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ID 11195
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11195
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タイトル(別表記)
Latent Heat Storage Characteristics of Heat Storage Vessel Packed with Surface Cross-Linked Form-Stabilized High-Density Polyethylene Latent Heat Storage Material by Pool Boiling and Condensation Phenomena
著者
稲葉 英男 岡山大学
李 中民 岡山大学
抄録
This paper deals with the experimental investigation of latent thermal energy storage characteristics of surface cross-linked form-stabilized high-density polyethylene pellets as a phase change material (PCM), using pool boiling and condensation of an ethylene glycol/water solution. The polyethylene pellets and heat transfer medium of ethylene glycol were mixed and poured into a cylindrical heat storage vessel. The heat transfer into the polyethylene pellets was mainly enhanced by the condensation of vapor bubbles of ethylene glycol/water solution which was heated by an electric heater set at the bottom of the vessel. The effects of heat input, the amount of PCM and ethylene glycol/water solution, and heater surface temperature on the heat storage characteristics were investigated. As a result, the nondimensional correlation equation of the completion time of the heat storage process was derived as a function of the nondimensional parameters.
抄録(別表記)
最近の蓄熱システムに関する需要は、本来の熱エネルギー需給の時間的、空間的そして質的ミスマッチの解消以外に、環境負荷軽減を意図した各種の廃熱などの未利用のエネルギーの有効活用を種々のエネルギー需給の不均衡を是正するための手段としての活用などへと多様化しつつある。特に、電力エネルギー需給の昼夜間のアンバランスは、拡大の一途にあり、その是正は社会的要請となっている。蓄熱システムは、従来の温水や冷水による顕熱蓄熱から、より効率的な氷蓄熱や固液潜熱蓄熱そして化学蓄熱へと発展しており、その利用分野もビル空調や産業プロセス分野へと拡大しており、一応の成果を得ている。現状では、このような蓄熱システムを小規模であるが需要個数の多い一般家庭に如何に普及させるかが大きな開発課題となっている。従来より、一般艇での蓄熱システムとしては温水給湯器が利用されているが、その容量が約360リットル(85℃の温水標準4人家族)と大きく、その必要な設置面積の大きさがその普及を大きく阻害している。家庭用温熱蓄熱槽の小型化に関連する研究開発には、マグネシアなどの煉瓦を数百℃の高温にて蓄熱する顕熱型と固液相変化を利用した潜熱型に関するものがある。特に、後者の潜熱型の蓄熱槽に関しては、100℃前後の融点で潜熱量の大きな潜熱蓄熱材の出現が切望されている。前報において、著者らは中温度潜熱蓄熱材(130~150℃水準)として表面架橋ポリエチレン粒子に着目し、同ポリエチレン粒子群充填円筒状蓄熱槽熱媒体としての高沸点エチレングリコール飽和水蒸気(140~160℃)を大気圧水準の低圧下で流入させ、その蒸気の凝縮熱でポリエチレン潜熱蓄熱を迅速に融解し、蓄熱を行う新型の蓄熱システムの提案を行い、その優れた蓄熱特性を明らかにした。さらに、効率的な小型中温潜熱蓄熱槽の開発を目的として、本研究は、潜熱蓄熱材として架橋ポリエチレン粒子群と熱媒体としてのエチレングリコール水溶液を下部に加熱器を設けた円筒状蓄熱槽に充填し、加熱器近傍からエチレングリコール水溶液を沸騰させ、発生し浮上する蒸気泡が架橋ポリエチレン粒子群間で凝縮する際に放出する潜熱で同粒子を融解し、迅速な蓄熱を行う蓄熱法を提案するものである。この蓄熱法は、加熱器を蓄熱槽内に設けることにより、大幅な蓄熱システムの小型化と加熱器より発生する熱のほとんどを熱媒体を含む蓄熱材に蓄熱することが可能であり、高い総合蓄熱効率を得ることができる特徴を有するものである。本報告は提案する小型中温潜熱蓄熱材量の効果を定量的に検討し、さらに発生した蒸気泡の架橋ポリエチレン粒子群間での凝縮挙動やその粒子群の融解状態を可視観測や得られた温度情報などにより解明するものである。
キーワード
Latent Heat Storage
Surface Cross-Linked Form-Stabilized Polyethylene Pellets
Pool Boilding
Condensation
Direct-Contact Heat Excange
備考
本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである
発行日
1997-10-25
出版物タイトル
日本機械学會論文集 B編
出版物タイトル(別表記)
Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers B
63巻
614号
出版者
社団法人日本機械学会
出版者(別表記)
The Japan Society of Mechanical Engineers
開始ページ
182
終了ページ
189
ISSN
0387-5016
NCID
AN00187441
資料タイプ
学術雑誌論文
オフィシャル URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002396650/
言語
日本語
著作権者
社団法人日本機械学会
論文のバージョン
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