Bulletin of Graduate School of Education, Okayama University
Published by Graduate School of Education, Okayama University

<Formerly known as>
岡山大学教育学部研究集録 (1号-137号)

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「草庵集」秀歌評釈(上)

稲田 利徳 岡山大学
抄録
頓阿の家集「草庵集」から、秀歌を抄出して評釈を行いたい。「草庵集」は今日ではほとんど顧みられないが、南北朝期、室町時代、江戸時代を通して、二条派歌風を代表とする歌集として、非常に広い階層の人々に享受されてきた。それだけにいくつかの注釈書も刊行されているが、ここでは香川宣阿の「草庵集蒙求諺解」(正続二〇巻)(諺解と略称)と、それを批判した本居宣長の「草庵集玉箒」(正続一〇巻)(玉箒と略称)を参考にする。「草庵集」の歌は、平易で解釈を必要としないと思えるものが多いが、仔細にみると、彼なりに伝統をおさえたうえで、さらに新味をだそうと苦心しているところがある。ここでは、その点にも着目して評釈してゆきたい。また、「草庵集」の本文は、書陵部本(511-11)を底本にした『私家集大成中世Ⅱ』に依拠し、さらに、承応版本(承応本と略称)、島原松平文庫本(松平本と略称)、内閣文庫本(内閣本と略称)との本文校異も行いたい。本文には私意に濁点を施し、「私家集大成」の番号を歌の下に記す。
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875