Journal of Okayama Medical Association
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大腸菌のペニシリン誘導フィラメント細胞におけるアミノ酸能動輸送能変化

内藤 伸明 岡山大学医学部細菌学教室
友近 健一 岡山大学医学部細菌学教室
口分田 晃 岡山大学医学部細菌学教室
塩出 純二 岡山大学医学部細菌学教室
金政 泰弘 岡山大学医学部細菌学教室
95_575.pdf 333 KB
発行日
1983-06-30
抄録
最少発育阻止濃度以下のぺニシリンGにより誘導した大腸菌フィラメント細胞のアミノ酸能動輸送能の測定を行った.各種アミノ酸の能動輸送能は細胞の伸長に伴い低下したが,特にosmotic shock resistant基質においてその低下が著しかった.α-MGやTPMP(+)の取り込み能は,ぺニシリン処理の影響をほとんど受けなかった.このことから,アミノ酸能動輸送能の低下は,そのエネルギー源の消失によるのではなく,原形質膜中のアミノ酸能動輸送担体の分布またはその量的変化に起因することが示唆された.
キーワード
アミノ酸能動輸送
ペニシリン
フィラメント細胞
膜ポテンシャル
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489