Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

ドイツ-ザクセン邦-のミッテルシューレにおける生物教育の歴史的分析 : 旧東ドイツの学習指導要領との比較に基づいて

田中 賢二 岡山大学 Kaken ID publons researchmap
小銭 彩香 岡山大学大学院
発行日
2012-03-19
抄録
ドイツ・ザクセン邦におけるミッテルシューレと東ドイツのオーベルシューレとに焦点を当て,学校教育法,学習指導要領などを手がかりにし,40年間程度の隔たりがある生物教育の比較分析を行ってきた。週授業時間数はオーベルシューレ(第5~10学年)からミッテルシューレに至り1時間減少した。例えば, オーベルシューレでは生物兵器(ベトナム戦争におけるアメリカ軍の枯葉剤散布)を取り上げることを求めていたが, ミッテルシューレでは話題にもなっていないことや, 東ドイツもザクセン邦も遺伝学習はされているが, 東ドイツは遺伝子レベルで, ザクセン邦はDNAレベルまでも学習がされていることから判断すれば, 生物教育は社会主義の建設を標榜しなくなったことによるイデオロギーの変化と, 科学技術の発展による時代の流れによる変化に影響されてきたことがうかがわれる。
キーワード
ザクセン邦
生物教育
歴史的分析
旧東ドイツ
学習指導要領
備考
原著
ISSN
2186-1323
NAID
JaLCDOI