Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

牛の肥育レイションの適正繊維率

和田 宏 岡山大学
森口 藤雄 徳島県肉畜試験場
抄録
本研究は肥育牛に対する適正繊維率を見出すためにホルスタイン種去勢牛を用いて実施した. 濃厚飼料として市販の配合飼料,粗飼料として稲わらを用い,これらを配合して種々の繊維率率のレイションをつくった. この研究は3つの試験を含む. 試験I 平均体重240kg,8ヵ月令の去勢牛を3頭宛の4群に分け,繊維率6.53%,7.53%,8.59%,および10.3→7.1%の4種のレイションで夫々を247日間飼養した. 繊維率6.53のレイションで飼われた牛が増体量,肉質,枝肉単価において勝っていた. 試験II 平均体重197kg,6.5ヵ月令の去勢牛12頭を4頭宛の3群に分け285日間,夫々,6.3%,7.3%,8.3%の繊維率のレイションの不断給与をした. 繊維率7.5%区の牛が増体量,肉質,枝肉単価,および差益で最も優れていた. この試験の結果および牛の健康,安全の観点から推奨できる繊維率の7.0~8.0の範囲にあるものと思われる. 繊維率が8.0%以上のレイションは増体量,脂肪交雑,および差益の諸点から有益でないものと思われる. 飼料の物理形態および飼養期間は牛の健康に重要な関係がある. 市販の配合飼料と稲わらを約10ヵ月間,用いた本研究の条件下では記すべき有害な影響はみられなかった. 試験III 平均体重186kgの去勢牛20頭を5頭宛の4群に分け,高濃低粗(繊維率6.3%)150日間,低濃高粗(繊維率8.3%)150日間の飼養の4つの組合せ飼養で300日間飼養した. この試験でも高濃低粗150日間+高濃低粗150日間の組合せが増体,肉質,差益においてて最も優れていた。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029