岡山大学では学生発案型授業を2003年度から実施している。本稿では、「岡山大学SDGsアンバサダー」発足後の2020年度に新たに取り組むこととなった学生発案型授業の実践について、開講の経緯、科目の概要、授業企画から実施までのプロセスを報告し、学生発案型授業の課題と展望について考察する。授業の発案者は「岡山大学SDGsアンバサダー」に登録した学生10名である。担当部署の職員の支援を受けて企画に着手し、教員を選定し、教員とともに授業企画を行った。本稿は、選定された教員の視点から学生発案型授業の実践状況を報告するものである。また、過去の学生発案型授業で指摘された課題の視点を継承し、学生発案型授業の認知促進のエ夫、発案者である学生と教員の役割分担、継続的な科目運営のためのエ夫について考察する。