Journal of Okayama Medical Association
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正常胎盤組織中遊離型並に結合型ステロイドホルモンの含有量に関する研究

大塚 憲一 岡山大学医学部産婦人科学教室
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抄録
従来,内分泌臓器としての胎盤からステロイドホルモンを抽出分離定量している報告は数多くあるが,そのいずれもが単一のステロイドのみを定量したものか,あるいは大量複数の胎盤を使つてのステロイドの抽出分離定量したかのいずれかにすぎなかつた.しかし胎盤組織内でのステロイドの代謝過程が次第に解明されつつある現在単一のステロイドのみ測定や大量複数の胎盤を使つてのステロイド測定の意義は徐々に失なわれつつある.そこで著者は正常満期産1個の胎盤におけるmetabolitesを測定することは胎盤における個体差及びその特徴を知る上に重要と考え,従来の定量法の難点を解決し満期産1胎盤組織中から測定しうる各種ステロイド(21種)を同時に抽出分離精製定量する新定量法を確立した.この方法により正常満期産胎盤16個について遊離型ステロイド21種を測定することができた.更に結合型ステロイドであるGlucuronide, Sulfateについても独自の方法により3胎盤を1つの測定単位として抽出分離定量し遊離型ステロイドと対比した.その結果中性遊離型ステロイドでは活性型以外に5位の飽和された不活性型が相当みとめられ△4-typeと5位の飽和型の比は1:1.7であつた.結合型ステロイドについてはエストロゲンは少量ながらGlucuronide, Sulfate共にみとめられたがP. nolone, 17-OH-P. nolone, DHA+Andr.にはSulfateが認められ,中でもDHA+Andr.では遊離型より多く認められた.Tetrahydro. Comp.のCorticoidにはGlucuronideが認められTHEは遊離型より多量に胎盤中に存在していた.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489