岡山大学の日本語コースでは,各レベルの到達度の目安として,CEFR(ヨーロッパ言
語共通参照枠)の到達レベルを取り入れることを検討課題としている。本稿では,ヨーロッ
パの高等教育におけるCEFR 導入の背景を述べ,ベルギー,ドイツ,ハンガリーの三大学
におけるCEFR導入状況の調査結果を報告する。調査により,各大学によりCEFRの取り
入れ方は様々であることがわかった。しかしながら,どの大学においても,CEFR がきっ
かけとなり,日本語コース,教員,学生に変革が起こり,その変革が授業やカリキュラム
の向上につながっていることが明らかになった。