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ID 10958
JaLCDOI
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著者
笠井 八重子 岡山大学
菅野 かおり 岡山大学
抄録
大正末期から昭和初期の食生活の聞き書『日本の食生活全集』(全48巻)における資料を中心に「たくあん」、「たくあん以外のダイコンの漬物」の加工および「食し方」について収集、分析した。全事例343例、「たくあん」は156例であった。「たくあん」加工のダイコン乾燥期間の地域別特徴は顕著な差異は認められず、おおよそ10日間前後で、稀に30日間と長い場合も見られた。漬け床の塩量は、ダイコン重量に対して3-6%~10-27%、ヌカ量は、使用する塩量で決められ、これらの割合は、地域別特徴より、「たくあん」を食する時期によって決められることが明らかになった。「たくあん」漬け(ダイコン収穫3ヶ月)ができるまでは、ダイコンの生の食感等を活かした塩や調味液、もしくは干しダイコンを調味液に漬けるなどによる漬物の加工であることがわかった。一方、1年を越えた「古漬けたくあん」は脱塩し、みそ漬けや、煮る、炒めるなどの総菜に用いられることが明らかになった。漬物は、翌年の収穫まで1年間を通じて、「たくあん」中心に食する計画がなされ、このことは地域別で、大きな違いは認められなかったが、とくに、北海道および沖縄では、地域の特産物、動物性食材を加える加工が多く、他の地域とは異なることが認められた。
キーワード
たくあん
ヌカ
乳酸発酵
食生活
出版物タイトル
岡山大学教育学部研究集録
発行日
2006
131巻
1号
出版者
岡山大学教育学部
出版者(別表記)
Faculty of Education, Okayama University
開始ページ
69
終了ページ
77
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
資料タイプ
紀要論文
OAI-PMH Set
岡山大学
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
NAID
Eprints Journal Name
bgeou