Journal of Okayama Medical Association
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急性膵臟壞死の死因に関する実驗的研究 第2編

八塚 陽一 岡山大学医学部津田外科教室
Thumnail 64_1437.pdf 623 KB
抄録
犬に於ける急性膵臟壞死の実験では膵臟からの滲出液を体外に排除するとHistaminの時間的生成量は少く,生存時間は延長される.犬の膵臟を剔出して他の犬の腹腔に移植すると,急性漿液性腹膜炎が起り急性膵臟壞死の場合と凡そ同様な経過を辿り, Histaminも大量に生成されるが,膵酵素の血液への移行は緩慢であり,予め自家分解させて酵素を著減又は消失させたものを同様に用いると,生存時間は更に短縮され, Histaminも生成されるが,血糖の低下は前の場合より著しいから,死因としてインシュリンの影響も考慮されねばならない.体外に於ける膵の自家分解ではHistaminは殆んど生じないが,之を腹腔に入れると急に其が大量に生ずる所から,腹腔に於ける膵の分解がHistaminの生成に,引いてはその中毒の発現に重大な意義を持ち,次に膵液性腹膜炎が重視される.其の吸收経路は主に腹腔を径るものであるから,膵滲出液を体外に誘導するのは処置として意義がある.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489