Studies in Cultural Symbiotics
Published by Graduate School of Humanities and Social Sciences, Okayama University

高齢化社会における共生への示唆(3):日本の高齢者のソーシャル・サポート・ネットワークにおける構造的特性

田中 共子 岡山大学
兵藤 好美 岡山大学
田中 宏二 岡山大学
抄録
高齢者のソーシャル・サポート・ネットワークにおける構造的特性を検討した。選挙人名簿から確立比例抽出法を用いて、岡山市内の60~80歳高齢者への訪問面接調査が行われた。女性は1994年度(283通回収、回収率56.6%)、男性は1996年度(218通回収、回収率53.4%)の質問紙への回答が分析された。「入院時の世話、借金、仕事の相の談、心配事を聞く、慰め、留守宅の世話、物を借りる、散歩や食事、大切に思う」などが可能な相手をネットワーク構成員とし、人数と関係などを尋ねた。ネットワーク関連項目として、現在の人間関係への満足度などを尋ねた。ネットワーク人数には性別や居住形態による差は見られなかったが、質的側面には差が認められた。女性は男性より比較的ネットワーク資源に恵まれていた。男性と独居の高齢者は、サポートネットワークの積極的な開拓と維持が望まれる。サポートの授受関係は総じて互恵的で、高齢者は社会の中でサポート供給者としても期待できる。
キーワード
高齢者
ソーシャル・サポート
ネットワーク構造
性差
居住形態
ISSN
1880-9162
NCID
AA11823043