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焦性葡萄酸及びα-ケトグルタール酸に関する臨床的研究 第I編 血液・腰椎髄液・脳室髄液・蜘網膜下髄液中の焦性葡萄酸及びα-ケトグルタール酸について

上永 広済 岡山大学医学部神経精神医学教室
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抄録
1)著者は正常人並びに分裂病者の空腹安静時における,血中焦ブ並びにα-ケトグ量を測定して夫々次の様な結果を得た.イ)正常人 血中焦ブ量=0.84±0.05 mg/dl 血中α-ケトグ量=0.45±0.017 mg/dl ロ)分裂病者血中焦ブ量=0.79±0.039 mg/dl 血中α-ケトグ量=0.42±0.03 mg/dl 即ち分裂病者の血中両ケト酸平均値は,正常人のそれと略等しく,両者の間に有意の差を認めなかつた.2)器質的疾患を認めない分裂病者9例に脳手術(ロボトミー)を行い,略同時に夫々肘静脈血,腰椎髄液,脳室髄液を採取し,これらの焦ブ量,α-ケトグ量を測定し次の如き結果を得た.イ):血中焦ブ量=1.29±0.11 mg/dl 血中α-ケトグ量=0.59±0.10mg/dl ロ)腰椎髄液中焦ブ量=0.80±0.06 mg/dl: 腰椎髄液中α-ケトグ量=0.48±0.09 mg/dlハ):脳室髄液中焦ブ量=0.91±0.11 mg/dl :脳室髄液中α-ケトグ量=1.47±0.17 mg/dl 即ら焦ブ量濃度は血液,脳室髄液,腰椎髄液の順であり,α-ケトグ量は脳室髄液に尤も多く,次いで血液,腰椎髄液の順を示した.3)種々の条件の下で,肘静脈血,腰椎髄液,脳室髄液,脳表より採取した蜘網膜下髄液について両ケト酸を測定した所,蜘網膜下髄液中の両ケト酸は共に,腰椎髄液中のそれらと略等しい値を示した.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489