本継続研究の目的は,学校教育に社会的使命として求められているESDを視点とした小・中・高等学校家庭科の教育内容開発を行うことにある。本稿では,小学校家庭科において,従来,最も多くの学習時間が充てられてきた「被服製作学習」が「布を用いた製作」となり,製作時間短縮のために,市販のキットを用いた袋類やエプロン製作が実践されていることに着目し,古ワイシャツを用いたリメイクエプロンの製作を通して,児童に「自分と被服との関係」と「リメイクの意味」を考えさせる授業を開発し,この実践結果から小学校家庭科における「製作学習」の問い直しを行った。