Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

きょうだい交配による日本ウズラの受精率と精巣重、精液量ならびに精子濃度との関係について

佐藤 勝紀 岡山大学
佐藤 進 岡山大学
猪 貴義 岡山大学
抄録
本研究の目的はきょうだい交配を継続した場合におこる日本ウズラの受精率の低下と雄の繁殖能力との関係について検討することであった. 本研究に用いた種卵はランダム交配群ならびにきょうだい交配群の家系から得られたものである. また雄の繁殖能力を検討した雄ウズラは20週令のものを用いた. 受精率の判定は孵卵後4日目に種卵を割卵して行なった. 成雄ウズラについては体重,下垂体重,甲状腺重,副腎重,精巣重,糖液量ならびに精子濃度を測定した. 得られた結果は以下の通りである. 1.受精率はランダム交配群では1世代で97.2%,2世代で98.7%となり,一方きょうだい交配群では1世代で96.4%,2世代で65.8%となった. 受精率はきょうだい交配群2世代目で急激な低下がみられ,両交配郡間に有意な差が認められた. 2.雄の体重はランダム交配群では101.7g,きょうだい交配I群では94.3gであったが,両交配群間には有意な差がみられなかった. 下垂体重,甲状腺重および副腎重は両交配群間に差がみられなかった. 精巣重はランダム交配群では2.5g,一方きょうだい交配群では1.9gとなり,両交配群間に有意な差が認められた. 3.精液量はランダム交配群では15.7,ul,きょうだい交配群では12.5ulであった. 精子濃度はランダム交配群では110万/mm3,一方きょうだい交配群では60万/mm3となり,両交配群間に有意な差が認められた. 4.きょうだい交配群における雄の精巣重は0.0-40.0,40.1-80.0,80.1-100.0%の受精率の範囲を示した雄家系では各々1,5,2.1,2.1gであった. また精液量は8.2,12.4,15.3ulとなりさらに精子濃度は20万,90万,100万/mm3になることが認められた. 受精率の急激な低下は精巣重,精液量ならびに精子濃度など雄の繁殖能力の減退に起因するものと考察した. 5.受精率と精巣重,精液量ならびに精子濃度との相関係数は各々+0,500,+0,533,+0.805であった. 受精率は精子濃度との間に有意な相関関係がみられた。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029