岡山大学大学院教育学研究科研究集録
Published by 岡山大学大学院教育学研究科

ISSN 1883-2423

小学生における運動器検診の結果と課題

津島 愛子 岡山大学大学院教育学研究科 researchmap
三村 由香里 岡山大学大学院教育学研究科 Kaken ID publons researchmap
本田 浩江 岡山大学教育学部附属小学校
荻原 真菜 岡山大学教育学部
桑島 若菜 岡山大学教育学部
能海 佳奈 岡山大学教育学部
発行日
2017-02-24
抄録
 児童生徒の運動に関連した現代的健康課題として,運動不足に伴う肥満などの生活習慣病と運動過多に伴う四肢および脊柱のスポーツ傷害が指摘されている。「運動器の10 年」日本委員会1)は,運動器疾患の罹患率を,6~7%と報告しており,「過度な運動,スポーツによる運動器疾患・障害を抱える子どももみられる状況」と指摘している。その流れを受けて,学校保健安全法施行規則の一部改正により検診項目に「運動器」が加えられ,平成28 年度より幼稚園から高等学校までの学校において運動器検診が義務化された。この検診を通じて,運動器疾患の早期発見やスポーツ障害を予防することが目指されている。しかし,平成23年の文部科学省の調査によると内科検診で運動器の検診している学校は,3.2 ~ 4.7%であり多くの学校で運動器検診は,これまで実施されていない。本研究は,平成27 年度に,義務実施に先行して小学校において運動器検診を行い,実施上の問題点や児童の運動器の現状を明らかにした。
キーワード
運動器検診
運動器
スポーツ障害
ISSN
1883-2423
NCID
AA12338258
NAID
JaLCDOI