Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

第三者と被害者の視点を含んだ「いじめ」の定義を考える ―最も深刻ないじめの形態分析を通して―

宮川 世名 岡山大学大学院教育学研究科
青木 多寿子 岡山大学学術研究院教育学域 Kaken ID researchmap
発行日
2023-03-30
抄録
平成25 年に文部科学省が発表した「いじめの定義」は「被害者の主観」に基づいて定義されている。この定義は第三者がいじめを早期に発見する基準にはなりにくいと考えられた。そこで本研究の目的を,第三者視点でもあり,被害者視点でもある,いじめの早期発見に貢献できる指標を作成することとした。その際,「継続性」,「加害者の人数」,「加害者の優位性」の3要因をいじめの「形態」として取り上げ,被害者にとって最も深刻ないじめの「形態」は何かについて大学生143 名を対象にアンケート調査を行って検討した。分析の結果,被害者にとって最も深刻ないじめの形態は,「被害者に対して加害者の方が優位な立場にある状態」であった。つまり,いじめの被害者が加害者に対してやり返せないことが,最も被害者にとって深刻であることがわかった。この結果を踏まえて,いじめ早期発見に繋がる私なりの「いじめの定義」を作成した。
キーワード
いじめ深刻度 (styles of bullying)
いじめの形態 (bullying levels)
第三者視点を含んだ定義 (definition include objective views)
最も深刻ないじめ (the most serious bullying)
ISSN
2186-1323
JaLCDOI