ボランティアによるチュータリングをテーマとした先行研究は極めて少なく、庄司(1996)、岡・坂野(2006,2008)のみである。本稿では、2007 年度から2015 年度にかけて、留学生を対象にチュータリングに関する質問紙調査を実施し、回答のあった81 人のデータを分析した結果、①定期的なチュータリングを受けた者の満足度がそうでない者より有意に高いこと、②チュータリングの内容項目が多いほど満足度が高いことを明らかにした。また、ゆとり教育世代の入学、文科省の大使館推薦国費留学生配置方針の転換、English cafe 等の創設、留学生寮へのレジデント・アシスタントの配置などがWAWA スタッフによるチューター活動に影響を及ぼしている点も指摘した。