Annual Reports of Misasa Medical Center, Okayama University volume70
1999-12 発行
1994年1月より1998年12月までの5年間に当院へ入院した呼吸器疾患のなかで気管支喘息を対象に,年齢,地域分布などの経年変化について検討を加えた。1.最近5年間に当院へ入院した呼吸器疾患患者は664例で,このうち,気管支喘息は437例(65.8% )であった。呼吸器疾患のなかで気管支喘息に占める割合の経年変化では,1995年度が最も高く(74.4% ),1997,1998年度にはやや低下(ともに60.7% )の傾向が見られた。2.入院患者の地域分布では,鳥取県内からの入院患者に比べ,遠隔地(鳥取県外)からの入院患者が比較的多く,いずれの年度においても50% 以上(平均57.3% )であった。また,岡山,大阪,兵庫,広島,山口,愛媛県などからの入院症例が多い傾向か見られた。3.年齢別検討では,いずれの地域においても,高齢者の入院症例か多く,鳥取県内では70才以上の症例の頻度(平均35.1% )が,また遠隔地(鳥取県外)では60-69才の症例の頻度(平均37.7% )が高い傾向か見られた。