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ID 11243
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11243
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タイトル(別表記)
Solidification and Flow Characteristics of Molten High-Density Polyethylene Injected into a Rectangular Cavity
著者
稲葉 英男 岡山大学
尾崎 公一 岡山大学
池上 秀章 岡山大学
抄録
Solidification and flow characteristics of molten high-density polyethylene flowing in a rectangular cavity having a cooling wall are investigated experimentally. Experiments are carried out under various parameters of molten polyethylene temperature, flow velocity of the polyethylene, cooling wall temperature and the thickness of the cavity. The obtained results reveal that the solidification layer formation of the polyethylene is affected by flow behavior, polyethylene temperature and cooling wall temperature. The useful non-dimensional equations, which predict the amount of polyethylene and the time required for injecting the polyethylene into the cavity, are derived as a function of Reynolds number, cooling temperature ratio and Stefan number.
抄録(別表記)
近年、家電、自動車部品、レンズ等、プラスチック製品はあらゆる分野に活用されており、さらにその需要は増加しつつある。これらプラスチック製品の製造法の一つである射出成形法は、生産性の良さや複雑な形状のものが比較的容易に成形できることより、広く利用されているが、高温・高圧の溶融プラスチックを急冷して成形するため、充填不良、”そり”、または”ひげ”などの問題がしばしば起こるようである。このような問題を解決すべく、射出成型法に関する研究は従来より多数行われている。平井らは、厚さ1mmの二次元矩形ダクト内の溶融プラスチックの流動・凝固過程に関する数値解析を行い、最初に冷却面上に形成されるスキン層が成形品の変形に大きな影響を与えることを解明している。一方、黒崎らは、厚さ4mm×幅12mm×長さ65mmの矩形キャビティにおけるプラスチックの流動・凝固実験を行い、レーザ光照射によるプラスチック固-液相間の複屈折を利用した方法により残留応力を測定し金型内のプラスチックに生じる様々な応力関係を解明した。さらに、著者らは、外直径19mmの冷却円筒と外円筒に形成される厚さ1.5mmの狭い円環上空隙における溶融プラスチックの流動・凝固に関する実験を比較的低い押し込み圧力状態にて行い、スキン凝固層の形成およびコア凝固層の成長の基本的挙動を可視観察により明らかにした。さらに、空隙内に流入するプラスチック量に及ぼす、溶融プラスチック温度、冷却円筒表面温度、流入プラスチック速度の影響を定量的に明らかにした。このように、従来の研究は成形物の残留応力解明に焦点を絞ったものが大部分であり、最も基本的な流動プラスチック樹脂の凝固現象を伝熱学的そして流体力学的立場より検討したものは著者らの研究以外には見あたらない。また、前述のいずれの研究も、比較的狭い流路を対象としたもので、流路厚さの影響を系統的に扱った研究はみあたらない現状にある。本研究は、矩形流路に溶融プラスチックを下方より流動させ、一側面より冷却・凝固させた場合を対象に、溶融プラスチックである高密度ポリエチレンの流動・凝固挙動の可視化観察、圧力変化、凝固位置および凝固量の実測を行い、矩形流路内での溶融ポリエチレンの流動・凝固現象の基本的特性を解明するものである。さらに、矩形流路の厚さを5~10mmの範囲で種々変化させ、従来よりほとんど研究の行われていない、比較的厚い流路に関する実験データを得ると共に、流路厚さの影響についても検討を行うものである。また、本実験においても前報と同様、大気圧より少し高い低圧力にて溶融ポリエチレンを押込み低速流動を行うことにより、矩形流路内での溶融ポリエチレンの流動・凝固挙動を明らかにするものである。従って、本研究で取り上げる低圧成形は一般に行われている高圧高速成形の際に発生する流動ポリエチレン樹脂の摩擦熱の発生は伴わないものとなっている。本研究では、実験パラメータとして溶融ポリエチレンの押込圧力、温度、流速、冷却温度、さらに流路厚さを取り上げて、最終的には、矩形空隙に流入するポリエチレン量と流入完了に至るまでの時間を種々の無次元量にて整理した無次元式を提案するものである。
キーワード
Solidification
High-Density Polyethylene
Non-Newtonian Fluid
Visualization
Injection Molding
備考
本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである
発行日
1995-01-25
出版物タイトル
日本機械学會論文集 B編
出版物タイトル(別表記)
Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers B
61巻
581号
出版者
社団法人日本機械学会
出版者(別表記)
The Japan Society of Mechanical Engineers
開始ページ
223
終了ページ
230
ISSN
0387-5016
NCID
AN00187441
資料タイプ
学術雑誌論文
オフィシャル URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002394167/
言語
日本語
著作権者
社団法人日本機械学会
論文のバージョン
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