外国人技能実習生に対する日本語教育の課題として、介護職以外はH本語能力の受け入れ条件がないこと、受け入れ機関によって日本語教育の時間数や内容が異なること、一般的な初級教材の使用が中心で、専門分野に特化した教材開発には至っていないこと等が挙げられる。本稿では技能の専門領域の中でも「農業分野」における教材閲発のニーズを分析するために、技能実習生を受け入れている企業において実習中のベトナム人技能実習生2人、インドネシア人3人技能実習生に予備調査としてアンケート調査およびインタビュー調査を行った結果を報告する。調査の結果、来H後2年以上を経た現在は、全員から仕事上で日本語が理解できず困ることはあまりないが、渡H帥に農業分野に特化した日本語学習が必要であったという回答があった。さらには、視覚面で理解が促進できる動画教材のニーズが高いことがわかった。今後は、本調査の結果をもとに特定業種の技能実習生向けのICTを利活用した教材開発を進める予定である。