岡山大学教師教育開発センターActa Medica Okayama2186-1323112021ICT 社会の進展に関する一考察 : 「GIGA スクール」構想における学校教育改革の前提として279292ENTakuOJIMAGraduate School of Education ,Okayama University10.18926/CTED/615802021 年(令和 3 年)より、わが国の義務教育学校である小中学校では「GIGA スクール」構想の名の下に、生徒・児童に「1 人 1 台」の PC とタブレット端末が配布される。本研究ノートでは、この学校教育改革の前提であるわが国における ICT 環境の現状を公開されているデータをもとに資料として整理した。</br>
資料はインターネットによってデータを収集し、コンピュータソフトでそれらを図表に加工したものである。社会におけるコンピュータの受容に関する資料では、家庭でのコンピュータ所有と家庭におけるインターネット端末所有が示されている。インターネット接続環境に関する資料では、主に家庭におけるインターネット環境の変化を概観した。最後に、学習指導要領解説における ICT 関連用語使用頻度を明示することを通して、学校の ICT化の現状に関する資料を作成した。 No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学教師教育開発センターActa Medica Okayama2186-1323102020新聞の教材活用に関する実践的検討 : 岡山大学教育学部開設講義「教育における新聞活用の理論と実際」の総括を中心に245258ENTakuOjima10.18926/CTED/58135 本稿は2019 年9 月19 日に行われた岡山県NIE 推進協議会主催大学セミナーでの発表に本学部開設科目「教育における新聞活用の理論と実際」に関する内容を加筆し、再構成したものである。2012 年から開始された上述の講義は本年で8 年目を迎えた。この間行われた60 分クォーター制への変更から4年が経過したため、90 分時間割時代からの成果を振り返る節目であることが執筆の動機である。もう一つの節目は学習指導要領の完全実施である。2020 年度より小学校から順次本格実施される学習指導要領において新聞とそれを使った教育実践の行く末を展望するには絶好の時期だと考えたからである。<br/>
このような動機に基づく本校では、はじめに上述した講義の概要を解説した。次に、学習指導要領における新聞に関する記述の変化から、新聞にたいする期待を分析した。最後に、教科横断的な学びを成立させる教材としての可能性を学部講義の成果から検討した。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学大学院教育学研究科Acta Medica Okayama1883-24231672018岡山大学教育学部における教員養成のための「教科内容構成」研究 : 小・中学校教員養成カリキュラムにおける教科内容構成の展開と評価7989ENSonoSatoMasakazuOkazakiKojiUnoNatsukiSaitohSatoshiTsuchiyaGraduate School of Education, Okayama UniversityTakuOjimaTomotakaMishimaDaisukeGotoDaisukeSatohShigenobuTakatsuka10.18926/bgeou/55704 岡山大学教育学部・教師教育開発センターは,平成23 ~ 27年度「教員の資質向上に寄与する『大学と学校・教育委員会の協働』の実現−学校教育改善との連動で教員養成教育を進化させる−(先進的教員養成プロジェクト)」に取り組んだ。その中の教科構成学開発事業では,本学部で独自に構築・実施しているコア・カリキュラムの中での教科内容構成のあり方について,2つのプロセスから研究を行った。本稿では,平成26年度に学部教育全体で取り組んだ「教科内容構成要素に関するシラバス記述」と,部会員が平成26・27年度に授業を実践した小・中学校の教職および教科に関する科目(数学・理科・家庭科・国語科)の受講生に対して実施した「教科内容構成力」に関するアンケート調査の分析から,本学部の教科内容構成研究の特徴と課題について検討した。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学教師教育開発センターActa Medica Okayama2186-132372017全国学力テストの調査結果における県間比較(2)127136ENTakuOjima10.18926/CTED/54938本稿は、2016(平成28)年に文部科学省が実施した「全国学力・学習状況調査」(メインタイトルを含め、以下本稿では、全国学力テストと略記)の結果のうち、テスト受験者の解答した児童質問紙および教員(多くの場合は管理職)が解答した学校質問紙の結果を検討し、学力向上を目指す取組の評価のもととなるデータの整理を主な目的としている。具体的には、 年間の学力調査において結果が常に上位を占める秋田県の結果を、学力向上を中心的な行政課題と位置づけてきた岡山県の結果と比較した。この結果、7年前に拙論で指摘された課題と全国的な分析および教科外の取組といった三つの範疇に属する項目において、二つの県では顕著な違いが見られた。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学大学院教育学研究科Acta Medica Okayama1883-24231642017特別活動を主題とした小学校校内研修の成果と課題 ─ 学級「話合い活動」に取り組んだ事例を手がかりに ─917ENTakuOjimaGraduate School of Education, Okayama University10.18926/bgeou/54833 本稿はO県K市内小学校で実施された校内研修の成果と課題を助言者の立場を踏まえ改めて総括したものである。同校が研修のテーマとした学級活動(話合い活動)場面は全国的な学力調査問題にも登場し重視されている一方で,その指導力の低下や技術の継承において危惧される特別活動の内容である。このように重要なテーマに基づいた実際の校内研修では,指導資料を共通のテキストとして実践された学級活動の実際を共同で検討することで豊かな成果が得られた。同校の刊行物と助言者の経験を交え,この成果を概観すると同時に,校内研修の実際から導きだされた課題として,教育課程の見直しと実践時間の確保および自治範囲の拡大を,特別活動を主題とした校内研修の一般的課題として提起した。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学大学院教育学研究科Acta Medica Okayama1883-24231642017岡山市立小学校の教育課程に関する研究 ─ 学校教育目標の分析・類型化 ─18ENYoshihisaSuminoGraduate School of Education, Okayama UniversityTomotakaMishimaCenter for Teacher Education and Development, Okayama UniversityShigeoFujiedaGraduate School of Education, Okayama UniversityMitsuhiroYamasakiCenter for Teacher Education and Development, Okayama UniversityKoujiMiyamotoGraduate School of Education, Okayama UniversityYasuyoshiImaiGraduate School of Education, Okayama UniversityTakuOjimaGraduate School of Education, Okayama UniversityAtsushiTakaseGraduate School of Education, Okayama University10.18926/bgeou/54832 岡山市立小学校全93 校(分校・分教室等を含む。)の教育課程,特にそれを構成する要素の一つである学校教育目標に着目し,その特徴を明らかにするとともに類型化を行なった。学校教育目標に使われている言葉の分析からは,体育・徳育・知育の順に重視されていること,岡山市の教育が目指す「自立する子どもの育成」を踏まえた「自主 自立 主体性」や「地域郷土」「国際 国際社会」というESDとの関連を鮮明に示す言葉はあまり使われていないこと,また,クラスター分析による学校教育目標の類型化からは,「指導要領準拠型(23校)」「徳育体育重視型(23 校)」「地域協働型(4校)」「特色ある目標型(29 校)」「努力自立重視型(14 校)」の5類型に分けられることが明らかになった。最後に,岡山市立小学校における学校教育目標の改善・充実に向けた方策を5点提起した。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学教師教育開発センターActa Medica Okayama2186-132322012全国学力テストの調査結果における県間比較(1)196205ENTakuOjima10.18926/CTED/48209本稿は、文部科学省が実施した「全国学力・学習状況調査」(メインタイトルを含め、以下本稿では全国学力テストと略記)のうち悉皆調査として行われた2009(平成21)年の結果を検討し、児童生徒の活用力を育成する学校教育課程のあり方を考察するデータの整理を主な目的としている。具体的には、現在まで計5回行われた調査において教科(国語、算数・数学)学力調査の結果が常に上位を占める秋田県の結果を、ほぼ全国平均の位置にある岡山県の結果と比較した。教科テストの結果、教科テストと並んで行われた児童生徒の学習や生活の実態の調査及び学校長らが解答した学校調査の結果をそれぞれ比較することで、本稿において「活用力」の指標として位置づけている全国学力テストB問題における正答率の高さと密接な関係にあるいくつかの要因を抽出することを試みた。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学大学院教育学研究科Acta Medica Okayama1883-24231432010ディースターヴェーク教授学の今日的意義に関する研究(1)教育目標における思考過程の再検討を中心に3946ENTakuOjima10.18926/bgeou/19988シュライエルマッハーはドイツ市民社会形成期に求められた新しい教師の養成に専心しつつ,国民の学校に必要な教授学理論を構築した。そして,教師の手引きでもある彼の主著『教授指針』における教育目標には,自らを熱烈な信奉者と言わしめたペスタロッテの思想ともう一人の「教師」であったシュライエルマッハーの影響が存在している。ディースターヴェーク教授学をこの新たな角度から再解釈することで,我々は,急激な世界変化から生じる教育と学校そして授業-の要求に対応する,現代の教育学理論・教授学理論のあり方を検討することができるのである。本論は,このような問題意識のもと,ディースターヴェーク教授学の現代的意義を追究する試みの端緒である。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学大学院教育学研究科Acta Medica Okayama1883-24231402009学校教育における現代的課題としての「暴力」に関する一考察―教育と「暴力」の関係に関する分析枠組みの比較を中心に―143149ENTakuOjima10.18926/bgeou/15038社会問題としての子ども・青年の暴力は,近年,新たな局面を迎えている。本研究は,これら「暴力」が学校教育における現代的課題であることを,以下の論考を通じて論証することを目的としている。まず第1に, ドイツとわが国における理論的枠組みの比較検討を通して,1990年代までの両国における暴力把握のあり方の共通点を明確にする。次に,90年代以降わが国において急速に拡大したサブカルチャーの影響と子ども・青年の暴力の関係を検討する。これらの結果から,わが国における子ども・青年における「暴力」の捉え方を見直すことを通して,主体形成の新たな疎外形態として暴力を捉え直す。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.岡山大学教育学部Acta Medica Okayama0471-400813712008「数学的リテラシー」の育成と授業研究の展開153166ENTakuOjima10.18926/bgeou/12822本年 4月に実施された「全国学力・学習状況調査」は、「学力」問題の新たな局面をひらいた。この調査が教育に携わる地域・家庭・学校に対して広範に大きな影響を及ぼすことが予想される。本論は、新たな全国調査と国際的な「学力調査」との関係、現在の教育改革の流れの仲の位置づけの検討を通して、授業研究が向かうべき新たな方向性について、とりわけ小学校の算数科授業を中心に検討を行うものである。No potential conflict of interest relevant to this article was reported.