1992年1月より1996年12月までの5力年間に当院へ入院した慢性閉塞性呼吸器疾患520例を対象に,疾患の種類,年齢,地域分布などについて検討を加えた。1.最近5年間に当院へ入院した呼吸器疾患患者は588例で,このうち,慢性閉塞性呼吸器疾患患者は520例(88.4%)であった。これらの慢性閉塞性呼吸器疾患のなかでは,気管支喘息が433例(83.3%)と最も多く,その他,慢性気管支炎19例,閉塞性細気管支炎33例,肺気腫35例であった。2.慢性閉塞性呼吸器疾患の年齢別検討では,鳥取県内および遠隔地(鳥取県外)いずれの症例においても,60-69才および70才以上の症例が多い傾向が見られた。3.入院患者の地域分布では,鳥取県内からの入院患者に比べ,遠隔地(鳥取県外)からの入院患者がより多く,その分布別検討では,岡山県,兵庫県,大阪腐,広島県,山口県,愛媛県からの入院患者が多い傾向が見られた。