Okayama Economic Review
Published by the Economic Association of Okayama University

IT Investment and Labor Productivity in Japanese Industries

Shinjo, Koji
Zhang, Xingyuan Kaken ID researchmap
Published Date
2005-03-10
Abstract
本研究では,まず,日米の産業別のIT 投資構造を比較分析し,日本産業をIT 生産・使用セクター及び非IT セクターに分類した。そのうえで,こうしたセクターの間,及び日米間の労働生産性の差異を検討した。それと同時に,セクター毎にVAR モデルを用いて,IT 投資の日本産業への生産効果に関する因果関係を分析した。主な結果は以下のように要約できる。日米の比較では,米国のIT セクター部門シェアは日本を大きく上回り,且つ労働生産性の成長率も90年代後半に目立って上昇している。日本の労働生産性成長率では,IT 製造業とIT サービス業が非IT の両部門を上回る傾向にある。IT 投資の生産性成長に対する因果関係は検証されなかったが,労働生産性の上昇がIT 投資を促進するという関係が認められた。また,サービス業におけるIT 投資成長率は,IT 部門と非IT 部門ともに製造業でのIT投資成長率によってプラスの影響を受けることが示された。
Note
論説 (Article)
ISSN
0386-3069
NCID
AN00032897
NAID
JaLCDOI