本研究では、国立大学の大学生を対象に質問紙調査データを用い、大学生がインターンシップの経験から感じた職務満足の要因を分析した。分析は、顧客満足度調査などで用いられるCS分析を活用し、各要因を数値化して、満足度の判断を分かりやすくするために偏差値で表し、CSグラフで可視化をした。結果、最も満足度の高い重点維持項目の要因は「人としての成長」となり、 最も改善度が高い最優先改善項目の要因は「フィードバック」となった。また、成長を感じるには、5つの職務特性と内発的モチベーションの度合いを図るMPS(Motivating Potential Score)が関係している。
今後、企業が職務満足度の高いインターンシップを実施していくには、MPSを上げながら成長のできるプログラムを軸に考え、最も改善度の高いフィードバックを見直すことで職務満足度の向上につながると推測される。企業にとって大学生を採用につなげていくインターンシップは、今後の採用戦略として重要な位置づけとなってくる。