岡山大学大学院教育学研究科研究集録
Published by 岡山大学大学院教育学研究科

ISSN 1883-2423

子どものたし算ストラテジーについて 具体物がCOMPOSITEとなるレベルの子どもについて

平井 安久 岡山大学 Kaken ID publons researchmap
発行日
1992
抄録
本研究では、小学校1年生対象のたし算ストラテジー調査(現在実行中)の結果のうち、具体物がCompositeになっている子どもについて報告する。前回までの研究で、筆者(1991)は既習の加法計算を解くことのできる子どもが未習の加法計算(和が10以上18以下であるようなくり上がりのある1位数+1位数の和)についても解くことが可能であることを調べた。そこでは、調査データをSteffe(1988)のCounting Type(次節で説明)によって分類することで、Composite Unitが形成されていないために数え足しに失敗する子どもの例を得た。今回の調査では、同一グループの子どもたちに対して年間を通して3回行い、加法計算の問題において、子どもにどのようなレベルのComposite Unitが形成されているかを調べ、Compositeのレベルと子どもが用いる道具(具体物、指、暗算)との関連について調べることが目標である。今回は、第一回目の調査結果で同定された各レベルのCompositeのうち、具体物を用いた解法を示した子どもに見られるCompositeについて考えることにする。
キーワード
小学校1年生
たし算ストラテジー
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
NAID
JaLCDOI