kaken ID publons researchmap
御舩 尚志 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
芦田 耕三 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科 Kaken ID researchmap
柘野 浩史 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
岡本 誠 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
原田 誠之 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
谷崎 勝朗 岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
越智 浩二 岡山大学医学部臨床検査医学
辻 孝夫 岡山大学医学部第一内科
抄録
The body surface peripheral circulation in 12 cases, including 9 patients with diabetes mellitus who were suffering coldness, numbness or pain in their feet, and 3 healthy volunteers was examined using Laser-Doppler blood flowmetry. At the same time, the body surface temperature was estimated by thermography. Thermographic results were analyzed quantitatively by calculating a recovery ratio as : Recovery ratio = [Total counts of thermography(Pixels) over temperature (T) after cold loading] ÷ [Initial counts over T before cold loading] x 100(%). The recovery ratio and the blood flow were correlated, r=0.68, p
抄録(別言語)
末梢神経障害を有する糖尿病患者の末梢循環障害の程度を数量的に検討する目的で、下肢に冷感ならびにしびれ感または疼痛を訴える糖尿病患者9症例と健常ボランティア3例の計12例(平均年齢59歳)についてサーモグラフィーを用いて体表面温度を測定した。更に,サーモグラフィーで得られた結果と末梢皮膚血流量をレーザードプラー血流計を用いて測定して得られた結果と比較した。サーモグラフィーによる測定で得られた結果は回復率として数量化して表示された。回復率の算出方法は回復率= [冷水負荷後の特定温度27℃以 上の体表面温度のサーモグラフィーのPixelの総数]÷ [冷水負荷前の特定温度27℃以上の体表面温度のサーモグラフィーのPixelの総数]×100%で求めた。レーザードプラ-血流計を用いて測定して得られた末梢血流量は左右それぞれ5カ所,計10カ所の測定値の平均で表示した。その結果,末梢皮膚温度の回復率と末梢皮膚の血流量との問には正の相関関係(r=0.68,p<0.01)が認められた。次に,末梢皮膚血流量について,室温20℃安静15分後,温水36℃浸水負荷10分後,冷水20℃浸水負荷30分後の異なる3条件について、またサーモグラフィーで得られた結果を,画像処理の過程で用いられた,26℃,27℃,28℃の3つの異なる特定温度との関連について検討を行なった。対象は,下肢に冷感ならびにしびれ感または疼痛を訴える糖尿病患者16症例(平均年齢69歳,平均HbAIC9.6%)について測定した。その結果,末梢皮膚 血流量は冷水20℃浸水負荷30分後に測定して得られた結果と,回復率は特定温度27℃で画像処理して得られた結果とが最も相関が高い(r=0.59,p=0.0002)ことが示された。`次に,相関が高い条件は,室温20℃安静15分後に血流量を測定した場合(r=0.483,p=0.0002)であった。そして温 水36℃浸水負荷10分後に測定して得られた結果とが最も相関関係が低い結果となった。更に,冷水20℃浸水負荷30分後に測定して得られた結果を温水36℃浸水負荷10分後に測定して得られた結果で割った比を%で表示したところ回復率とこの比との間には正の相関関係(r=0.46,p<0.0001)が認められた。このことから,温水36℃負荷時と,冷水20℃負荷時との差が大きい患者 において末梢皮膚温度の低下が著しいことが示された。これまで悲観血的に測定されてきたサーモグラフィーによる末梢循環の数量的評価の試みは,レーザー血流計による結果と組み合わせることで,両者の間に正の相関関係が示されたことにより,今後,数量化された客観的評価を可能にした。
キーワード
サーモグラフィー (thermography)
レーザードプラー血流計 (Laser-Doppler blood flowmetry)
糖尿病 (diabetes mellitus)
末梢循環 (peripheral circulation)
冷水負荷 (cold loading)
出版物タイトル
岡大三朝分院研究報告
発行日
1999-12
70巻
出版者
岡山大学医学部附属病院三朝分院
出版者(別表記)
Misasa Medical Branch, Okayama University Medical School
開始ページ
36
終了ページ
42
ISSN
0918-7839
NCID
AN10430852
資料タイプ
紀要論文
OAI-PMH Set
岡山大学
言語
英語
論文のバージョン
publisher
NAID
Eprints Journal Name
mmc