Journal of Okayama Medical Association
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実験的アレルギー性肝炎の研究 第2編 同種肝抽出液感作リンパ球の移入による肝の組織変化

Hirata, Hiroaki
Thumnail 87_1023.pdf 1.97 MB
Abstract
ヒトの肝炎の進展,慢性化の過程において,肝のグリソン鞘に浸潤している単核細胞がいかなる役割を果しているかを究明する一つの試みとして, complete Freund's adjuvant添加同種肝抗原でC57Blマウスを長期感作して実験的アレルギー性肝炎を作成し,感作C57Blマウスの脾およびリンパ節より感作リンパ球を分離し,レントゲン全身照射後の同系マウスに移入し,受動転嫁実験を実施した.その結果,対照群に比して,39例中15例に肝の組織変化を認めた.そのうち,早期すなわち移入後2~3日目に発生した広範な凝固壊死を14例中3例に,やゝ遅れた時期すなわち移入後5~8日目に発生したpiecemeal necrosisを主体とする変化を25例中2例に認め,それらの変化は感作リンパ球による肝細胞性壊死であることを強く示唆した.以上の肝の組織変化はヒトのウイルス性肝炎の組織所見に類似しており, B型肝炎発症における主要因の1つ,すなわちHB抗原感作リンパ球の果す意義にも関連して重要な実験成績であると考えた.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489