JaLCDOI 10.18926/bgeou/9723
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著者 稲田 利徳|
抄録 「四天王」というのは、「四大天王」の略で、元来仏教世界の中心に聳える須弥山の中腹の四方を居所とし、忉利天の主である帝釈天に仕えて、仏土を守護する、四人の外将を指す。即ち、東方の持国天王、南方の増長天王、西方の広月天王、北方の多聞天王の四人がそれである。このことから、家臣や門弟の中で、武勇、才幹、技芸などに勝れた者四人を呼称することになった。例えば、「木曽殿の御内に四天王ときこゆる今井、樋口、楯、祢井(「平家物語」巻九)、「頼光朝臣遣四天王、令打淸監之時(綱・公時・貞道・秀武)(「古事記談」巻二)などは、木曽義仲や源頼光の家臣で、武勇の誉高い四人を四天王と呼称したもの。同様に歌壇においても、和歌四天王と称される歌人がいた。
出版物タイトル 岡山大学教育学部研究集録
発行日 1989
81巻
1号
開始ページ 1
終了ページ 14
ISSN 0471-4008
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002311138