Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

バナナの追熟速度が果肉の硬度、糖含量および酸度に及ぼす影響

中村 怜之輔 岡山大学
伊東 卓爾 岡山大学
稲葉 昭次 岡山大学
抄録
バナナの追熟条件の再検討のための基礎資料として,エチレン処理,炭酸ガス処理および追熟温度によって成熟の速さを種々に調節して,果肉硬度,果肉糖含量および滴定酸度に及ぼす影響について調査した. 成熟がゆるやかに進行するような追熟条件では,果色指数4以後に果皮着色の進行に伴って果肉硬度の急激な低下,果肉糖含量の急増および滴定酸度の一時的増加などが起り,果皮の成熟と果肉の成熟が平均的に起ることが認められた. しかし,エチレン処理や30℃追熟のように成熟が促進された場合には,果皮着色に先立って上述の果肉の成熟に伴なう変化が始まっていることが認められ,果皮の成熟と果肉の成熟が不均衡になっていることがうかがわれた. このことはとくにエチレン処理区で明確であり,これが食味に悪い影響を与えることも推察された. このような点,さらに検討する必要があろう. バナナの糖組成はシュークロースが主体であり,完熟時には全糖含量の60~75%を占めていた. グルコースとフラクトースは,シュークロースが急増したのち,それに追従して漸増し,完熟時にはほぼ等量でそれぞれ3~4%になった。
キーワード
バナナ
追熟速度
糖含量
酸度
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029